2025年の横浜DeNAベイスターズのコーチングスタッフを見ると、新たに「ベンチコーチ」という役職ができています。
ベンチコーチはどういったものなのか?よく分からない方もいると思うので、ヘッドコーチと何が違うのか等を自分なりに調べてみました。
ベンチコーチとは?
まず新設されたベンチコーチについて、萩原チーム統括本部本部長が説明していました。
「監督の参謀役というか壁打ち相手、オフェンス、ディフェンスも含めた監督の参謀相手、特に戦術とか作戦にたけた方を入れたいと思った。作戦コーチに近い、立ち位置です」
【DeNA】1軍ベンチコーチとは…萩原統括本部長が進藤1軍ベンチコーチの意図説明 - プロ野球 : 日刊スポーツ
普通、監督の参謀役というと野球界ではヘッドコーチが当てはまりますが、ここに「壁打ち相手」と発言していることから、あくまで三浦監督の考え方をまとめる役目ということでしょう。
ヘッドコーチとの違い
野球界ではよく若い新人監督が就任する際に、コーチ経験豊富な人をヘッドコーチとして充てることがあります。
これは経験が浅い監督だと最初はなかなか采配が決められなかったり、コーチや選手を取りまとめていくことが難しいためです。
なので代わりにヘッドコーチが監督の意思決定をサポートして、チーム全体を取りまとめるような仕事を任されています。
つまりヘッドコーチは監督の分身のような役職とも言えて、かなり権限が大きいことが分かります。
しかし三浦監督はもう来季で5年目になります。
今季は日本シリーズ優勝という功績を挙げ、もはやチームをまとめる監督としての能力に異論を挟む人はいないでしょう。
なので新任監督につくようなヘッドコーチを配置する必要は無くなりました。
三浦監督に必要なベンチコーチ
とはいえ三浦監督としても1人で全部決めるとなるとまだ判断が難しい場面が出てきます。
そうした時に、三浦監督が決断しやすいように相談できる人がいると助けになります。
それがベンチコーチの役割です。
つまりヘッドコーチのような監督と同格に近い強い権限を持つのではなく、監督の意思決定をサポートする相談役のような立場です。
DeNAは近年、アナリストを中心にかなりデータ解析を取り入れるようになりましたし、そのデータを采配に活かすようにオフェンスコーチやディフェンスコーチという役職もできました。
ただ三浦監督はずっと現場に出てた方で、まだアナリストが上げてきたデータをどう采配に反映させるか、悩むこともあるでしょう。
そうした時に、現場での経験が豊富で作戦立案にも携わり、データにも精通している人がそばにいれば相談しやすいはずです。
進藤達哉コーチはまさに打ってつけで、三浦監督の作戦立案をしっかりサポートしてくれるでしょう。
これがベンチコーチの仕事で、ヘッドコーチと違う点です。
はっきり「ベンチコーチ」という役職にしたことで、三浦監督を立てる意味合いもあると思いますし、球団の意図も見えて良いと思います。