データで語るドラフト・育成論

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【育成】高卒ルーキーの2軍成績とその後の傾向調査

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高卒1年目の2軍成績とその後の成績の傾向について調査をしてみました。

※対象:2005年~2020年 高卒1年目野手・200打席以上

※2020年はコロナの影響で試合数が激減し、200打席に満たない選手が多数出てしまいましたが、過去の集計に倣って200打席以上の選手のみを抽出しています。

OPS.800以上の選手と成績

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OPS.800以上の選手に関しては、その後1軍主力として活躍する可能性は非常に高いです。

既に1軍主力となっている選手だと、森友哉筒香嘉智中田翔らで、チームの主軸として文句無しの活躍で球団の顔にもなっていますね。

村上は高卒2年目から1軍主力級になっていて新人王を獲得。3年目もチームの主軸として文句無しの成績を残しています。

2019年は育成1位指名の山下が高打率で素晴らしい成績を残し、支配下登録となりましたが、2年目には右手有鈎骨骨折により1軍出場は無し。2021年は完全復活を見せて欲しいですね。

清宮は3年目に1軍で準レギュラークラスまで起用されるようになってきました。打率1割台、OPS.600台とまだ結果としては物足りないですが、この経験を活かして2021年に飛躍できると良いですね。

この中だと淺間がやや伸び悩んでる感じですが、淺間の場合は怪我が多いのが難点ですね。おそらく持ってる素質は球界でもトップクラスだと思いますが、それを活かせる身体にすることも同じくらい大事なことが分かります。

しかしやはり、OPS.800以上の成績を残していれば将来の主力級になる素質は十分持ってると言えそうですね。 

 

 

OPS.700~.799の選手と成績

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OPS.700台の選手についても1軍で主力級の活躍をしている選手が多いですし、これからそう育っていく可能性を持った選手もいます。

陽・近藤・坂本は1軍の上位打線を任されるまで育ってますし、渡邉諒は2019年から規定打席に到達、関根・中井は2軍は完全に卒業レベルになっています。江川は2019年に退団しましたが、主に控え選手として14年間プロに在籍しました。

安田は3年目に1軍で打率2割台前半、OPS.600台中盤の成績。まだ実力がしっかり備わったというわけでは無いですが、レギュラーとして起用されています。この安田についてはロッテの育成方針がしっかりしているのが伺えますね。

【千葉ロッテ】安田 尚憲~ロッテ高卒育成方針の3年目~ - データで語るドラフト・育成論

 

坂倉も1軍がメインになりつつあり、1軍の控えとして定着できる結果を残しています。

高木渉高濱・西巻・大田諒・濱田・万波などもこれから1軍で活躍する可能性は持ってますね。

2020年にはここに黒川・石川昂が入ってきました。

全員というわけではないですが、この成績帯なら1軍戦力になる可能性は高いですね。レギュラー~控えクラスで幅は広いですが、1年目でここまでの成績なら十分期待して良いでしょう。

 

 

OPS.650~.699の選手と成績

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OPS.650以上でも、鈴木誠・西川・山田哲・岡本・高橋周平などチーム主力級まで育った選手はいます。

大田・石川慎吾のように移籍してから活躍した選手もいますし、今くすぶっててもきっかけさえあれば活躍するような選手が多いです。

こう見ると鈴木将・野村佑・林なども1軍主力級~1軍控えまで育つ可能性を持ってると言えます。

2020年には井上・岡林がここに入ってきました。彼らも将来1軍戦力となる可能性は高いですね。

この中だと鵜久森がちょっと伸び悩みましたね。平沢も2020年に5年目になりましたが1軍出場が無く、伸び悩みが見えてきました。大嶺翔太は1年目の成績は悪くなかったのに素行面での問題が酷すぎました。

 

 

OPS.600~.649の選手と成績

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OPS.600前半でも岡田貴(T-岡田)・今宮・川端・桑原などは1軍レギュラーを獲っています。

