データで語るドラフト・育成論

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【ドラフト】DeNAの遊撃手指名は少ないのか?

DeNAの遊撃手指名は少ないのか?

2021年は1軍遊撃手の柴田と倉本が離脱するというアクシデントがあり、一時ショートが足りなくなる心配がありました。

DeNAの場合、大和・柴田・倉本以外で1軍経験のあるショートがほとんどおらず、2軍では森をショートに常駐させて英才教育していたので、1軍の3人が離脱してしまうと1軍でショートを守れる選手がいなくなってしまう恐れがあります。

こう見るとDeNAはショートの補強や指名を怠っていたのかという意見も出てきそうですが、果たしてそうだったのか、調査してみました。

 

 

2012年以降の遊撃手指名人数

高校生:百瀬、松尾、森敬、田部

大学生:白崎、柴田、狩野

社会人:倉本、宮本

独立L:知野

 

2012年からの9年間でDeNAのショート指名は上記の10名です。

これに加えて、FA補強で大和を獲得しています。

平均すると年間1人以上は指名・補強していることになるので、人数自体はそこまで少ないというわけでは無いでしょう。

ただ誤算とするなら、1軍のショートに育て上げることができなかった選手が多く、百瀬・松尾・狩野らがそれに当たります。

そして白崎がトレード移籍し、宮本が外野へコンバートしたことでショートの人材が少なくなりました。

森・田部を2軍で育成していて、知野も2軍からなかなか1軍へ上がれていなかったことで、現在の状態になりました。

 

指名人数よりも1軍に定着できるか否か

ショートの人数不足が問題になっていますが、上記で挙げた通り指名・補強人数自体はそこまで少ないわけでは無く、それよりも指名した選手が1軍に定着できなかったことが問題でしょう。

DeNAの場合松尾がわずか3年で退団したり、その後森を指名して2軍でずっとショートで起用していたことで、ショート補強の選択肢がやや狭まった印象があります。

森が現在2年目にして1軍に上がって、それなりに結果も残せていて順調な育成ができています。

しかし、もし森の成績が上がらなかったり、ショートとしての適性が問題視されて外野コンバートになった場合は、大和・倉本・柴田らに次ぐショートが不在になってしまいます。

こう考えるとややギャンブル要素の強い指名だったと言えるでしょう。

なので森にはこのまま順調に1軍ショートに定着して活躍して貰いたいですね。

 

今後のDeNAショート補強は?

森が1軍に上がってきたことで、2軍では田部をショートで育成している状態です。

田部もショートで成長してゆくゆくは1軍に上がってきて欲しいですが、下位指名だったことや全体としてショートを守れる選手が少ないことを考えると、更にショートの指名は必要になってくるでしょう。

指名パターンは2つあると考えています。

 

①今年のようなショート不足に陥らないために大学生・社会人から指名

②森が1軍に上がれるようになったことで、新たに2軍で育成する高校生を指名

 

①は現状のリスクを考えた指名で、②は将来性を含めて考えた指名になります。

森の期待値が高ければ②の指名の確率が高くなるので、今ドラフトでどちらになるか注目ですね。

指名順位としては3~5位で1名は欲しいところです。やはり下位指名すぎると1軍に上がってこれるかどうか難しいですし、1軍に出せそうな目途がつく選手が必要でしょう。

 

今季後半は柴田・倉本が復帰してきそうですし、前半に比べるとショートの運用は大分楽になると思います。

それを踏まえて今年のオフにどんな補強をするか、注目ですね。

 

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