12球団のチーム状況と今年のドラフト候補達の情報を踏まえた上で、1位指名予想をしていきます。
ただ予想だけ知りたい場合は、目次の「1位指名予想」でジャンプをおすすめします。
1位指名以外で各球団おススメのドラフト候補についてはこちらに記載。
現状分析
1軍
野手陣評価
固定起用で若手が台頭している捕手・内野に対し、外野は固定しきれない現状
チーム打率 リーグ4位
1試合平均得点 リーグ4位
1試合平均本塁打 リーグ6位
チームOPS リーグ4位
規定打席到達者は6名、そのうち5名が捕手・内野で外野以外のポジションはスタメンが固定されたシーズンになった。
しかしチーム打撃成績は下位になっており、長打・本塁打が他球団と比べて極端に少ない。
本拠地の特性上本塁打が出にくいところはあるが、打撃成績を底上げする余地はまだありそうだ。
打線でOPS.800超えているのは井上(29)で、本塁打数も22本でチームの中でダントツの本数になっている。(2番手が角中の7本)
井上は長打率もチーム唯一の.500超え(2番手が角中の.400)で、他の打者で本塁打(長打)に大きく差があり、長打を期待できる打者は現状この井上のみの打線になっている。
OPSで.700超えだと中村奨(26)・鈴木(29)・角中(31)・荻野(32)の4名がいて、他のスタメンの藤岡(25)・田村(24)・平沢(20)もOPSが.600台で、良い成績が多いとは言えないが、悪い成績の選手はそれほどいない状態だ。
[捕手]
田村(24)がほぼ全試合スタメン出場していて、正捕手として固定起用されている。
2016年から正捕手として起用され、今年で3年目だが守備はミスが少なく安定していて、打撃もOPS.600以上は打てているので捕手としては悪くなく、田村が怪我でもしない限りは来年以降も正捕手で固定されていくだろう。
年齢も24歳と若く、この先まだ何年も正捕手で起用していけるだろう。
途中出場で江村(26)が起用されることもあり、第2捕手の役割になっている。
江村もまだ若いので、当分は田村・江村の2人体制で十分だろう。
ドラフトで補強があるとすれば、田村・江村の次の世代の捕手の獲得で、高校生捕手を獲得しても良さそうだ。
[一塁手]
井上(29)がチームトップの打撃成績で今年は4番打者へ定着した年となった。
OPS.880前後で本塁打数20本超えはチームでダントツの成績で、長打は井上頼りになっている。
昨年まではスタメン定着すら難しかったが、今年ようやく開花したスラッガーだ。
本拠地の特性上ホームランは出にくく、外国人を獲得してもなかなか打てないほどで、その中で井上の長打力は突出してると言える。
この成績なら来年もスタメンで4番打者なのは堅いが、今年ようやく開花した遅咲きでまだ不安定な部分もありそうだ。
年齢的にも活躍できてあと5年前後と考えると、もう後継者を考えなくてはいけない時期にきている。
チーム唯一の長距離砲なだけに、後継者にも長距離砲の素質がある選手を準備したいところだろう。
[二塁手]
中村奨(26)が今シーズン全試合スタメンセカンドでフル出場しており、レギュラーに定着した。
昨年までは固定されず、規定打席にも届いてなかったが、今年になり開花した形だ。
打撃成績が伸び、打率.300前後、OPS.800前後と主軸打者として文句の無い成績を残していて、セカンドの打撃としては十分合格点だろう。
去年と比べると長打の本数は減ったが、三振も減りコンスタントに安打を稼げるように変わった。
チーム内での打席数が最多で、セカンドは来年も中村奨で固定していく方針になるだろう。
1軍でセカンドを守った選手が他にはいないので、対抗馬がおらず、まだ26歳という年齢を考えたらあと5年は十分に守れると考えられるので、少なくとも今セカンドの補強を考える必要は無いだろう。
[遊撃手]
ルーキーの藤岡(25)がシーズン通してショートのスタメンで起用された。
社会人から即戦力での活躍で、打撃面はOPS.600前後と高くは無いが守備の評価が良く固定起用されている形だ。
シーズン終盤になり流石に1年目の疲れが出てきたようにも見えたが、1年目でシーズンフルで出場できてること自体が称賛に値する活躍と言える。
