データで語るドラフト・育成論

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【横浜DeNA】先発投手についてシーズン序盤評価・指名の必要性【2022年ドラフト】

4月が過ぎた時点でのDeNAの現状の戦力について、ポジション別で評価してみました。

先発 評価 C

4月経過時点でのDeNAの先発陣は防御率・先発平均投球回・QS率がどれもリーグワーストです。

成績的に見ると非常に厳しい状態で、先発投手をどうにか安定化させないと上位進出が難しくなっています。

こうなった理由については、以下の点が挙げられます。

 

 

今永が開幕前に故障で離脱

今永は本来なら開幕戦で登板も期待されていたチームのエース左腕でしたが、開幕前に左腕の肉離れになってしまいました。

この今永不在が、先発の成績低下に繋がってしまったと言えるでしょう。

その今永は4月に入ってから2軍戦で登板できるようになって、徐々に球数を増やして5/6に1軍復帰登板できるようになりました。

本来の投球ができるようになれば2桁勝利も狙える投手なので、ここから復活を期待したいですね。

 

濵口・石田がコロナ陽性判定で離脱

チームの状況が悪化した要因として不運だったのが、チーム内でのコロナ感染拡大です。

この影響で選手や球団スタッフ含めて十数人も感染者が出てしまい、1軍・2軍の試合が中止になるほどでした。

先発では濵口と石田にこのコロナの陽性判定が出てしまい、石田はまだ2試合、濵口は1試合しか先発登板できていません。

この濵口も石田もどちらも感染前は好投していたので、好投していた先発2人が離脱したことがチームにとっては痛手になってしまいました。

 

濵口は5/5に2軍でJFE東日本との練習試合に登板していて、そこで2回2/3を投げています。

おそらく50球前後を投げたと思われるので、今永の調整と同じようにするのであれば、これから2軍で80球前後→100球前後という形で登板して1軍復帰に向けて調整していくことになるでしょう。

 

石田はまだ実戦復帰の情報が無いですが、復帰できるようになってもまずは2軍で50球前後を投げることからスタートし、1軍復帰まではそこから1ヵ月近くかかる可能性があります。

なので2人が1軍ローテに復帰してくるのは5月後半か6月頭頃になりそうですね。

 

 

 

東・ロメロ・坂本が結果を残せていない

前述の今永・濵口・石田に関しては故障やコロナでの離脱なので仕方ない面もありますが、東・ロメロ・坂本の3人は登板できているのに結果を残せていません。

東は開幕投手を任されましたが、そこから4試合を投げて0勝3敗でまだ勝ち星を掴んでいません。

勝ち星を掴めない理由としては3試合の登板で5回4失点という結果になっていて、相手にリードされたまま交代になっています。

 

開幕投手なのに5回までの登板が限界で4失点もしてしまっているのは、期待を大きく裏切っている感がありますし、まだ本調子でないように見えます。

実際、投球時の球速も直球が140km前半程度が多く、最速でも147km程度のなっているので、1年目の時のような140km後半や150kmをポンポン出して球威で抑えるような投球ができていません。

これはトミージョン手術からの完全復活が、まだできていないということかもしれませんが、この状態が続くようだと一度2軍で調整することも考えなければならないでしょう。

 

ロメロは昨季の後半には非常に安定した投球でQSをポンポン出していましたが、今季は5/3までの6試合に登板してQSは今季初登板の1試合のみです。

昨季の登板ではできていた球数少なく凡退の山を築く省エネ投球も、今季は凡退ではなく打ち込まれる結果となっていて、本人の思う通りの投球ができていません。

このため6イニングを投げ切ることも難しく、早々に打ち込まれて降板しています。

首脳陣も捕手を代えたり色々と試していますが、どれも結果がでていないので、この状態が続くようなら東と同様に2軍調整になる可能性が出てくるでしょう。

 

坂本は開幕前のオープン戦では非常に良い投球ができていて、今季はローテをしっかり守ってくれると期待が集まっていましたが、いざ開幕してみると5試合を投げてまだ勝ち星を掴めず、勝てない状態が続いています。

坂本の場合、序盤は好投して失点が少なくできるのですが、打者1巡した中盤から急に崩れ出すので、球を簡単に見極められやすくなっているのかもしれません。

被弾癖もあって2試合連続満塁弾を被弾したりと、成績もイメージも悪くなってしまっています。

5/6に登録抹消となり、これは翌週5日しか試合が無いため下ろしたと考えられますが、一旦2軍で自分の投球を見直して、改善するまでは上げないようにしても良いかもしれません。

 

 

 

上茶谷が好投して完封・大貫もQS率80%

不調な先発が多い中で比較的好投しているのが、上茶谷と大貫です。

上茶谷はここまで5試合に登板して2勝2敗ですが、防御率が先発トップの2点台で被安打・与四球が少なくとても安定した投球ができています。

4/16の試合では9回完封勝利を挙げましたし、今後もこの状態を維持していけると勝ち星も更に増やせるでしょう。

 

大貫は5/4の登板で今季初勝利を挙げました。

ここまで5試合に先発登板していてようやくの1勝ですが、登板内容自体は良く4試合連続QSを達成していますし、チーム内の先発では最も安定していると言えそうです。

 

上茶谷も大貫もまだここから先も安定して抑えないと、今の好成績も消えてしまうので今後も注意が必要ですが、2人共継続してしっかりとローテを守って欲しいですね。

 

ドラフト指名優先度  B+

現状の先発の状況を考えると、ドラフトでも上位で先発の確保は必要と言えそうです。

特に近年のドラフトでは2020年ドラ1の入江が現在1軍リリーフですし、21年ドラフトでは大卒の徳山・三浦が2軍にいます。

徳山・三浦は今後先発で起用するのか、リリーフで起用するのかまだ分からない状況ですし、近年のドラフト指名で先発候補として獲得してきた大卒投手が先発に定着できない可能性があります。

そうなると、先発獲得のために上位で投手を指名する必要性が出てくるでしょう。

 

また、2軍の若手を見ると阪口・京山などが先発候補としていますが、彼ら以降の若手がなかなか先発として起用できていない状態です。

今年の大学生投手のドラフト候補と同年代の投手だと、野手転向した勝又と育成4年目の宮城にあたります。

宮城が今後支配下登録する可能性はありますが、現状だとあったとしてもリリーフになりそうですし、彼らの代わりの先発候補を大学生から獲得する可能性は高いでしょう。

 

現時点での予想としては、ドラフト1・2位のどちらかで大学生か社会人の先発候補を指名する可能性はとても高いと言えます。

 

指名の可能性が高い先発候補

河野 佳(大阪ガス

曽谷 龍平(白鴎大

矢澤 宏太(日本体育大

菊地 吏玖(専修大

荘司 康誠(立教大) 

才木 海翔(大阪経済大) 

 

 

 

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