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【横浜DeNA】 倉本 寿彦 選手への期待・成績【2021年】

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2021年へ向けて、選手1人ずつにそれぞれ期待することを書いていきます。今回は倉本 寿彦 選手 です。

 

2020年の振り返り

倉本は2014年ドラフトで3位指名された日本新薬出身の社会人内野手です。2020年でプロ6年目、29歳を迎えました。倉本は1年目からショートのレギュラー候補として積極的に起用されていて、2年目から本格的にショートのレギュラーに定着、3年目は1軍143試合フル出場を達成しました。チーム内でなかなかショートのレギュラー候補がいなかった点も幸いしましたが、首脳陣としては広くは無いものの堅実な守備に関して評価が高く、打率も2割後半を打てていて6・7番で打たせるショートのレギュラーとしては申し分ない成績でした。ただその後2018年で、出場試合数を85試合まで減らしていきます。これは大和を獲得してきたため併用起用となったこともありますが、前年のフル出場の影響も強かったか、攻守において著しく精彩を欠くようになってしまいました。2019年に至っては24試合の出場に留まり、1軍ショートは大和に完全にレギュラーを奪われます。柴田もショートを守るようになってきたため、倉本は厳しい立場になっていきました。

そうして迎えた2020年、チーム内でなかなか苦しい立場でのスタートでしたが、倉本は開幕1軍に入り込むと7月から大きく結果を残していきます。7月の月間打率は.381という成績で守備でも前年までとうって変わって好守を連発するようになり、大和と併用でショートで起用されていきました。最終的に2020年は216打席 打率.276 1本塁打 OPS.645という成績に落ち着きましたが、近年の不調の状態から脱出できた年となったでしょう。

 

2021年に期待すること

倉本は2021年は30歳になり、チーム内では早くもベテランの年齢になっていきます。倉本より若い柴田や、将来のショートレギュラー候補として森がいますし、なかなかショートでレギュラー定着し続けるのも難しくなってきています。ただ倉本は2020年にサードやセカンドも守っており、内野全般を守るユーティリティプレイヤーとして活路が見出せそうになってきています。今後だとサードの宮崎が2021年にFA権を取得しますし、セカンドも現時点でレギュラーは空席の状態。他の内野手で中井・伊藤裕・牧などがいますが、彼らはショートを守るのは難しい選手たちで、その点倉本はショートを含めて内野全般を守れるという部分でアドバンテージがあります。なので、結果さえ残せれば1軍内野のユーティリティプレイヤーとして重宝されやすい立場になるでしょう。

その結果として期待したいのが「120試合 350打席 打率.300 3本塁打 OPS.750」です。内野のユーティリティとしてほぼ毎試合スタメンや代打・守備要員として起用され続けていくために、このぐらいの成績を残して欲しいと考えました。打率3割は高めの目標にも見えますが、倉本は元々2016年にレギュラーで出場して打率3割近い成績を残したことがありますし、2020年も月間成績なら7・8月が3割超えています。3割打てるだけの技術は持っている選手なので、あとはこれをシーズン通してやり遂げることで達成可能です。倉本は長打の本数が少ないので淡白な打撃が目立ちますが、それでもシーズンで3本ぐらいは本塁打を期待したいですね。代わりに出塁率を上げてできるだけチャンスを作れる繋ぎの打者になり、OPS.750まで上げることができれば、内野のユーティリティとしては文句無しになるでしょう。

倉本はチーム内では年長ですがまだ30歳を迎えたところですし、ここから成績を伸ばせる余地はまだまだあります。ショートを守れる点は大きな利点ですし、ベテランになっても内野のバックアップとして重宝されるようになっていけば、あと5年は1軍戦力として活躍していけるでしょう。そのように長くチームに在籍してくれる選手になることを期待したいですね。

 

 

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