データで語るドラフト・育成論

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【横浜DeNA】FA選手か外国人か、補強の行方予想

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11/11(水)の試合終了時点で、横浜DeNAの今季順位が4位で確定となりました。

これでラミレス監督の5年間は、3位→3位→4位→2位→4位という結果になりました。今のチーム評価としてはちょうどリーグの中位ぐらいで、Aクラス(CS)争いするチームというのが妥当なところでしょうか。

ただこれで満足できているファンは少ないと思いますし、やはりもっと上の順位に上がり優勝を、というのは多くのファンが思っていることだと思います。

来季は監督が変わり新体制となるので、新監督の手腕にも期待したいところですが、その新監督がしっかり采配を揮える状況にするためにもオフの補強は重要になります。

ドラフトと一次戦力外が終了

現時点はまだシーズン途中ですが、ドラフトは既に終了しており一次戦力外通告も終わっています。二時戦力外があるのかどうかは分からないですが、DeNAはあまり二時戦力外を使わない球団なので、おそらく無いと思われます。そしてドラフト指名選手に対しては、全員指名あいさつが終わっているので、全員が入団するのは確実と見て良いでしょう。

この時点でドラフト前と比較して人数構成にどのように変化が起きているか、見てみましょう。

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全体としては1人減って66名の状態になっています。とはいえ、今季は故障者が増えて手術をした選手も多く、来季開幕から出られる選手は今季以上に少ない可能性が高いです。

東・田中健 トミージョン手術明け

今永 左肩のクリーニング手術

進藤 右肘のクリーニング手術

蝦名 右足関節のクリーニング手術

これらを考えると不安材料は多く、開幕時の支配下登録人数も今年より多めの68人程度にする可能性があるでしょう。

そう考えると単純計算なら2人補強ということになりますが、まだ去就が分からない選手も多いです。主にFA権取得選手と外国人選手で、それが以下の選手たちになります。

 

去就不明の選手たち

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まずFA権取得選手の井納・梶谷ですが、こちらは球団との交渉自体は既に行われているものと思われます。2人とも今季はよく活躍しましたし、球団として来季も是非残しておきたい選手でしょう。年俸と契約年数でどのような話になるか分かりませんが、ドラフトでは即戦力の先発は1人指名のみ、外野手は指名無しということを考えると、井納・梶谷の流出する可能性は低いと球団も感触を掴んでいるのではないでしょうか。

外国人選手については既にエスコバー、オースティンの2人は来季残留が決定していますが、残る4人はまだ去就が未定です。

ロペスについては帰国時にまだ横浜でプレーしたい旨をコメントしており、球団としても来季日本人登録になりますから、感触としては悪くないはずです。ただ、現在15000万という年俸なので、ここから下がるのは必至です。それにロペス側が不服なら最悪退団の可能性もあるでしょう。

パットンは帰国時のファンへ向けてのメッセージで今年で最後となる可能性を記載していて、MLBからオファーが来れば戻る可能性は高いです。リーグトップの登板数のリリーフが抜けるのはかなり痛いですが、パットンは16000万という年俸だったので、こちらを補強資金として使って新たなリリーフを獲得する可能性はありますね。

ソトに関しては契約交渉は結構シビアになってくると思われます。実績を考えると残したい気持ちは球団側も強いと思いますし、同一リーグへ移籍でもされたら大打撃になりますが、現在の年俸は外国人トップの18500万。今季は規定打席に到達したものの、最終戦を残して打率.252 25本塁打 OPS.793という成績。来季32歳ということを考えると、これ以上年俸アップさせて複数年契約というのはコスト的にリスクが高いです。20000万で2年契約などの可能性もありそうですが、その場合他に補強資金が使えなくなると考えた方が良いでしょう。残留と放出、どちらもメリットデメリットがあります。

ピープルズは正直この中で1番優先度が低くなっていると思いますが、決していい成績とは言えないものの、先発の谷間やロングリリーフなどを投げる力はあるので、残留させる可能性はあると思います。来季も外国人枠が5つなので、球団としては5人目として入れそうなピープルズは何かと使い勝手が良いと思いますし、正直駄目だったとしてもコスト的にそこまで痛手では無いですから、他の選手の動向や契約内容を考えて残留となる可能性はありそうです。

 

外国人補強パターン

①パットン移籍で他が残留なら

パットン移籍の場合、ロペスの減俸分とパットンの年俸を合わせて20000万近い額になると思いますので、それで外国人選手を2人獲得するという形になるのではないでしょうか。

例えば先発①(8000~10000万)+中継ぎ①(5000~8000万)という形で。

こうなればロペスが日本人登録でも、外国人選手は6名の体制を維持ができますし、投手重視の補強ができます。

 

②パットン・ソトが移籍で他が残留なら

パットン・ソトが移籍となると2人の年俸を合わせて34500万となります。ここから外国人を補強するとしたら3~4人獲得する可能性が出てくるでしょう。

先発①(8000~10000万)

中継ぎ①(5000~8000万)

内野手①(8000~10000万)

(先発②(8000~10000万)※ピープルズ放出の可能性)

こうなるとかなりの入れ替えになりますし、実績があったパットン、ソトの穴を埋めれるかは難しいですが、戦力ダウンさせないためにはこれぐらいの補強は必要になるでしょう。

 

FA補強の可能性は?

今季FA権を取得した選手にはヤクルトの山田哲人内野手・小川泰弘投手・石山泰稚投手、西武の増田達至投手、楽天塩見貴洋投手・島内宏明外野手など、今シーズン結果を残してる選手が多いです。ここから補強する可能性も無くはないと思いますが、現状まだ誰がFA権を行使するか分かっていないので、球団としてはまだ動きづらいでしょう。できることなら先発投手かリリーフ投手を補強できるのがベストですが、宣言するかの見極めと、金額交渉をどうするか次第でしょうね。

個人的な主観ですが、あまりこうしたFA選手を追いかけるのも、却って補強の妨げになってしまうのではないかと思っています。2018年オフにオリックスの西投手がFA宣言した際、DeNAも手を挙げて阪神ソフトバンクと競っていましたが、その時は西投手がなかなか移籍先を決定せず、時間がかかっていました。その間、オリックスから金子投手が自由契約となっており日本ハムが獲得し、また他球団は外国人選手の補強が着々と進んでいましたが、DeNAは西投手の結果が出るまで他の補強ができない状況になっていて、結局西は阪神へ行きDeNAはさして大きな動きができないままで開幕前補強に失敗してしまいました。

FA戦線に参戦すると、金額がそれなりの高くなりますので並行して他の補強を進めることがし辛く、決着が着く頃には年末か年始になっていてそこから追加で補強するには遅すぎる状態になります。リターンは大きくともハイリスクであり、FA補強に絞って動くのは賢い選択では無いと思います。

 

戦力外からの補強も?

戦力外選手の中にも今年は注目選手が多く、ソフトバンクの内川選手、阪神の能見投手、福留選手ら実績豊富なベテラン選手の名前が挙がっています。DeNAは外国人選手の去就問題が重要ですが、毎年戦力外からも補強がありますし、中井選手や武藤投手が戦力として活躍しているのもあるので、今年も1人ぐらいは獲得するかもしれません。ポジション的には何人いても文句ないリリーフや、内野人数が1人減ったので二遊間守れそうなユーティリティ選手などを獲得する可能性があります。

 

以上が今オフに動きそうな補強の可能性ですね。

この中でも一番重要になるのが外国人選手の動向だと思われますので、ここの動きは非常に注目だと思います。ソト選手の去就次第で一気に動いてくることもあるので、注視していこうと思います。

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