反面、この辺りから1軍レギュラーを掴みきれなくなってる選手もいます。高城・橋本到・乙坂・武田・谷口・永江・オコエ・石川亮らがそのような状態です。ただ控えとして活躍してる選手もいます。

将来性を考えると今井・廣岡・細川・小園・藤原・羽月・山口なども楽しみな選手ですし、期待できる選手はやはり多い層と言えますね。

レギュラー・控え問わずに1軍で戦力となる可能性が高いのはこのラインまでと言えそうです。

 

この中にDeNAの選手が多いですが、理由としては高田GM体制で2軍育成に力を入れ始めたことが考えられます。

2軍の若手については誰に何打席経験させるなど、細かい指示があったそうです。ここから桑原はレギュラーを獲りましたし、高城・乙坂は1軍控えレベルへ。細川はこれから期待できる状態になってます。

 

OPS.550~.599の選手と成績

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OPS.500台後半の選手達で1軍で活躍するレベルになってくると、全体的に捕手や二遊間の選手が多いですね。

この成績だと打撃力のみで1軍レギュラーを掴むのは難しく、守備面でも評価が必要になってきます。

ですが浅村のようにその後の活躍が素晴らしく、FAで高額移籍するほどの二塁手となった選手もいます。

1軍レギュラー級だと他には大和もいますね。大和は守備面での評価がとても高くレギュラーを掴んだと言えそうです。

2018年のドラフトで最も注目を集めた根尾もここにいます。彼もこれからどうなるか。

2020年には武岡・長岡・紅林がここに入ってきました。

ただ1軍レギュラークラスになったのは現状だと浅村・大和ぐらいで、他の選手はまだ控えか1軍でなかなか活躍できてない選手が多いです。

 

 

OPS.500~.549の選手と成績

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OPS.500台前半の選手になってくると、上記の.500後半の選手と比べても更に打撃より守備が重要視される選手が多くなってきますね。

1軍レギュラークラスとなると中島卓がいますが、この選手は完全に守備面でレギュラーを掴んだ選手といえますし、北條も現時点では守備面の評価で1軍ショート争いの立場にいます。阪神小幡は高卒2年目から1軍に上がってきてますので、順調に成長していけばレギュラーが期待できそうです。

他には松本剛のように元々内野手だったのが、外野にコンバートされて打撃成績が向上した選手もいますが、なかなかレギュラーとして定着しきれてない現状も見えます。

2020年はここに韮澤・木下・森が入ってきました。1年目としてはなかなか厳しい成績帯ですが、ここから台頭してくることを期待したいですね。

この成績帯でも将来的に1軍レギュラーを掴めないことは無いですが、打撃を売りにする選手になるのは難しそうです。守備面での貢献がかなり必要になってくるところでしょう。

 

 

OPS.500未満の選手と成績

名前・成績は伏せますが、1年目に200打席以上与えられてこの成績帯だと、1軍主力として活躍した選手は皆無になります。打撃成績を伸ばした選手もいますが、なかなか1軍で活躍するまでには至らない状態です。なので1軍昇格自体もなかなか少なく、1度も昇格しないまま戦力外となるケースも多いです。ここから1軍戦力になるには過去に例のない大きな成長が必要で、ある種そこまで成長させることができれば、球団の育成は称賛に値するものと言えるかもしれません。

 

まとめ

高卒1年目の成績だけでその選手がどう成長するかを考えるのは短絡的ですが、データとしてまとめると1年目の成績とその後の活躍ぶりとで、ある程度リンクしてることが分かります。

やはり2軍成績も良い方が、その後1軍で活躍する可能性も高くなってきています。

ただそれも濃い薄いの程度の問題ですので、選手がどう育つか予測する、あくまで1つの判断材料として見てもらえれば幸いです。

 

【その他参考記事】

歴代の高卒で大打者と呼べるほどの活躍をした選手について、1年目の成績をまとめてみました。

2軍成績やデータについて私が非常に参考になったと思う本の紹介

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高卒投手と大卒投手の比較

 

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