データで語るドラフト・育成論

プロ野球ニュース解説、ドラフト候補紹介、野球関連の持論・考察・寸評などを記事にしています。

【横浜DeNA】小深田大地の現時点から見る将来への期待

小深田大地(DeNA)のファーム全打席データを取得しました。

このデータをもとに現時点の状態や、今後の期待などを考察してみました。

 

ファーム全打席成績(2021/5/26時点)

f:id:hamanontan:20210526185759p:plain

ファーム打撃詳細(2021/5/26時点)

f:id:hamanontan:20210526185827p:plain

起用状況

高卒1年目の野手ということで、まずは2軍で実戦経験を積むことが今の小深田に必要なことになっています。
その小深田ですが、2軍では開幕から起用されていて出場試合数も多く、このペースで起用されれば1年目に300打席前後は出場できて、沢山の実戦経験を得られるでしょう。
ポジションは主にサードですが、出場機会の多さを考えてファーストや指名打者でも起用されています。代打での出場は少なく、殆どスタメンで起用されているので球団としても小深田を1年目からしっかり育てていく方針なのが見えます。

成績

2軍での成績を見ると、5月26日時点では打率.224 1本塁打 OPS.622となっています。この成績は高卒ルーキーとしてはまずまずで、決して悪い成績では無いです。
1年目にある程度の打席数でOPS.600を超えていれば、その後1軍で活躍しやすい傾向もありますし、現時点ではひとまず順調と言えるでしょう。

月別の成績を見てみると、2軍開幕当初の3月時点ではなかなか打てずに結果を残せていませんでした。ですが4月中旬頃から徐々に安打が増え始め、更に四球を選べるようになってきています。

小深田の特徴がこの四球の多さで、高卒ルーキーの中でも異例の多さで四球を選んでいます。ただ、三振数も多い方なので選球眼はまだまだ改善の余地があるでしょう。打撃の状態が良くなるにつれて、四球を選べるようにもなってきているので、四球の多さが好不調のバロメーターとも言えますね。

4月末には待望の本塁打も出て、結局この4月にはOPS.852という新人としては驚異の成績を残しています。月間ですが、ここまで結果を残せているのは素晴らしいと言えます。

5月に入ると打撃はやや落ち込み気味になっていて、四球も少なくやや状態が落ちているように見えます。まだルーキーなのでこの辺りの好不調の波が大きいですね。

4月のように良いときの打撃は素晴らしいので、今後はまた4月の状態にして、それを維持することが課題になるでしょう。

左打者の小深田ですが、打撃は広角に打つことができていて外野のどの方向へも打球を飛ばせています。本塁打はレフト方向で、流し打ちで打てているので打球はやはり力がありそうですね。右方向へも二塁打三塁打を打てており、引っ張りもできているので、広角に打てるセンスはありそうです。

将来のビジョン

大型のサードでゆくゆくは宮崎の後釜のスラッガー、長距離砲として期待している方が多いと思いますが、現時点で広角に長打を打てる打撃ができていることを考えると素質は十分にあります。ただ、本塁打はまだ1本と少ないのでそこまで本塁打を量産できるタイプではないかもしれません。

むしろ現時点では、打ち分ける打撃と選球眼の良さを活かした中距離ヒッタータイプに成長していきそうに見えます。

守備面では今のところサードかファーストになっていて、サードが安定して守れないとやや起用が難しくなりそうですので、しっかりと上達して安定した守備力を身につけて欲しいですね。

 

【スポンサーリンク】