来年は今年以上の成績を残せるかが鍵になってきそうだが、基本的には藤岡をショートで起用していくことになるだろう。
まだ安定してるとは言えないが、せっかく1年目にここまで結果を残せた選手なので2年目に多少成績の波があっても起用していきそうだ。
もし、著しく不調に陥ったり成績が下降した場合は代わりの選手を出すことになりそうだが、そうなると三木(26)が候補になってくるだろう。
どちらもまだ20代なので、現時点で補強を考える必要は無さそうだ。
ロッテのこの二遊間が固定できるようになったところは強みと言えるだろう。
[三塁手]
鈴木(29)が殆どの試合をサードのスタメンで出場した。
鈴木は昨年まではショートやセカンドを任されていたが、今年は井口監督による抜擢でサードのレギュラーに定着。
コンバートで慣れない守備ながらシーズン通して定着できたのは大きいだろう。
打撃成績はOPS.750前後で、まずまずの成績だが打撃力重視のサードという点を考えるともう少し欲しいところだろう。
本塁打が8本で、レギュラーサードとしては2桁を望みたい。
守備面はコンバート1年目と考えるとまずまずな感じで、来年以降もサードで起用するなら更に上達していって欲しいところだ。
鈴木の年齢を考えるとサードの後継者の準備がそろそろ必要になってくるが、今のところ高卒ルーキーの安田(19)が2軍で1年目としては好成績を残していて、守備さえしっかりできるようになれば将来の1軍サードとして期待できるだろう。
だが鈴木から安田へ引き継ぐにはあと3年は必要と思われるので、その間サードを変えたりすると起用や補強が難しくなってきそうだ。
今のところ補強の必要は無さそうだが、1軍の起用法次第で判断が難しいポジションと言える。
[外野手]
外野は主にレフト角中(31)、センター荻野(32)、ライト平沢(20)の起用が多かった。
角中は16年には首位打者・最多安打のタイトルを獲得するほどだったが、去年・今年は成績が下がりつつあり、現在は打率.270前後、OPS.700前半で打撃が求められるレフトとしては弱い数値だ。
ロッテは長打力が不足しているチームなので、レフトなら尚更長打が打てる選手が欲しいし、現時点での角中は力不足と言わざるを得ない。
そして年齢は31歳、現状の結果を踏まえるとそろそろ後継者の準備を始めてないといけないだろう。
レフトでは他に清田(32)・菅野(25)がスタメン起用される機会があったが、どちらもOPS.600前後の成績で角中よりも打撃が弱く後継者としては厳しい。
菅野がまだ25歳なので、これから伸びてくることに期待するのが現状だろう。
センターは荻野(32)が開幕から7月上旬まで1番センターで起用されていたが、右手の骨折で離脱した。
守備の良さもさることながら、今年は打撃で打率.280超え、OPS.700前後を打ててセンターとしては良い打撃ができていたので、チームとしてこの離脱は痛かった。
荻野の代わりのセンターで出場数が多かったのは、シーズン中に日本ハムからトレード移籍してきた岡(27)で、荻野に比べると攻守でやや劣るものの荻野の代役としての働きはできたと言えそうだ。
荻野の怪我や年齢を考えたら、ロッテとしては次世代のセンターが必要なのは明白で、現時点だとトレードしてきた岡をすぐに起用しなければならないチーム事情は苦しい。
広い守備範囲で尚且つ打撃も良いセンターが欲しいところだ。
ライトは平沢(20)のスタメンが多く、打率が2割前半の割に出塁率・長打率が良いものの、OPSは.700台には届いていない。
高卒3年目と考えたら十分良くやっていて、これからに期待したいところだが。
他には清田(32)・加藤(27)らが起用されているが、こちらもOPS.600前後で打撃は良くない。
こうして見ると外野手は全体的に打撃の弱さがはっきりと出ていて、控えや若手もまだ伸びてきていない状態だ。
内野手が固定して良い状態になっているのと対照的で、ここはしっかり補強しなければならないポジションだろう。
投手陣(先発)評価
若手の成長が好材料の先発陣。補強は涌井・石川の後継者エース候補になる
チーム防御率 リーグ5位
先発防御率 リーグ3位
