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【横浜DeNA】三嶋 一輝 投手への期待・成績【2021年】

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2021年シーズンへ向けて、選手1人ずつにそれぞれ期待することを書いていきます。今回は三嶋 一輝 投手です。

 

2020年の振り返り

三嶋は2012年ドラフトで2位指名された法政大出身の投手です。DeNAになってから初のドラフトで投手としては最上位(1位は白崎(野手))で指名され、当時1軍で安定している投手が不足していたDeNAにとって、期待の即戦力候補の投手でした。

ドラフト時の三嶋は最速155kmでノビがあり、変化球は2種類のスライダーで他にカーブやチェンジアップも使いましたが、基本的にはストレートとスライダーの速い球を使う投手でした。このため奪三振能力が非常に高い一方、制球面でややバラつきがありリリーフ向きかと思われていました。その通り1年目のシーズン当初もリリーフで起用されていましたが、シーズン中盤から先発事情が苦しくなり三嶋が先発にまわされることになりました。

中畑監督が積極起用したこともあって、リリーフ・先発の両方を経験しましたが規定投球回に載り、最終的に34試合 146回1/3 防御率3.94 WHIP1.48 QS率59.1%という成績を残しました。2試合で完投し130球以上投げた試合が6試合もあるなどやや酷使させた起用とも言えましたが、スタミナ面でアピールができ監督および首脳陣からも高く評価されていました。

 

ただ2年目から三嶋は苦しいシーズンが続きます。1年目の活躍から2年目は開幕投手を任されましたが、その試合で2回9失点という大炎上をしてしまいます。1年目の球威に全然戻らず打ち込まれてしまい、その後の先発の試合でもなかなか結果を残せず、とうとう4月末には先発をはく奪され、5月に2軍落ちします。1軍に戻ってきたのはシーズン最後の方の10月に入ってからで、非常に苦しいシーズンとなりました。

3年目も先発として起用されました。2年目よりは安定感が出てきましたが、まだ本調子と言えない状態で好不調の波が激しく、シーズン終盤にリリーフ起用されるなど起用法も定まらない状態が続きます。

4年目はラミレス監督に代わりましたが、この頃には三嶋は1軍に上がってくることがかなり減ってしまい、わずか4試合に留まりました。5年目も1軍で16試合に留まり内容も良くない状態でした。

そういった不調期を脱したのが6年目の2018年です。この年三嶋は完全にリリーフとなっていましたが、内容がとても良く開幕1軍入りを果たしました。そしてシーズン通して1軍に定着して60試合で登板します。防御率3.85 WHIP1.35とまだ安定感が書ける部分はあるものの、奪三振能力が非常に高くリリーフとして重宝されます。

2019年も引き続きリリーフで開幕から1軍定着し、この年は71試合で登板します。防御率4.33 WHIP1.35と前年よりも防御率は悪化しましたが、フル回転で登板したタフネスぶりと三振を取れる能力が高く評価されました。

 

そうして迎えた2020年、リリーフとして実績を積んできた三嶋に安定感が出てきます。たまに打ち込まれる試合があるものの、殆どの試合でしっかりと抑えることができていました。そうした中で抑えの山﨑康が不調に陥って7月にとうとう抑えをはく奪されます。そこで代わりの抑えとして抜擢されたのが三嶋でした。

まだ打ち込まれる試合があって、三嶋が抑えを務めることに当初はファンも不安がありましたが、抑えを任されてからの三嶋は安定感が抜群になります。11試合連続無失点登板(全て打者3人で抑える)など、内容が非常に良く安心して抑えを任せられる活躍ぶりで、抑えが代わったことへの不安はすぐに一層されました。

結局シーズン終了まで抑えの役目を果たし、抑え不在という危機を救いました。この内容を三浦新監督も高く評価していて、現時点では抑えは決めていないとしながらも三嶋を基本線で考えていることが、監督インタビューなどから伝わってきています。

これまでの積み重ねと、2020年の活躍があってこその活躍だと思いますし、今三嶋はプロとして最も充実した時期に来ていることでしょう。

 

 

2021年に期待すること

三嶋は2021年にはプロ9年目で、31歳になります。実績を積み重ねてきてますし、技術・経験がどちらも充実しているところで、今が1番活躍できる時期だと思います。

そんな三嶋にはタイトルを奪取するぐらいの結果を残して欲しいですし、チーム内でも抑えかセットアッパーでトップの結果を期待します。

成績としては「60試合 35セーブ or 40ホールド、防御率2.00 WHIP1.00未満」(セーブ王 or 最優秀中継ぎ投手) を期待します。

抑えを三嶋にするのか、山﨑康にするのかはまだ分からないですが、どちらになるにせよリーグトップの結果を残し、それぞれの最上位のタイトルを獲得して欲しいです。

内容面でも防御率は1点台、WHIPは0点台とどちらも抜群のキャリアハイの成績で、今までで最高の結果を残してくれることを期待します。

三嶋は球団がDeNAになって最初のドラフトで入団してきた投手ですし、球団が最下位のところから這い上がってくるのに尽力した投手でもあるので、思い入れのあるファンも多いことでしょう。苦労を味わってきた経験もありますし、これまでの分を含めた集大成として最高のシーズンになることを期待しています。

 

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