データで語るドラフト・育成論

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【横浜DeNA】来季は近年で最も先発が充実する年か

今季は開幕スタートに失敗して低迷したDeNA。だが来季は良いスタートが切れそうな状態になりつつある。

その鍵となるのが今季リーグワーストだった投手陣で、質・量ともに不足していた状態だったが、来季はそのどちらも充実した年になりそうだ。

 

 

今季リーグ防御率最下位

今季のDeNAは投手成績が大きく低迷した。

防御率はリーグ最下位、先発・リリーフのどちらも最下位でリーグワーストの投手陣と言える惨状だった。

こうなってしまった要因は色々とあるが、以下の要因が大きかったと言えそうだ。

 ①今永・東が手術の影響で不在。平良がシーズン序盤にTJ手術

 ②外国人選手来日遅れでロメロ、ピープルズ、エスコバー、シャッケルフォードが不在

 ③上記影響で序盤からリリーフ陣を投入しすぎ、終盤に大崩れ

結局のところ開幕時点から実績ある先発が不在で、その影響が後半戦のリリーフ陣にも波及してしまったと言える。

これによって開幕からずっと投手陣に問題点があるシーズンとなってしまった。

 

復帰と補強による先発投手人数増加

こうした結果を受けて、球団の編成部も先発の強化に着手した。

シーズン中には宮國・有吉の獲得に動き、ドラフトでは1・2位で投手を指名。全体で4名指名したが4名とも先発タイプだ。

これらの補強に加えて、今季は今永・東がシーズン中に復帰していて1軍で結果を残せている。外国人のロメロも後半は非常に安定した投球でローテをしっかり守った。

来季は今季のような外国人選手の来日遅れの事態は避けられるので、既に来季契約が確実視されているロメロは開幕からローテ入りする公算が高い。

現状の来季先発候補を挙げてみると、以下の通りだ。

今永・大貫・東・ロメロ・京山・濵口

上茶谷・坂本・石田・宮國・有吉・徳山・三浦

上記で全13名で、ここに手術明けの阪口や、残留なら外国人のピープルズも加わり総勢14~15名ほどになってくるだろう。

2軍での状態次第だが、育成の宮城が支配下登録されたり、松本・高田・小園と言った高卒1・2年目の投手たちが順調に2軍で結果を残していれば1軍昇格のチャンスもある。

チーム全体としては先発は候補も含めて20名近くまでいることになり、今季開幕時から倍以上増えることになりそうだ。

 

リリーフへの転向も必要

戦力外通告では投手は育成含めて8名にもなったが、ほぼ全員リリーフで上記の先発増加と反比例する形でリリーフはかなり人数が減ることになった。

このため、リリーフを増やす必要があり、先発人数が多いことを考えるとリリーフへの転向が出ることは必至と言える。

転向する可能性のある先発は、今季なかなか結果を残せていなかったり、リリーフ経験がある投手が該当しそうだが、来春のキャンプ中に選定が行われるだろう。ドラフト指名した徳山や三浦も最初は先発で見ると思われるが、リリーフ適性があれば起用することもあり得る。

今季は抑えの三嶋やセットアッパーの山﨑康が後半から不調だったが、彼らの代わりは新外国人投手の獲得という手段もある。オフの補強の動き次第になってくるだろう。

 

以上のことから、来季のDeNAの先発陣は今季と比べるとかなり充実したものになる。

今永・大貫・東・濵口は2桁勝利の経験がある投手達で、ロメロも今季9月以降は7試合で5勝を挙げるほどのハイペースで勝ち星を積み重ねている。京山・阪口など高卒投手が伸びてきて、ドラフト指名の徳山・三浦らも1年目から結果を残せればローテはほぼ盤石と言えそうだ。

そのため、今オフ補強があるとするなら、先発以外のポジションになってくるだろう。不安のあるリリーフや、FA権取得の宮崎の動向も含めてどのような動きとなるか注目だ。

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