8月が終わりシーズンもこれから終盤戦に入っていくが、横浜DeNAでは将来に向けて期待の若手がファームで躍動している。
それは高卒ルーキーの小深田大地と、高卒3年目捕手の益子京右だ。
ファーム4番に定着した小深田
高卒ルーキーの小深田大地はシーズン当初は2軍で粗のある打撃が目立ち、三振数も多く高卒ルーキー特有の波のある選手だった。
しかし三振が多くなかなか打率を残せない反面、四球を選ぶセンスとハマった時の長打が武器となり、徐々に結果を残すようになっていった。そんな調子の波を上下している中で、7月に入り打撃開花の兆しを見せるようになった。
7月に入り三振数が減って打率が底上げされてきて、バットコントロールの改善が見えるようになると、そこから持ち味の選球眼と長打も増やしていけるようになり、8月にはそれらが全て発揮されて、月間OPS.874というチームの主軸を任されてもおかしくないほどの結果を残した。
実際に小深田は8月終盤からファームの4番打者を任され、そこでも本塁打を含む長打を打ち、四球もしっかり選ぶという4番に相応しい結果を残せている。
300打席を超えたところで小深田のOPSは.600をゆうに超えていて、高卒ルーキー1年目としては上々と言える結果を残せていて、打撃成績は文句無しと言える。
【育成】高卒ルーキーの2軍成績とその後の傾向調査 - データで語るドラフト・育成論
守備はサードとファーストを任されていて、将来的にはサードをしっかり守れるようになってもらいたいが、現時点ではサードの守備率が.950を切っていてまだ課題はありそうだ。
ただ、逆に言えばサードの守備さえ安定すれば打撃が期待できる分、将来の1軍レギュラーという可能性が現実味を帯びてくる。
ここから更に攻守で結果を残して、是非未来の1軍サードを任される選手になって欲しい。
【横浜DeNA】小深田大地の現時点から見る将来への期待 - データで語るドラフト・育成論
9月1日までのファーム成績まとめ
OPS.700台に到達した打てる捕手、益子
益子は高卒3年目の捕手で、これまで1軍出場の機会には恵まれていないが、2軍での成長ぶりは目を見張るものがある。
特に良くなっているのが打撃で、打撃のセンスは現在のDeNAの捕手陣の中でも随一と言えるかもしれない。
打撃の波が多いが、ハマった時には3割以上の打率と本塁打を量産できるぐらいの打撃センスとパワーを備えていて、それは今年のファームでもはっきり見えた。
それが実り9/1終了時点でとうとうOPS.700台に到達した。高卒3年目の捕手でここまでの結果を残せるのはなかなかおらず、2年前の山本以上の打撃成績を残せている。
捕手としては強肩が武器になっていて、この上でキャッチングやインサイドワークを磨いていけば1軍昇格しても文句の無い捕手になりそうだ。
現在DeNAは伊藤光や山本が1軍で起用されていて、2軍には戸柱や嶺井がいる状態になっていて、数年前と比べても戦力の入れ替えが起きている。
益子もこの中に入って実力で1軍に上がれるようになれば、捕手の若返りができると同時にチームの打撃成績の底上げも期待できる。
そうした捕手になれるよう、今後の活躍を期待したい。
【横浜DeNA】益子 京右選手への期待・成績【2021年】 - データで語るドラフト・育成論
9月1日までのファーム成績まとめ