データで語るドラフト・育成論

成績・データからドラフト候補や若手選手の育成状況についてまとめているブログです。

【ドラフト2020】ソフトバンクのドラフト1位指名予想

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10/15時点でパ・リーグ1位のソフトバンク

2017年に優勝して以来2年連続で2位になっているが、実質的な戦力としてはリーグトップなのは疑いようが無く、その証拠にここ2年間もCSで優勝してそのまま日本シリーズ優勝もしている。パ・リーグはおろか12球団でもトップの戦力を有しているといっても過言ではなく、今後はこの戦力を有し続けていくことが課題になってくるだろう。

そのソフトバンクが今年のドラフトでどんな指名をするか、考察してみた。

現状の戦力分析

10/15時点でソフトバンク57勝 39敗 5分 パ・リーグでは2位ロッテと4ゲーム差になっており、まだ残り試合あるものの優勝の可能性がかなり高くなっている。2014年から6年連続で2位以上で、根本的な戦力はいつでも優勝に手が届くレベルまで来ていると言えるだろう。これの根源は3軍制を含めた層の厚さと新戦力を輩出できる体制が整っていることが大きく、体制的に今のソフトバンクに対抗できる球団は現時点では他11球団にはいないだろう。なので今後はソフトバンク内でどう戦力を維持・向上させ、新戦力を台頭させていくかを考えていくことになりそうだ。

 

投手

先発防御率はリーグ1位で唯一3点台前半とダントツに良い成績となっている。それもそのはずで、ソフトバンクの先発登板上位4名が全員防御率2点台になっていて、これだけ好成績の投手が揃っている球団は他に無い。10/16時点、千賀が98回2/3で防2.65、石川柊が95回2/3で防2.63、東浜が89回1/3で防2.52、和田が75回1/3で防2.99。規定到達している先発はいないものの、この4人だけで十分すぎる先発となっている。他の先発だと、外国人のムーアが60回で防3.00、二保が56回2/3で防4.92、笠谷が29回2/3で防3.64となっている。二保の防御率がやや高いが、ムーア、笠谷は3点台でまずまずの成績になっている。

これほど安定していながら、ソフトバンクは今季開幕からずっとローテを守っている先発が1人もいない。どの投手も登録抹消や開幕1軍漏れを経験している。裏を返せば、1人1人の能力が高いがそれぞれに頼らずとも他に先発が出てくる状態になっていて、理想的に近い先発の層になっている。顔ぶれを見ると分かるが、千賀・石川柊・二保は元々育成指名選手だ。笠谷は本指名だが今年の年俸は590万の投手だ。そういった投手たちが好成績を残して先発ローテ入りしており、若い選手がどんどん台頭する形を作れている。なかなか穴が無い体制になってきていると言えるだろう。

リリーフ防御率もリーグ唯一2点台でダントツの好成績になっている。40登板以上が高橋礼、モイネロ、森、嘉弥真の4人だが、モイネロと嘉弥真は防御率1点台、高橋礼と森は防御率2点台と安定している。森が抑えで、高橋礼、モイネロ、嘉弥真が繋ぐ形になっており、盤石な体制が作れてると言えるだろう。他のリリーフも好投手が揃っていて、泉は33試合登板で防2.45、川原は22試合登板で防2.00、松本は22試合登板で防3.20という成績だ。20試合以上登板している投手が7人いるが、防御率3点台なのは松本のみで、他の6人は1点台・2点台になっている。非常に安定しているリリーフが揃っており、誰に任せても大丈夫といえるぐらいの状態になっている。好投手揃いで内部の競争が激しく、他にもまだまだ結果を残せる投手がいるため、何もしなくてもあと数年は盤石と言えるぐらい頭数が揃っている。

先発・リリーフ共に、現状で12球団No.1の投手層・成績なのは間違いない。

 

野手

チーム打率リーグ4位、得点数2位、本塁打数1位、出塁率5位、長打率2位、OPS2位という成績になっている。あまり打率や出塁率は高くないが、本塁打をはじめとした長打攻勢で得点を稼ぐ形をつくれていると言えるだろう。ただ、チーム本塁打113本の内訳を見ると柳田が27本でチームトップで、栗原14本、松田・グラシアルが10本ずつ、バレンティン・甲斐が9本ずつという形になっていて、このうちOPS.800以上なのは柳田のみだ。本数の割に柳田以外はあまり怖くないようにも見える。

