2019年のドラフト候補について、不定期コラムの形で注目選手を掲載しています。
前回は上位指名候補と評価が挙がっている内野手4名についてまとめました。→前記事
今回は現時点で評価の高い注目外野手についてまとめていきます。
2019年ドラフトで注目されている外野手は?
2018年のドラフトでは藤原(大阪桐蔭)が3球団競合の1位指名で注目を集めた。藤原に関しては過去の高校生外野手と比較しても特に評価が高く、外野手で3球団競合までになったのは過去を見てもあまり例が無い。他にも、近本(大阪ガス)が阪神の外れ外れ1位で指名された。2018年より前のドラフトでは少し間が開いて2015年にオコエ(楽天)・高山(阪神)・吉田(オリックス)が1位指名をされており、他のポジションと比べて評価が低くなりがちな外野手だが、実力が備わってる選手に関しては1位指名の可能性も十分にある。
2019年のドラフトでは上位指名される可能性のある外野手がいるかどうか、調べてみたところ、4名をピックアップした。
小泉 龍之介(横浜高・中堅手)
小泉 龍之介(横浜高・中堅手)
171cm71kg 右投右打
小柄な体格だがタイミングの取り方が上手い一本足打法と体重を乗せた鋭いスイングで、バットコントロール・長打力の良い打者。2年時に明秀日立の細川からホームランを打つなど本塁打を打てるパワーがある。50m6秒0で目立った足の速さではないが、センターを守り肩の強さはまずまず。1番打者で起用されているが、身体を大きくすれば更にパワーがついて、主軸を打てる力もついてくるだろう。
伊藤 海斗(酒田南・右翼手)
189cm88kg 左投左打
大型な体格で、この体格を活かしたパワーが持ち味の強打者。1年秋から4番打者を務め、2年夏の山形の県大会では4試合で2本の本塁打を打つなど結果を残した。2年秋の東北大会は投手も兼任したが準々決勝敗退。センバツ出場を逃した。投球でも打撃でも精彩を欠き、課題が見える内容となった。投手を任せられる肩の強さがあり、守備はライトを守っている。飛距離なら同校からプロ入りした石垣(中日)以上とも監督から評価されている。パワーが注目される打者だが、課題としてはやはり粗さで、これを改善していく必要があるだろう。確実性を増して3年夏にどれだけ結果を残せるかが注目されている。
谷川 刀真(近畿大・投手兼右翼手)
176cm78kg 右投左打
走攻守において身体能力が光る外野手。高校までは投手兼外野手だった。大学では外野手に専念していたが、2年秋・3年春に登板するなど二刀流は大学でも継続している。3年秋時点でリーグ通算66安打に到達。順調に打率を伸ばしていることを考えると、リーグ通算100安打も狙える状態だ。3年秋は16安打・打率.356でリーグ2位の打率。投手を続けている点を考えても肩の強さは十分で、脚力も良く右翼手としての守備は問題無い。ドラフト指名ではおそらく外野手として指名されるので、打撃力や守備力の強化が今後の査定対象になってくるだろう。
菅田 大介(奈良学園大・中堅手)
187cm80kg 左投左打
外野手としての総合的な能力が高い5ツールプレイヤー。大学1年春からスタメンで起用され規定打席に到達し、内容も打率.379 1本塁打 5盗塁と大活躍しベストナインに選ばれた。ベストナインは過去3回受賞し、リーグ通算打率は.300超えしている。
本塁打を打てるパワーに、2塁打・3塁打を量産する足と盗塁できる走力、投手として最速144kmを投げる肩の強さやそれらを活かした守備面など、総合力が備わっている。
2年秋・3年春では投手として登板する場面もあり、大学野球選手権でも試合途中から投手として登板した。3年から投手への本格転向に動いているが、この外野手としての総合力の高さはプロからも注目されているだろう。
まとめ
今年のドラフト1位指名の藤原(ロッテ)や近本(阪神)ほどの選手は正直出てくる可能性が低く、1位指名候補に入るような外野手は現時点ではいない。しかし能力的に魅力のある選手がいるので、彼らの来年の成長次第では上位指名される外野手が出てくる可能性もあるだろう。今年の外野手は即戦力よりも素材型が多めで、数年後を見据えて今のうちに指名しておくという考えで動く球団が出てきそうだ。
これで投手・捕手・内野手・外野手それぞれの注目選手についての記事を全て作成した。
次回は春のセンバツで注目を集めそうな選手や出場校について紹介していきたい。
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