投手有利な球場だが、チーム防御率はそこまでアドバンテージを得られていない。
先発では涌井(32)・石川(30)・ボルシンガー(30)らが100イニング以上投げており、先発ローテの主力となった。
3人とも防御率3点台で、ボルシンガーは2桁勝利も挙げており安定していて良い先発陣と言える。
彼らに続く先発だと有吉(27)・二木(23)・酒居(25)らで、酒居が防御率5点台と先発としては厳しい成績だが、有吉・二木は防御率3点台で涌井・石川の防御率よりも良い。
イニング数上位3人は全員30代で後継者を考える頃だが、今のところ有吉・二木が後継者として定着すると将来的にも安心だ。
他には高卒2年目の種市(20)や、社会人出身の土肥(23)なども先発機会があり、まだ成績は安定してないものの期待ができる若手になっている。
先発は現時点では数は足りており、若手も育ってきていることから即戦力先発の優先順位はそこまで高くない。
将来的には涌井・石川の後継者としてエース候補が欲しいところなので、その準備は必要で高校生投手の高素材を今のうちから育てておきたいところだ。
投手陣(リリーフ)評価
安定した投手が少なく、30代中心にもなっているリリーフ陣に補強は必須
リリーフ防御率 リーグ5位
数が揃って安定してきた先発陣に対して、リリーフ陣の事情は苦しい。
今年20試合以上登板したリリーフで防御率2点台前半以下は誰もおらず、全員3点台以上になっている。
50試合以上登板は益田(28)・内(33)・松永(30)の3人で、益田・松永は3.00前後の成績でこの2人が今シーズンのロッテの勝ち継投を守ってきた。
内は今シーズンも抑えを任されたが、防御率3点台後半で抑えとしては正直厳しい成績になってしまった。
この3人以外だと大谷(33)・南(29)・田中(31)・シェッパーズ(31)・チェン(27)などが多く投げたが、防御率3点台は南しかおらず、田中・シェッパーズ・チェンは防御率4点台、大谷は5点台になっていて、この辺りが今年のリリーフ事情が苦しかったことを物語っている。
ここまで挙げた主なリリーフ陣は殆どが30歳以上で、若い投手がもっと増えてこないと将来的に厳しくなってくるだろう。
即戦力で力のあるリリーフが何人か欲しい状態で、ドラフトでもここは当然補強対象になってくると思われる。
2軍
野手陣評価
[捕手]
2軍捕手は吉田(27)・宗接(24)・柿沼(25)が3人とも殆ど同じ出場機会を得ている。
3人を比較すると打撃成績は柿沼が良い。打席数は100打席少しと少なめだが、打率.267・出塁率.411・OPS.784で出塁率の高さが光る。
三振数も少なく、打撃のセンスはなかなかあると言えそうだ。
1軍正捕手の田村(24)とも年齢が近く、来年以降1軍に昇格して正捕手争いに入ってくる可能性もあるだろう。
吉田は昨年は1軍で60試合出場、100打席に立つなど多く起用されたが、今年は2軍が殆どとなってしまった。
田村の台頭もあり、吉田は攻守で更に上のレベルが求められるようになってきた。
年齢的には他の捕手と比べて年長になってきており、そろそろ1軍で定位置を確保しないと厳しくなってくるだろう。
宗接は2軍では本塁打を打てる長打力があるものの打率が低く三振が多い。
打てる捕手を目指すにしても、この粗さを改善しないことにはなかなか1軍でも起用されづらいだろう。
2軍でもう少し攻守両面で磨いていかなければいけない。
ロッテは1軍が田村で固定、2軍は吉田・田村・宗接ら20代の選手が競ってる形で、起用的には補強する必要は無さそうだが、同じ捕手の金澤(34)の引退が決まったことで、捕手が5人になり、人数的な補充の意味を込めてドラフト指名はありそうだ。
即戦力タイプは今のところ指名する必要は無いので、高校生など素材型の若い捕手になるだろう。
[一塁手]
李(30)・ドミンゲス(29)・根元(35)らが主に起用された。
李もドミンゲスも打率は.250前後でそこまで高くないが、ドミンゲスはOPS.750、李はOPS.800超えで、長打力がありOPSを伸ばしている。
根元はOPS1.000近くまで伸ばしていて、もう2軍でやることは無い成績だが、1軍で結果を残すのが難しくなり引退を表明。
