11/27(金)から今年のFA申請期間に入りました。
既にDeNAの梶谷と井納がFA権行使(FA宣言)を行いましたが、今年の主なFA有資格選手について日刊スポーツの記事でまとめてありましたので、どういった選手たちがいるかと、それぞれの動向をまとめてみました。
FA宣言した選手
井納 翔一(DeNA) FA宣言
FA申請可能となった直後に、球団へ申請してFA宣言を行いました。
宣言理由としては「来年35歳になるので、権利を持っていてもしょうがない」ということと、「三原球団代表が宣言残留を許可したこと」をコメントしました。
また、年俸や条件についてはこだわっておらず、他球団から話があれば聞いてみたいとしていて、単純に色んな評価を聞きたいため宣言したということのようです。
今のところ獲得に動く球団としてはヤクルトと巨人が挙がっています。特にヤクルトは交渉解禁直後に話し合いの場を設けるようで、小川GM直々に獲得の意思をはっきり示しています。
各球団の提示条件の情報は今のところ以下の通りです。
DeNA:2年をベースとした複数年契約
ヤクルト:2年総額2億円規模
巨人:2年総額2億円規模
梶谷 隆幸(DeNA) FA宣言
井納と同様に、FA宣言可能となった直後に球団へ申請してFA宣言を行いました。
宣言理由としては「球団に宣言残留を認めてもらったこと」としてその上で「他球団の評価も聞きたい」ということです。また梶谷は「もちろん14年間育ててもらった恩もある」と球団への感謝を述べていて、その上で「悔いのない決断をしたい」としています。
希望としては「自分の中でより成長できる点と、悔いのない決断をできること」としていて、金額面などについては触れませんでした。
今のところ巨人が獲得に動く気配を見せていて、ドラフトで即戦力候補の外野手を獲得しなかった点や、外国人のパーラが退団することなども考えると結構力を入れて獲得に動いてきそうです。
各球団の提示条件の情報は今のところ以下の通りです。
DeNA:3年をベースとした複数年契約
巨人:3年総額5億円規模
松永 昂大(ロッテ) 行使検討→FA宣言
ロッテ松永は今季国内FA権を取得しました。11/18時点で行使を検討しているという記事が出ており、現在まだ行使か残留か決まっていない状態です。
松永は今季5試合に登板して防御率0.00、0勝0敗3ホールドという成績でした。昨年からの左肘の炎症の影響で今季はなかなか1軍で投げることができず、シーズン中の1軍登録も7月中盤~8月中盤までの1カ月程度に留まっています。
今季31歳、年俸6200万円のBランクで、正直なところこの内容だと獲得に動く球団は無さそうです。ただ現状だとまだどちらか迷っている状態です。
↓
熟考していた松永が12月3日、FA宣言することを表明し球団へ申請しました。
松永は今季は5試合の登板に留まり、なかなか結果を残せませんでしたが、それでも他球団の評価を聞きたいという気持ちが強く、FA権を行使することを決断しました。
ロッテは宣言残留を認めており、今後も残留する可能性を残しています。
沢村 拓一(ロッテ) 海外FA宣言
ロッテ沢村は海外FA権を取得しており、行使してMLBへ挑戦する可能性が濃厚になっています。
すでに代理人と契約しており行使の準備を進めていて、近日中にも宣言する可能性が高いです。
元々メジャー志向のある投手でしたがこの好成績を残せたことで、今季32歳という年齢を考えてもメジャー挑戦は今回がラストチャンスだと思いますし、行使する考えに至ったのでしょう。
↓
11/30、沢村は球団事務所を訪れ海外FAの申請書を提出し、海外FA権行使を正式表明しました。
メジャー挑戦を基本線としていますが、場合によっては国内移籍や残留も選択肢があるとして、「自分のことを1番必要としてくれる球団で」と希望を明かしました。
国内球団で現時点では沢村の獲得調査に動いている球団は無いので、メジャーか残留かの二択がメインになってくると思われます。
小川 泰弘(ヤクルト) 行使検討→FA宣言
