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【横浜DeNA】梶谷の人的補償は巨人・田中俊太に決定!【2021年】

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2020/12/18  夕方時点の、横浜DeNAに関するニュースをまとめました。

 

梶谷の人的補償が田中俊太に決定したと両球団発表

梶谷移籍公示からわずか4日のスピード決定

FAの梶谷が巨人へ移籍したことで発生する人的補償で、18日にスポーツ報知がDeNA側が田中俊太(27)を選択したと報道しました。

その後、両球団の公式でも発表され、正式決定となりました。

2021年シーズン 選手契約について | 横浜DeNAベイスターズ

梶谷のFA移籍公示からわずか4日での決定で、まさに電撃移籍です。

田中俊太は日立製作所出身で、2017年に巨人にドラフト5位指名されてプロ入りを果たしました。巨人では1年目から1軍で起用される機会を得られ、レギュラーとはなりませんでしたが二塁・三塁のバックアップ要員として1軍に帯同する機会が多い選手でした。

長所は内野全般を守れるユーティリティの守備で、今年はレフトも守りましたし、控え選手として重宝される存在になるのは間違いないでしょう。打撃面ではパンチ力がありホームランを打てるパワーを有しています。今季は出塁率が.350近くまであり、選球眼の良さも武器の1つになるでしょう。

これらがDeNA側に評価されてのスピード決定となったのだと思われます。

【巨人】田中俊太がDeNAへ電撃移籍! FA加入の梶谷隆幸の人的補償で : スポーツ報知

 

補強ポイントとしても的確

人的補償に田中俊太を選んだことについてですが、実際のプロテクトリストがどうだったか分からないので、ベストかどうかの判断はできないにせよ、可能性を考えると最もベストに近い選択だったと思います。

以前のプロテクトリスト考察記事では、自分は今季1軍戦力となっていた田中俊太をプロテクトしてくる可能性は高いと考えていましたし、控えとはいえ確実な1軍戦力として見込める選手を獲れたのは大きいでしょう。

【横浜DeNA】巨人からのプロテクトリストを考察【人的補償】 - データで語るドラフト・育成論

そしてDeNAの補強ポイントとしても的確でした。現在DeNA支配下64名でしたが、今季開幕時と比べて野手が3人減っている状態でした。こうなるとシーズン中に内野手で故障者が続出した場合などに、代わりの選手がおらず運用が困難になる恐れがありました。

まだDeNAは補強できる枠もありますし、そこで野手を獲得できれば良いとは思っていたものの、外国人選手は資金さえ出せば有力選手を獲得できますが、獲得しても1軍登録枠の関係上1軍起用が難しくなりますし、逆に戦力外からの獲得だと格安ですが実力的にやや不安になりますので、帯に短し襷に長しです。

そのためこの人的補償で、いつでも1軍で起用できて、色んな場面に対応できるような選手を獲得することはとても重要でした。田中俊太はまさにその役割にピッタリの選手です。大げさですが、人的補償で考えうる中でも最良の選択だったと言っても良いと思います。

 

田中俊太獲得による効果

この田中俊太を獲得できたことで、上に挙げたように来年への対応もできますし、中長期的な視点でもプラスになります。田中俊太は27歳でまだこれから伸びる可能性を持っている選手ですし、DeNAなら起用機会も増えるので一気に飛躍する可能性も秘めています。そうなれば、現在内野で30歳以上の大和・宮崎・倉本(来年30歳)らがこの先衰えてきた時の備えになりますし、柴田とも同年代なので二人で二遊間や三遊間を守れる形も作れます。

DeNAは今オフに井納・梶谷を流出してしまいましたが、チーム内では彼らの後継者が育ちつつある状況でしたし、その中で若手たちと同世代の田中俊太が入ることで3年後には大きな主力として活躍を期待できるでしょう。

また、DeNAには現在伊藤裕や牧などの将来性ある内野手がいます。彼らに期待するのはもちろんですが、来年から戦力となる牧はともかく、伊藤裕はまだ1軍で実績を残すことができていません。そこに控えですが実績のある田中俊が入ることで、伊藤裕と牧にも良い刺激になるでしょう。また伊藤裕も牧も右打ちですが、田中俊は左打ちです。彼らで使い分けもしやすいですし、皆が競い合って1軍戦力となれれば大きいですね。

 

梶谷・井納のFA移籍で落胆していたDeNAファンも多かったことと思いますし、そこへ田中俊太という非常に良い選手が獲得できたのは、とても明るいニュースとなりました。DeNAに移籍してきた人的補償選手は過去に、工藤公康藤井秀悟平良拳太郎と皆移籍後に活躍しています。田中俊太も是非その流れに乗って、活躍してほしいですね。

今後の補強について

人的補償で田中俊太を獲得したことで、支配下登録は65名(シャッケルフォード支配下登録見込み)になりました。

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これは今季開幕時に比べると2人少ないですし、外国人もまだ5人しかいません。

このまま開幕もできないことは無いですが、戦力的にはまだ補強は必要だと思いますし、外国人選手を少なくとも1人は獲得するでしょう。

人的補償で田中俊太を獲得したことを考えると、これで野手陣がある程度揃った状態になりました。リリーフはシャッケルフォードと風張を獲得して、ドラフトでも池谷を獲得していますし、これ以上の外国人補強の可能性は薄いです。

なので、残った補強ポイントとしては先発になり、おそらく外国人先発を獲得するでしょう。

外国人補強は他球団に比べると遅れをとっている印象ですが、現在MLBの方でもFA権取得選手の殆どがなかなか移籍先が決まらない状態で、かなり停滞しています。仮にDeNAがこうした選手を狙っているとするなら早期での獲得は難しく、年をまたぐ可能性は高いでしょう。ただ、残った補強手段も限られてきているので、外国人の先発補強が最後の大きな補強となる可能性が高く、それを待つ形になりそうですね。

 

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