まえがき
近年のNPBでは3軍制や少数精鋭など、編成面に関しても各球団特色を出しつつあります。
代表格で言うと、ソフトバンク・巨人の3軍制と、日本ハムの少数精鋭(育成無し)でしょう。
どちらが良いかというのはまだ検証が必要になってきますが、こうやって方針を決めて、チームを運営し選手を育てることは、何も方針を持たずに運営するよりも良いことでしょう。
そこで、各球団の現在の保有選手人数から、それぞれの編成・方針を自分なりにまとめてみました。
各球団選手人数
分類
【完全3軍制】
球団:ソフトバンク・巨人
選手人数は合計90名前後
2軍・3軍が完全に分離し、3軍監督・3軍コーチなど3軍専用の首脳陣を配置
3軍は独立リーグや大学・社会人チームと年間60試合以上の非公式試合を組む
育成選手は毎年大体6人以上指名。
【準3軍制】
選手人数は合計80名前後
3軍専用の首脳陣はおらず2軍を拡張した形
2軍の試合に出れない選手や育成選手を3軍扱いとし、アマチュア野球チームや他球団3軍と試合を組む
育成選手は毎年大体4名前後を指名。
【名目3軍制】
球団:広島
選手人数は通常の2軍制と同じ71~75名。
主に試合に出れない選手(故障・リハビリ・身体づくり)が入り、治療や筋力トレーニング・練習に特化
試合に出すわけではなく、試合に出れない選手のための枠。
身体づくりができた選手は2軍戦に出場。
【拡張型2軍制】
球団:中日
野手人数は通常の2軍制球団と同数程度だが、投手が40名超えで3軍制並みの人数。
故障者・リハビリ・若手投手に関しては2軍戦に出さず、治療と身体づくりを行っていて、広島とやや似ている。
身体づくりができた投手から2軍戦に出場。
【従来型2軍制】
選手人数は71~75名。育成選手が5名以内。
人数的には支配下70名枠を少しオーバーする人数。
通常の2軍戦が主な試合出場機会。各球団個別で対外試合を年数試合組むことがある。
少数精鋭ほど絞られてないため、選手起用は球団で優先順位を決めて行っている。
【準少数精鋭型2軍制】
球団:ヤクルト・ロッテ
選手人数は70名以下。育成選手がごく数名。
全体で70名以下の少数精鋭よりの編成。
日本ハムとよく似ているが、こちらは育成選手を数名保有している。
人数の少なさを活かし1人1人の2軍戦出場機会が多い。
その中でも強化指定枠を定め、高卒1年目でも見込みがあればシーズン通して試合に出場させている。
【完全少数精鋭型2軍制】
球団:日本ハム
選手人数は69名以下。育成選手無し。
試合か登録選手のみの編成で、最も選手人数の少ない球団。
少なさを活かした少数精鋭型の育成で、1人1人の2軍戦出場機会が12球団で最も多い。
球団で投球回・打席数の最低条件を設定し、どの選手もこの条件を超えるよう試合に出される。
あとがき
各球団の選手人数と球団の編成の観点から、このように分類してみました。
どの方針が最もチームの強化にとって良いのかはまだ判断できませんが、各球団それぞれ自前の方針をより深めていくことで、それぞれの特色が出る運営となっていくでしょう。
そういった球団の特色の違いもNPBの魅力の1つとなって、楽しめるようになっていって欲しいです。