ヤクルトの小川は今季国内FA権を取得しました。球団側へは「他球団の評価を聞いてみたい」と話しており、行使を検討している様子です。
球団側は交渉の場を設けて残留要請していますが、FA宣言可能な期間に入ってもまだ残留の返事は無く、宣言する可能性があります。
ヤクルトは小川の宣言残留を認める方針で、仮に宣言したとしても残留してもらうよう努める方針を示しています。
評価を聞いてみたいということと、宣言残留を球団が認めているということで、行使に踏み切る可能性は割と高そうですね。
今のところ、小川を調査している球団などの報道は出ていませんが、宣言すれば先発としてはFA宣言した井納以上の実力だと思いますし、Bランクということを考えても獲得に動く球団は出てきそうです。
↓
12/4朝のスポーツ紙の記事で、小川はFA期限当日の今日に球団に去就を伝達することが記載されていました。
最後の最後まで悩んでいる様子で、去就が注目されます。
↓
12/4の夕方のスポーツ紙で、小川がFA宣言することが発表されました。
今季ヤクルトで最多投球回を投げた投手で先発としての実績十分ですし、争奪戦が予想されます。
残留表明した選手
田中 広輔(広島) 行使検討 → 残留表明
広島の田中広輔は今季国内FA権を取得しました。FA宣言行使可能となった後も、行使するかしないかについて考えていて、11/28時点では熟考している様子です。
田中広輔は今季年俸15000万でBランクになっており、補償が発生します。
↓
11/30時点の報道で、田中広輔が残留する考えであることが複数のスポーツ紙で明らかになりました。
球団側は2年4億円規模を提示していて、田中広輔は熟考した結果残留を決意したとのことです。DeNAが水面下で調査していると報道もありましたが、FA権行使をせず来季も広島でプレーすることを決意しました。
長谷川 勇也(ソフトバンク) 行使検討→ 残留表明
ソフトバンクの長谷川は今季海外FA権を取得しました。FA宣言行使可能となった後も、まだ行使するかしないかについて考えていて、熟考している様子です。
長谷川は今年35歳になりましたが、年々出場機会が減ってきて代打起用が増えてきていることから、スタメンで出場できる機会を求めてFA宣言する可能性がありそうです。
年齢的には長くは活躍が見込みにくく、現時点ではまだ獲得の意思を示す球団や調査している球団の情報は出てきていません。
ただ、Cランクということを考えると、FA宣言した場合は外野が手薄な球団が獲得の意思を示す可能性はありそうです。
↓
このように熟考していた長谷川でしたが、12/2にFA権を行使せず残留することを表明しました。
会見では「他球団の話を聞いてチャレンジしてみたい」という気持ちがあったものの、最終的には福岡への愛着を語り、離れないこと決意しました。
長谷川はCランクで、どこか獲得に動く球団があるかと思いましたが、そういう動きもなかなか見えなかったので、それらを読んで残留を決意したとも考えられそうです。
唐川 侑己(ロッテ) 行使検討→ 残留表明
ロッテ唐川は一昨年、海外FA権を取得しました。現在FA宣言をしていませんが、昨年から代理人と契約するなどFAに向けて準備をしていて、現在も行使を検討しています。
唐川は今季32試合に登板し、防御率1.19、1勝1敗14ホールドと安定感抜群の投球でした。ロッテが中盤まで首位争いをしていたのもセットアッパーの唐川の活躍が大きかったことでしょう。
唐川は今季31歳。年俸6200万円のCランクです。行使検討の理由については今後の野球人生について深く考えるようになったということで、それもあって昨年代理人と契約を行いました。
宣言すればCランクで今季活躍した好リリーフということもあり、手を挙げる球団は出てきそうです。
↓
12月3日、唐川がFA権を行使せずに残留することが明らかになりました。
