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【横浜DeNA】梶谷巨人移籍、戦力外風張獲得、契約更改情報

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2020/12/10 朝時点の、横浜DeNAに関するニュースをまとめました。

梶谷巨人移籍。球団へ移籍の連絡を入れる

9日にDeNAへ移籍の連絡

10日朝のスポーツ報知の記事で、梶谷が巨人へ入団することが決定したと報道されました。巨人のお膝元でもあるスポーツ報知の報道なので、信憑性はかなり高いですね。9日時点で既にDeNAに対して梶谷が巨人移籍の連絡をしたとされています。

【巨人】梶谷隆幸の入団決定…DeNAに移籍連絡、4年8億円で背番号13 : スポーツ報知

スポーツ報知の報道では巨人側は梶谷に対して4年8億円、背番号13を提示したとされています。来年33歳の梶谷に対してそこまで条件を積めるのは巨人でなければできないでしょうし、9日時点で巨人が新外国人獲得候補として挙げていた韓国のロハス外野手が阪神入り確定と報道されたので、もしかすると巨人はここから更に梶谷に条件を上積みした可能性もあります。

阪神 ロハスJr.と大筋合意 日米争奪戦勝利目前 2年契約、背番号24提示/阪神タイガース/デイリースポーツ online

 

決め手はやはり条件か

梶谷自身、今年これだけ活躍しなかったらFAを考えもしなかったと、FA宣言する際に話していますし、おそらく条件が1番大事だったのだと思います。プロ野球選手の寿命は短いですし、条件自体が適正かどうかは置いておいて、梶谷にとって最も良い条件を提示した球団に移籍することは、当然の考えだし権利だと思います。

DeNA側がどういった条件提示をしたのかは分かりませんが、まだ巨人と競り合うだけの資金力を有していないということだと思いますし、今後更に球団運営を拡大化させていき、選手を流出しない球団になっていって欲しいです。

 

梶谷はBランクなので、補償あり

梶谷はFAランクで言うBランクなので、補償があります。

梶谷は年俸7400万円(推定)で、DeNAの外国人選手を除いた選手の年俸上位10人以内に入ります。なのでBランクという扱いになり、仮に他球団への移籍が決まると補償が発生します。

補償には以下の2つのパターンがあります。

①プロテクトリスト(28人)外の選手1人 + 2960万円(旧年俸の40%の金銭)

②4440万円(旧年俸の60%の金銭)

移籍するとしたら、このどちらかをDeNA側が選ぶ権利があります。このうちどちらを選ぶかですが、コスト的に考えると①の方が得な面はあるでしょう。

②の金銭補償の方が受け取る金額は多いですが①との差は1480万円ですし、この差だけ増えてもあまり旨味があると言えません。プロテクトリスト外の選手でこの金額の年俸以上の選手はおそらく沢山いると思いますし、①の人的補償の方が価値があると言えます。

もちろん、残留してくれるのが最も良いですが、仮に移籍となれば人的補償で誰を獲得するかが気になるところですね。

この通り、金銭補償と人的補償では人的の方が得になりますし、DeNAは梶谷が移籍することで支配下登録人数が64名になりますから、人数確保のためにも人的補償を選択するでしょう。梶谷が早めに決断をしてくれたことで、人的補償も年内に決まる可能性があります。

今後、人的補償の候補が誰になるかについて、当ブログで考察していきたいと思います。

また、梶谷の去就が分からなかったことで、これまで補強に動きづらかった球団でしたが、これから動きを見せてくる可能性も高くなりました。移籍する梶谷のことを考えるのは辛いですが、新しい選手たちが入ってくるなら歓迎したいです。

 

ヤクルト戦力外の風張獲得か

戦力外からの獲得第1弾

DeNAが今年ヤクルトを戦力外になった風張投手を獲得することが、9日に分かったとスポーツ紙で報道されています。

DeNA、ヤクルト自由契約の風張獲得へ!トライアウトで打者3人に無安打2K - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

