2021年、春の選抜高校野球大会出場校について、出場校ごとに特徴・成績・注目選手などをまとめていきます。今回は北海です。
チームの特徴
秋季北海道大会で優勝を果たした北海。センバツ出場は確実となっています。
降雨中止のノーゲームを含め、8日間で6試合という過密日程を乗り越えて見事優勝を果たした北海高校。優勝の要因としては、過密日程にも関わらず5試合でわずか1失点に抑えた投手陣の粘りと、大会期間中無失策の守備が大きいです。投手ではエース木村が準決勝・決勝で完封する活躍。準々決勝までは立花・中井・吉野らも好投し継投で抑える。打線も主軸の宮下や優勝を決める1発を放った江口など打撃力がある一方、最後まで安定した守備で隙を見せない野球ができています。
秋季地区大会成績
1回戦 4-0 帯広農
チーム投手成績:9回 被安打3 奪三振7 与四球1 自責点0
チーム打撃成績:28打数 8安打 0本塁打 4打点 0三振 4四球
三塁打:江口
二塁打:大津、杉林
盗塁:小原
2回戦 8-1 旭川大高
チーム投手成績:9回 被安打6 奪三振11 与四球6 自責点1
チーム打撃成績:36打数 16安打 7打点 5三振 8四球 0盗塁
二塁打:大津、宮下、江口
準々決勝 10-0 札幌日大(7回コールド)
チーム投手成績:7回 被安打7 奪三振9 与四球1 自責点0
チーム打撃成績:25打数 10安打 10打点 4三振 10四球 1盗塁
本塁打:江口
二塁打:大津、宮下、江口
盗塁:関
準決勝 6-0 知内
チーム投手成績:9回 被安打3 奪三振10 与四球0 自責点0
チーム打撃成績:26打数 9安打 6打点 1三振 8四球 0盗塁
二塁打:杉林
決勝 1-0 旭川実
チーム投手成績:9回 被安打2 奪三振11 与四球2 自責点0
チーム打撃成績:31打数 5安打 1打点 7三振 3四球 0盗塁
本塁打:江口
二塁打:宮下
注目選手・ドラフト候補
木村 大成(投手)
北海のエースとして地区大会では4試合で先発。準決勝・決勝は1人で投げぬき2試合とも完封勝利を収めた。最速145kmの左腕で奪三振能力が優れており、地区大会では与四球も少なく安定した投球ができていた。センバツでもこの木村がどこまで通用するかは注目だ。大舞台で結果を残せば一気に注目度が上がってドラフト候補として名が知れ渡るだろう。
宮下 朝陽(遊撃手)
地区大会で北海は無失策だったが、それは守備の要のショートを安定して守った宮下の実力が大きかっただろう。宮下は1年夏からレギュラーを掴んで、以降ずっと4番を任される打力を持っていた。パワーがあり広角に飛ばすことができる打撃技術を備えている。地区大会では本塁打は無かったが、長打をコンスタントに打てて5割近い打率を残した。大型だが動きが良く送球も安定していて、現時点でチェックしているスカウトもいるだろう。
江口 聡一郎(右翼手)
地区大会では5試合で本塁打2、三塁打1、二塁打2と長打を量産する大活躍を見せた。決勝戦では優勝を決める1発を打つなど大きな場面でも結果を残し、ドラフト候補として注目を集めている木村・宮下らにも劣らぬ結果を残せたと言える。昨年夏には血行障害の影響で手術を経験し、一時は箸も持てないぐらい握力が低下したこともあったが、そこからリハビリに励み9月にはチームへ合流した。そこからのこの地区大会での活躍はチームを鼓舞することにも繋がっただろう。