2021年、春の選抜高校野球大会出場校について、出場校ごとに特徴・成績・注目選手などをまとめていきます。今回は明徳義塾です。
チームの特徴
秋季四国大会で優勝を果たした明徳義塾。センバツ出場が決定しました。
四国大会ではどの試合も4点以上の差をつけての快勝で、先制・中押し・ダメ押しといった打線の繋がりの良さが光りました。上位打線の1番井上・2番池辺・3番米崎は出塁能力がとても高く、ランナーを溜めて主軸が返すという打線の役割がしっかりできています。投手はドラフト候補として注目されているエース代木が3試合を1人で全て投げぬき、どれも2失点以内で抑えている安定ぶり。ミスも少なく名門校に相応しい投攻守すべてが噛み合ったチームと言えます。センバツでも優勝候補の一角として注目されているのは間違いないでしょう。
秋季地区大会成績
2回戦 5-0 英明
チーム投手成績:9回 被安打5 奪三振8 与四球2 自責点0
チーム打撃成績:31打数 9安打 5打点 2三振 6四球 0盗塁
三塁打:代木
二塁打:井上、山蔭
準決勝 9-2 鳴門(7回コールド)
チーム投手成績:7回 被安打7 奪三振5 与四球0 自責点2
チーム打撃成績:26打数 10安打 9打点 4三振 6四球 0盗塁
二塁打:加藤、米崎、岩城
決勝 5-1 聖カタリナ学園
チーム投手成績:9回 被安打5 奪三振4 与四球1 自責点1
チーム打撃成績:31打数 6安打 4打点 4三振 4四球 0盗塁
三塁打:代木
二塁打:森松
注目選手・ドラフト候補
代木 大和(投手)
四国大会3試合を全て1人で投げぬいた明徳義塾のエース左腕。184cmと高身長の高さから最速139kmのノビのある直球を投げ下ろす。変化球はスライダー、カットボール、カーブなどで、どれも精度が良く左腕としては制球が安定している。高知大会から再試合を含めて4度の完封勝ちをしてきた実績があり、スタミナと安定感はセンバツでも屈指の投手であることは間違いない。ドラフト候補としては球速がやや低いもののポテンシャルや投げている球の質は非常に良く、スカウトからも注目を集めている。冬を超えてどれだけ球速が上がってきているかが注目だ。
米崎 薫暉(遊撃手)
チームの主将で攻守に秀でた実力を持った3番ショート。父親が元近鉄・阪神の米崎 薫臣氏で、その父も現役時代は強肩のショートとして注目を集めていた。父親の熱血指導があったというわけではなく、小さい頃から伸び伸びと野球を楽しんでいて、高校入学時に生まれ育った大阪を離れ、明徳義塾で寮生活を始める。1年次からショートのレギュラーに定着し、結果を残してきた選手で、秋の地区大会でも準決勝・決勝でそれぞれマルチ安打でチームの優勝に貢献した。センバツでも主将としてチームを引っ張る活躍が期待されている。
井上 航輝(中堅手)
明徳義塾のセンターは昨年までドラフト候補として注目を集めていた奥野 翔琉が守っていたが、その奥野の後を継いでセンターを守っているのが1年生の井上だ。走攻守でバランスが良く安定しており、中でも打撃面では三振が少なく打球にノビがあるため俊足を飛ばして長打を狙うことができる。秋季大会2回戦ではその打撃で先制の2点タイムリーを放った。決勝戦では無安打だったが2四球を選び得点に結びつくなど、1番打者としての出塁能力も高い。今年2年生になる井上は現時点でも実力を示しつつあり、センバツで結果を残せば来年のドラフト候補として注目を集めてきそうだ。