風張の今年の成績は以下の通りです。

【1軍】

11試合 14回2/3 0勝0敗0H 防御率7.98 WHIP2.11

被安打率13.5 奪三振率6.75 与四球率5.52

【2軍】

19試合 19回2/3 3勝0敗3S 防御率1.83 WHIP1.17

被安打率8.24 奪三振率5.95 与四球率2.29

1軍成績を見ると、かなり打ち込まれていて制球も不安定なところがありますが、2軍成績はかなり安定していて、特に制球面でも好成績になっています。

先日のトライアウトでは参加者で最速の149kmを計測し、三者凡退2奪三振とかなり良い内容で、このトライアウトの結果を受けて獲得に踏み切った可能性はあります。おそらく右のリリーフとしての獲得でしょう。

DeNAが近年、戦力外から獲得してきた武藤・中井・高城らは全員1軍で活躍していますし、風張も同じように1軍で活躍することを期待しています。

正式発表はまだですが、DeNAのことですのでおそらく本日中に発表があるでしょう。

 

契約更改情報・9日は悲喜こもごも

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9日は平良・砂田・田中健・桑原・伊勢・平田の6人が契約更改を行いました。この中で大幅増だったのは先発ローテで安定していた平良、ルーキーながらリリーフでフル回転していた伊勢、過去の低迷から脱出し開幕から1軍完走した平田の3人でした。

平良、オフは強い体づくりで来年シーズン通して投げれるように 

DeNA平良拳太郎1200万円増「強い体つくる」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

平良は開幕からローテ入りし、非常に安定した投球でローテを守っていましたが、8月に入ってから背中の違和感で2カ月間離脱してしまいました。離脱から復帰後はまた安定した投球を取り戻して、最終的に14試合に登板して防御率2.27 QS率はチーム内先発トップの71.4%という抜群の安定感でしたが、そこまで安定していただけに怪我の離脱が悔やまれます。

怪我が無ければもう2000万ほどプラスになっていた可能性もありますし、来年は怪我無くきっちりローテーションを守り通して欲しいですね。

 

伊勢、来季は右のセットアッパーとして重要な役目を担えるように

DeNA伊勢1100万円増、セットアッパー意欲 - プロ野球 : 日刊スポーツ

伊勢は大卒ルーキーで1年目から1軍で起用される機会を得ました。その中で33試合に登板し、防御率1.80という抜群の安定感を見せてくれました。近年ドラフト指名投手で先発は1年目から活躍する投手が多いものの、リリーフはなかなか出てきてなかっただけに、ルーキーのリリーフでいきなりこの安定感のある投球ができていたのは素晴らしいですね。

今オフに右のパワーリリーフのパットンが退団したため、同じタイプの伊勢の立場はより重要になってくるでしょう。来年からは7回・8回といった重要な役回りを任されることも増えるでしょうし、そこで結果を残してオフに更に年俸アップさせていって欲しいですね。

 

平田、今年を復活の年として来年以降も1軍定着へ

DeNA平田、940万円増の2200万円でサイン「収穫の多かった1年」 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

今年チーム内で1番復活を果たしたと言えるのはこの平田でしょう。近年なかなか1軍で結果を残せず、もし今年結果を残せなかったら失礼ながら戦力外は確実だったと思いますし、その崖っぷちの中で見事に1軍で活躍しました。

開幕からずっと1軍に帯同して、なんと2軍に1度も落ちずに完走。1軍では43試合に登板し、防御率2.84という安定感も見せました。1試合先発登板した試合がありましたが、そこでは5回2失点としっかりと先発の役目を果たし、良い意味でリリーフ投手らしからぬ活躍ができました。

本人としても非常に嬉しかったと思いますし、まだまだこれから1軍でもっと活躍を期待したいところです。来年は重要な役回りでしっかり抑えてくれることを期待します。

 

