2021年、春の選抜高校野球大会出場校について、出場校ごとに特徴・成績・注目選手などをまとめていきます。今回は中京大中京です。
チームの特徴
秋季東海大会で優勝を果たした中京大中京。センバツ出場が決定しました。
中京大中京は昨年ドラフトで中日に1位指名された高橋宏斗、巨人に3位指名された中山礼都らが在籍していた高校で、プロから上位指名されるぐらい強い上級生が抜けましたが、それでも秋季東海大会優勝を果たしました。
チームの特徴としては高橋宏の後にエースとして指名された150km右腕の畔柳が中心ですが、他の投手で左腕の柴田が2回戦を7回完封勝利し、右腕の松田も決勝戦で好投するなど安定した投手陣となっています。打線も打てる選手が揃っていて、東海大会の3試合は全て7得点で、細江・辻・原ら上位打線がコンスタントに打てて長打も出ていましたし、集中打で一気に点を取るスタイルが確立されていました。足を使える桑垣もいますし、攻撃面でも隙のない厚みのある打線になっています。
中京大中京は昨年に続いて2年連続での選抜出場。出場回数は32回とセンバツ出場校の中でもダントツで、センバツでも実績・経験豊富な安定した戦いぶりが見れそうです。
秋季地区大会成績
2回戦 7-0 海星
チーム投手成績:7回 被安打4 奪三振8 与四球0 自責点0
チーム打撃成績:23打数 9安打 6打点 2三振 2四球 2盗塁
本塁打:細江、辻
盗塁:桑垣2
準決勝 7-0 三重
チーム投手成績:7回 被安打1 奪三振11 与四球3 自責点0
チーム打撃成績:25打数 8安打 7打点 5三振 8四球 1盗塁
二塁打:原、辻
盗塁:杉浦
決勝 7x-6 県岐阜商
チーム投手成績:9回 被安打8 奪三振4 与四球5 自責点2
チーム打撃成績:33打数 11安打 6打点 3三振 5四球 0盗塁
本塁打:加藤
注目選手・ドラフト候補
畔柳 亨丞(投手)
秋時点から既にスカウトからドラフト候補として注目を集めている本格派右腕。最速151kmの球威ある直球主体で、そこにスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップなどを織り交ぜ、どれもキレがあってコースに投げ分けることができる制球力も持っている。秋の愛知県大会、そして東海地区大会のどちらも非常に安定した投球で、東海地区準決勝では7回を投げてわずか1安打で抑え込み、11三振を奪った。地区大会レベルではもはや敵無しと言える力を持っていて、センバツの大舞台でどれだけの結果を残せるかに注目が集まっている。
柴田 青(投手)
エースの畔柳が注目されているが、秋季大会に背番号「10」をつけた左腕の柴田も実力を備えた投手だ。畔柳とは対照的に球速は120km台とかなり低めだが、キレのある球を投げ三振を奪うこともできている。東海大会2回戦では7回を被安打4、奪三振8という結果で完封した。球速が低いため現時点でドラフト候補としては注目されていないが、畔柳と対照的な投手なだけにセンバツでは相手打線を翻弄する投球が見れる可能性もあるだろう。
辻 一汰(一塁手)
東海大会では2回戦に本塁打を含む3安打3打点と結果を残し、準決勝でも2安打2打点、決勝戦も2安打3打点と大会通じて3試合で7安打8打点の活躍を見せた。勝負強さが売りで、決勝戦では同点に追いつくタイムリーと、優勝を決めるタイムリーのどちらも打てており、この勝負強さがセンバツでも発揮されることに期待が集まるだろう。