上記選手のポジションを見ると、センター柳田、ライト栗原、サード松田、レフトグラシアル、指名打者バレンティン、捕手甲斐となっているが、正直センターと捕手以外のポジションの選手たちはもう少し打撃で結果を残してもらいたいところだろう。これでレギュラー安泰になっている現状はあまり好ましくない。

他のポジションだと、ファースト中村晃規定打席に到達しているが、こちらもOPS.800を切る。セカンドは周東が主に起用されていて、盗塁数がリーグトップの俊足で守備範囲も広いが、打率.250前後、OPS.650前後と打撃面は正直レギュラーとしては物足りない。ショートは開幕から今宮が起用されていたが、8月後半に左ふくらはぎの違和感で登録抹消され、その後は川瀬が主に守っている。今宮がレギュラーとして起用されていれば問題ないポジションだが、川瀬だと守備はともかく打撃面がまだ弱い。

このように全体的にやはり打撃面に不安がある。更に松田・バレンティン・グラシアルは35歳を超えていて、柳田・中村晃も30歳以上だ。今宮も来年30歳になる。レギュラー陣の高齢化は待ったなしの状態で、この先新しい選手が出てこなければどんどん先細りしていってしまうだろう。補強ポジションははっきり言ってセンター柳田と、捕手甲斐以外の全ポジションと言っても過言では無いだろう。

 

指名傾向・優先度

ソフトバンクは3年ぐらい前までは支配下で高校生指名が多く、3軍制を強みにした若手育成路線を進めていっていた。だが、近年そうして指名した高卒上位指名がなかなか活躍せず伸び悩んでおり、2年前からはむしろ大学生・社会人中心の本指名になっている。昨年はドラ1で社会人外野手、ドラ2で大学生捕手という即戦力野手を意識した指名になっていて、球団としても打撃面での不安が強くなっていることの現れが見える。

今年も成績を見れば、投手よりも野手を補強しなければならないのは必然で、特に打てる選手が欲しいというチーム事情はあるだろう。ソフトバンクは一芸に秀でた選手を育成で指名して伸ばすことができる球団でもあるが、今回ばかりは本指名で確実に将来のレギュラーを獲れる選手を指名した方が良い。無論、育成指名は今の路線継続で良いと思うが、重要なのはやはり本指名になってくる。

 

入札1位指名予想

佐藤 輝明(外野手・近畿大

今ドラフトで最も打撃が良い打者を考えると、佐藤になるのは間違いない。パワーヒッターで福岡ドームのテラス席なら悠々超えるパワーを有しており、現状柳田頼りになっている打線には佐藤のような打者が最も必要だろう。やや粗さはあるにしても、それを補うホームラン数と福岡ドームとの相性を考えれば、多少の三振には目を瞑れる。佐藤はレフト・ライトの他にサードも守れる可能性があり、松田・グラシアルの後継者としては文句なしだ。ソフトバンクは昨年入札1位で石川昂を指名したが、事前情報は全くと言っていいほど出てこなかった。だが石川昂の指名は夏前から決めていたとされ、チームとしてホームランを打てる打者を非常に重要視していると考えられる。その石川が指名できなかった代わりに、今年は同じサードを守れて同じホームランバッターの佐藤を指名するというのは、十分あり得るだろう。

 

その他1位指名候補

牧 秀悟(内野手・中央大)

佐藤に行かない場合を考えると、最も可能性の高い野手は牧だ。佐藤ほどのホームランを飛ばせる打者では無いが、バッティングセンスがピカ1で広角に強打を打つことができる。現在のところ本職は二塁だが、遊撃・三塁に関しても守ったことはあり、こちらもソフトバンクは打撃面で課題があるポジションになっている。松田の後継者としては守備面も考えると佐藤よりも牧の方が合っていると考えてもおかしくなく、指名の可能性は十分にあるだろう。

 

山下 舜平大(投手・福岡大大濠

今年のドラフト候補で福岡からドラ1評価の逸材が出てきており、それが山下だ。最速153kmの直球とカーブの2球種だけだが、189cmの長身から投げ下ろされるこの2球種で奪三振の山を築きあげている。粗削りさはどのスカウトも指摘しているものの、それでも1位候補・上位候補の声が次々に言われているのは、それほどの逸材と評価されているからに違いない。ソフトバンクの永井編成育成本部長も「1位指名されるぐらいの能力はある」とコメントを残しており、地元福岡から出てきた逸材ということも考えれば、1位指名の可能性は十分にあるだろう。

 

他球団の1位指名予想一覧

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