田中健、実戦復帰へ向けて試行錯誤中。オフはフォーム固めへ

DeNA・田中健二朗 現状維持の1000万円 昨年手術し育成契約 復帰へ「何が何でも」/野球/デイリースポーツ online

昨年8月にトミージョン手術を受け、今季は育成契約となったタナケンが契約更改を行いました。1000万という育成選手としては破格の待遇で、タナケンの再起に球団としても期待をしているのが伺えます。

術後の状態としてはもうブルペンに入れるようにはなっているものの、前と同じ投げ方だと肘への負担がかかってしまうため、負担をかけないフォームづくりを行っていてなかなか大変そうですね。今オフと来年キャンプなどでじっくりフォーム固めをしていき、まずは2軍戦で投げれる状態にしていって欲しいです。

タナケンは2016,2017年に1軍でリリーフとしてそれぞれ60試合以上登板し、大活躍していた実績がありますし、あの時の力をまた取り戻せるようになって欲しいですね。

無理や焦りは禁物ですが、1つ1つ着実に進んでいき、また1軍のマウンドに戻ってきて欲しいです。

 

砂田、シーズン終盤に好投。来季は開幕から1軍へ

【DeNA】砂田毅樹が1230万円減でサイン 2年連続大幅ダウンに「来年はアップに」 : スポーツ報知

砂田は今季、開幕からずっと2軍でなかなか1軍へ昇格できずにいました。2軍では好投を続けていたものの、それでも昇格できなかった点としてはおそらく首脳陣から課せられていた課題がなかなか克服できなかったのでしょう。

ただ10月に入って昇格してきた後は、17試合に登板し防御率2.65 4ホールドと安定した内容で、来季へ向けての強いアピールにはなりました。

1軍での登板数がかなり少ないため大幅減俸となってしまいましたが、シーズン終盤の好投を来季に繋げることができれば、来季は開幕から1軍定着もあり得ます。速球派投手が多い中で、キレを武器にした左のリリーフなのでそれを自分の持ち味として磨いて、実戦で結果を残していって欲しいですね。

 

桑原、1軍で結果を残せず大幅減俸。来季は打撃を磨きセンター奪取へ

DeNA・桑原、減額制限ギリギリ1600万円減4900万円で更改 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

桑原は減額制限ギリギリのダウンで更改しました。去年・今年と打撃面でなかなか結果を残せず、1軍レギュラー争いに入っていくことができませんでした。1軍センターは今季梶谷が大活躍をして首位打者争いをするまでの結果を残しましたし、控えの神里も190打席と出場機会は少なめなものの、打率3割をキープして十分な結果を残しました。この2人が現在1軍センターにいるため、桑原のみならず他の外野手もなかなかレギュラー争いに入れていません。

来年梶谷が残留しているかどうかは分からないですが、それでも神里がいるわけですし、神里と並ぶ打撃を身につけない限りは1軍レギュラーを掴むのは難しいでしょう。桑原自身がそれを1番良く分かっているため、オフも打撃を磨くことを第一に考えて過ごすと思います。

外野は梶谷が移籍した場合、センターに神里がいますが、そうなると逆に控えに打撃面で有力な選手がいなくなります。強固に見える外野陣も穴が空くと一気に苦しくなるのは確実で、その時のためにも桑原は打撃を取り戻し、1軍に上がってこれる状態になっていて欲しいですね。

 

契約更改、残るは10名

契約更改はここまで1人も保留者を出すことなく順調に進んでいます。全体的には年俸アップ者がかなり多く、また減俸でも減額制限超えの選手が1人もいないため、4位で終わったことやコロナの影響を全く気にしないような、選手の懐に暖かい更改になっています。

まだ契約更改が済んでいないのは10名で、以下の選手たちです。

山﨑康・宮﨑・今永・三上・三嶋・石田・倉本・濵口・大貫・佐野

顔ぶれを見ると、大幅増額が見込めそうな選手もいますが、逆に大幅減の可能性がある選手もいて、果たしてどうなるか気になるところです。

できることなら1人も保留者を出さずに、無事に終えて欲しいですね。

 

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