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【センバツ2021】智弁学園の特徴・注目選手紹介【ドラフト候補】

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2021年、春の選抜高校野球大会出場校について、出場校ごとに特徴・成績・注目選手などをまとめていきます。今回は智弁学園です。

 

チームの特徴

秋季近畿大会で優勝を果たした智弁学園センバツ出場が決定しました。

今年の近畿はドラフト最注目候補が多く、それらを擁している大阪桐蔭、市和歌山を直接対決で打ち倒しての完全優勝智弁学園の強さを浮き彫りにしました。強さの秘密は強力打線で、ドラフト候補のスラッガーの3番前川、今大会2本塁打で全試合打点を挙げた4番山下を中心として打ち勝つ野球を展開。決勝戦大阪桐蔭ではドラフト注目投手の松浦・関戸らからも点を取って終始リードを守り切りました。投手はエース西村が準決勝除く3試合で完投、準決勝では小畠が完投しました。2人とも試合を壊さず粘りの投球が光りました。

近畿の強豪を打ち倒した打線に2人の安定した先発。センバツでも優勝候補の筆頭とも言える実力を持っているのは間違いないでしょう。

 

秋季地区大会成績

1回戦 9-8 滋賀学園

チーム投手成績:10回 被安打9 奪三振7 与四球5 自責点7

西村(10回7自責点)

チーム打撃成績:41打数 16安打 0本塁打 9打点 5三振 9四球 2盗塁

三塁打:山下

盗塁:岡島、垪和

 

準々決勝 8-3 龍谷大平安

チーム投手成績:9回 被安打7 奪三振6 与四球1 自責点3

西村(9回3自責点)

チーム打撃成績:33打数 14安打 1本塁打 8打点 1三振 6四球 2盗塁

本塁打:山下

二塁打:植垣、山下、竹村、前川、三垣

盗塁:植垣、森田

 

準決勝 4-1 市和歌山

チーム投手成績:9回 被安打7 奪三振4 与四球5 自責点1

小畠(9回1自責点)

チーム打撃成績:30打数 7安打 4打点 6三振 2四球 1盗塁

二塁打:三垣、安藤

盗塁:森田

 

決勝 7-3 大阪桐蔭

チーム投手成績:9回 被安打9 奪三振0 与四球2 自責点2

西村(9回2自責点)

チーム打撃成績:35打数 12安打 2本塁打 7打点 5三振 3四球 0盗塁

本塁打:山下、前川

二塁打:三垣、垪和

 

注目選手・ドラフト候補

前川 右京(左翼手)

既に今ドラフト注目の外野手として名前が挙がっているほど知名度のある前川。1年夏からスタメン入りして打撃面で大きく活躍。通算30本塁打、左のスラッガーとしてスイングスピードの速さが素晴らしく、監督は岡本(巨人・智弁学園卒)クラスのパワーと評価している。元々4番打者だったが、チームメイトの山下もスラッガーとして成長を見せてきたため2年秋から3番を打つようになった。ドラフト候補として更に評価を上げていくなら、打撃の確実性を高めることと、守備面でも評価を得られるようになることが必要だ。

 

山下 陽輔(三塁手)

近畿大会でドラフト注目選手の前川よりも大きく活躍を見せたのが、新しく4番を任された山下だった。前川が3番に入ったことで初回からの攻撃チャンスが一気に広がり、4試合中3試合で初回に得点を挙げることができた。そして山下自身は準々決勝と決勝で本塁打を打ち、全試合で打点を挙げるなど4番としての仕事も果たした。この活躍ぶりにはスカウトも注目したはずで、一躍ドラフト候補として名前が挙がってもおかしくないだろう。センバツでも同様に4番の働きをすれば、右のスラッガーとして更に注目を集めそうだ。

 

西村 王雅(投手)

智弁のエースは最速138km左腕の西村で、近畿大会では3試合に登板しその全てを完投してチームを優勝へ導いた。1回戦では制球がやや乱れて不要なランナーを出してしまい、それが失点に繋がることもあったが、その後の準々決勝・決勝では四球はわずか1つに留めている。三振を多く稼ぐタイプではないが、ノビの良いストレートとタイミングをずらす投球術でスタミナもあることから試合を作る能力は高い。西村が安定して抑えている間に強力打線が一気に点を取るという形が、センバツでも見られそうだ。

 

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