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【横浜DeNA】今季注目は京山・阪口、活躍次第でドラフトへ影響【2021年】

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横浜DeNAで今季注目すべき投手として、京山と阪口を挙げてみました。

 

何故注目すべきか?

今年のDeNAで注目すべき選手について考えてみると、投手なら京山と阪口を挙げます。これはあくまで個人的に注目すべきだと考えていて、他の選手は注目しなくても良いということでは無いことを予め書いておきます。

何故、京山と阪口を注目すべきかについて、これから理由を記載していきます。

大きくまとめると以下の3つです。

  1. 高卒4、5年目で、そろそろ1軍で結果が求められる
  2. ここまで高卒投手の台頭が少なく、その中で2人は有望株
  3. 1軍で活躍することで大卒投手中心ドラフトから脱却を図れる
1.高卒4、5年目を迎える2人

1に関しては京山・阪口に限ったことでは無いですが、高卒で入団してきた選手は2軍での育成期間を経て、大体4~5年目ぐらいには1軍戦力となって欲しいところです。特に投手の場合は早ければ2~3年目には1軍でローテを掴む投手もいますし、野手と比べても早い段階で1軍戦力になって欲しいという期待を背負っているでしょう。

1~3年目ぐらいまではまだ1軍で結果を残せないにしても、2軍で結果を残せるようになり、毎年投球回や成績が向上していく部分が成長として見えてきます。ですが京山・阪口ぐらいの年代になると、その2軍での成長もそろそろ上げ止まりになってきます。このタイミングで今度は1軍で結果を残せるようにならないと、のびしろが無いと判断されてしまう可能性もあります。

京山も阪口も、ここまでの成績を見るともう2軍でやるべきことは大体終わったように見えます。

2020 阪口 12試合 61回 4勝1敗 防御率2.07 WHIP1.20

2019 京山 15試合 90回 7勝5敗 防御率2.60 WHIP1.24

2軍でローテ投手として安定した成績を挙げた年がありますし、既に1軍で登板して5イニング以上投げた実績もあります。今後、この2人は1軍で結果を残すことが求められるのは間違いなく、1軍での結果が注目されていくことでしょう。

 

2.DeNAの高卒投手の台頭が少なく、京山・阪口は有望株

DeNAになってからのドラフトは毎年大卒・社会人出身投手が1年目から活躍するという成果が出ていて、この点のスカウティングは高く評価できる点だと思いますが、反面で高卒投手の伸び悩みがあります。

主に上位指名が大卒・社会人出身中心の指名になってしまっている影響もありますが、現時点までで1軍に定着した経験がある高卒投手は砂田くらいです。2016年ドラフトまでは毎年高卒投手を1人しか指名しておらず、その高卒投手も下位や育成指名ばかりなので伸び悩んでいるという側面もあり、一概に高卒投手のスカウティングが悪いとは言えませんが、結果として成果が出ていないというのは事実です。

ですが、その中で京山・阪口の2人はそれぞれ4位指名・3位指名での高卒投手になります。砂田・飯塚・綾部など5位指名以下の投手たちと比べると指名順位を上げてきており、このぐらいの順位なら将来的に1軍戦力として成長する期待も持てる投手と言えるでしょう。実際、京山・阪口は1年目から2軍で80イニング以上を投げてきており、体格・スタミナ・安定感などが他の投手と違ってきています。

ドラフト中位での指名ということで、球団としてもこの2人にかける期待は大きいはずですし、この2人が1軍に定着するようになれば、これまでなかなか結果を残せていなかった高卒投手指名に光が射してきます。なのでドラフトの成否という意味でも注目の2人ですね。

 

3.2人が1軍定着することで大卒投手中心ドラフトから脱却

京山・阪口の活躍は過去のドラフトの成否だけでなく、今後のドラフトにも影響を及ぼします。DeNAのドラフトの特徴として1・2位の上位指名でほぼ確実に大卒投手を指名しています。上位指名の大卒投手たちは多くが1年目から1軍で結果を残せているため、補強ポイントを抑えた形になっていますが、毎年のように上位が大卒投手になるため他のポジションを重点的に上位指名するということが今はできない状態です。

現在チーム状況としては先発投手陣の不安もありますが、リリーフ陣や野手陣にも不安があります。リリーフは山﨑康が昨年不調だったことや今後MLB挑戦する可能性もあること、近年ドラフトからリリーフ補強がなかなかできていないことで、今後は上位指名が必要になる可能性があります。

野手陣でも次世代のレギュラー候補不足や外国人打者に頼りがちなところがあり、こちらも将来の主軸候補やセンターラインのレギュラー候補を増やしていきたいところです。2019年の森など、徐々に将来へ向けた野手指名に切り替えつつありますが、まだ投手中心ドラフトなのは否めません。

先発以外のポジションでも上位指名ができるようにするには、先発陣がある程度余裕を持った状態にしておく必要があります。毎年大卒投手を上位指名しているのは、現状の先発陣の頭数に不安があるからです。逆に言えばドラフトで補強する代わりに、若い投手が育って1軍ローテに定着していく形を作れれば、ドラフトで大卒投手を指名する優先度は下がってきます。

特に京山は昨年のドラフト1位の入江と同世代ですし、阪口は今年の大学4年生と同世代です。まさに彼らが結果を残せれば、今年のドラフトで大卒投手を指名する必要が無くなってくるでしょう。なのでこの2人が1軍定着するかどうかは、今季のドラフトへ大きな影響を与えると思います。

 

まとめ

以上が今季のDeNAで注目すべき投手が京山・阪口ということの理由です。

今回、彼ら2人に絞ってみましたが、彼ら以外でも他の投手が今季台頭してくれば全然OKですし、期待するという意味ではDeNAの全選手が期待できるでしょう。ただ、この2人の世代やこれまでの成長ぶり、今後のドラフト等を考えるとやはり重要な2人と言えると思いますし、自分は今季この2人が活躍することを楽しみにしてます。

 

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