代理人と契約してまでFA権行使に備えていましたが、球団からは複数年契約が既に提示されたとされていて交渉も悪くない様子でした。残留を決意した決め手については今後発表されると思いますが、複数紙で残留確定の報道がされているので間違いないでしょう。
荻野 貴司(ロッテ) 行使検討→残留表明
ロッテ荻野は昨年国内FA権を取得しましたが、今回行使を検討しています。
昨年の取得時は行使せずに残留しましたが、今季は「今の自分の評価を他球団から聞いてみたい」としていて、行使を検討しているとのことです。
荻野は今季53試合 236打席で打率.291 1本塁打 19盗塁 OPS.759という成績でした。成績自体は悪くないものの、シーズン中に右足の故障で登録抹消を経験しており2ヵ月近く離脱していました。元々怪我が無ければ文句なしの成績を残せる選手で、昨年はシーズン通して活躍できましたが、今季はまた怪我の影響で出場試合数が減ってしまいました。
年齢は35歳でBランクとなり、故障がちなことを考えると他球団が獲得に動く可能性はやや不透明ですが、本人もラストチャンスだと思って検討していると思われます。
↓
このような状態でしたが、12/1に荻野はFA権を行使せず残留することを明らかにしました。
球団側からの複数年契約提示や強い慰留などがあり、必要とされていることを感じ取って残留することを決意しました。
清田 育宏(ロッテ) 行使検討→残留表明
ロッテ清田は昨年国内FA権を取得しましたが、今回行使を検討しています。
昨年はFA権を行使せずに残留して、今季も残留が確実と見られましたが本人が熟考する意思を示しており、行使する可能性が出てきました。
清田は今季70試合 209打席で打率.278 7本塁打 OPS.829と活躍を見せました。特に長打率が.467と高くチーム内でもマーティンに次ぐ高さとなっていて、今シーズンは主に主軸を任されていました。ロッテへの愛着の強さも口にしていますが、
今年34歳ですがCランクということもあって動きやすい状態で、今年をラストチャンスと考えて検討しているのかもしれません。まだ調査している球団の情報などはありませんが、
↓
12/3、清田がFA権を行使せず残留することが分かりました。
球団からは複数年契約が提示され、条件面で折り合いがついたとされます。残留を決意した決め手については今後発表されると思いますが、複数紙で残留確定の報道がされているので間違いないでしょう。
増田 達至(西武) 行使検討→残留表明
西武増田は昨年国内FA権を取得しましたが、今回行使を検討しています。
増田は今季西武の守護神として48試合に登板し、5勝0敗1ホールド33セーブと盤石な成績を残しました。またセーブ王のタイトルも獲得し、今年のFA権所得者の中でもトップクラスの成績を残した投手と言えます。
その増田が行使を検討しており「期限が来るまでにハッキリさせます」とどちらに動くか分からない状態です。
増田が流出すると西武にとってはかなりの痛手になるので、西武側も既に増田に対して4年12億円を提示するなど、最大限の誠意を見せて残留させているようです。増田は現在32歳なので4年契約だと36歳までになります。ここまでの長期契約を結ぼうとするのは西武の本気度が伝わってきますね。
増田は年俸19000万でBランクになっており、仮に他球団移籍なら補償が発生しますが、今季これほどの結果を残した投手だと補償込みでも獲得に動く球団は確実に出てくるでしょう。巨人が獲得調査していると報道も出ています。
宣言すれば西武が提示している4~5億規模の、複数年契約での争いになるのは確実でしょう。
↓
11/30に出た情報だと、増田の残留が濃厚になったということです。
西武からは最大4年12億超えが既に提示されており、これらの条件や球団からの強い慰留を受けて残留することを決意したようで、近日中に表明するとしています。
↓
12/4に出た情報で、増田が残留を決断したと報道がありました。
残留の理由については今後発表があると思いますが、複数紙で残留報道されており残留自体は確定と言えるでしょう。
【よく見られている記事】