ドミンゲスは今年の1軍成績を考えると来季は不透明で、来年からの実質的なファーストは李のみとなってくる。
李は来年プロ12年目になるが、ここまで目立った1軍成績は残せておらず、厳しい立場になってきてるだろう。
ファーストは外国人で賄いやすいポジションだが、1軍では井上が外国人顔負けの打撃を見せてファーストに定着したし、今後も井上のような選手をドラフトで獲得して育てることはしていくべきだろう。
素質が見込める高校生なら獲得し、来年から2軍でしっかり育てていく形を作っていくべきだ。
[二塁手]
香月(22)・大木(26)・高濱(29)らが多く起用されている。
香月はOPS.750前後とセカンドとしては高めの成績で、来年高卒5年目を迎えることでそろそろ1軍でアピールすることが求められてくるだろう。
1軍内野陣は固定起用されてるとはいえ、今後ポジションの入れ替え等発生する可能性もあり、香月自身もまだこれから伸びてくる可能性を持ってるので、チャンスが得られたら逃さず掴んで欲しい。
大木はOPS.650前後と香月よりは成績が低くなったが、打率は.280と割と高めなのでこちらもチャンスがあれば1軍も見えてくるだろう。
育成指名から支配下になった選手なので、首脳陣からも期待されてるところはありそうだ。
高濱はOPS.750前後と高めの成績だが、年齢的にも2軍より1軍で結果を残さなければいけない立場なので来年からは2軍の成績よりも1軍に長くいられることを目指すべきだろう。
1軍二塁手が固定で、2軍もこうした競争の形がつくれているので陣容的には補強の必要は無さそうだ。あるとすれば高校生内野手で、将来の二遊間選手として育てていける選手だろう。
[遊撃手]
三家(25)と髙濱(29)が多く起用されている。
三家は打率.272 OPS.734で、2軍では1番ショートを守っており1軍も期待できる成績になってきている。
1軍は今年藤岡がショートで定着したことで起用機会が減ってしまったが、年齢的には藤岡と殆ど変らないので今後1軍に上がって競いあえるようになってくると面白いだろう。
または打撃を活かして外野へのコンバートもあり得そうで、実際2軍でも今年は外野の守備機会があった。
髙濱は二塁手編でも記載したが、打撃成績は十分良いものの年齢的にはもう1軍に定着していなければならず、ポジション関係無く来年はとにかく1軍にいることが求められる。
ショートは社会人ルーキーの藤岡が定着して、よほどのことがない限りは来年以降も変わらないと思われるので、補強ポイントとはならなそうだ。
だが藤岡以下の年齢の選手が少ないので、優先順位は低いが若い高校生を指名して長期的な視点で補強することは良いと思われる。
[三塁手]
高卒ルーキーの安田(19)が固定起用された。
高卒1年目ながらOPS.700超えで将来は1軍スラッガーとして期待が持てる成績を残し、楽しみな逸材と言える。
1軍に昇格し本塁打を放つなどの結果も残したし、3年後には1軍主力として定着してる可能性もあるだろう。
来年はまだ2年目なので2軍起用が多いと思われるが、焦らずしっかりと育成していくべきだ。
特に打撃面よりもサードの守備を鍛えて、1軍のサードもしっかりと守れるようにしておくことが大事になる。
高卒サードはプロ入り後のコンバート率が高く、守備面でプロのレベルになかなか届かないことが多い。
安田は今年2軍で21失策、守備率.901と高卒ルーキーにしても厳しい守備で、来年はこの守備を徹底的に鍛えていくことを最優先とした方が良いだろう。
[外野手]
外野は大木(26)・菅野(25)・肘井(22)・三家(25)・伊志嶺(30)・細谷(30)らが多く起用された。
この中では細谷がOPS.800台で1番打撃成績が良い。
細谷はもうプロ13年目で、過去には1軍で結果を残していた年もあったが今年は1軍出場もかなり減ってしまっている。
もう2軍成績がどうこうという選手ではなく、1軍の外野陣が弱い状態を考えたらどんな形でも1軍に定着できるようにしていくべきだろう。
続いて好成績なのは三家でOPS.700台。三家は遊撃手編でも記載したように1軍を期待できる打撃で、まだ25歳という若さを考えてもここから1軍レギュラーを狙うことは可能だろう。
1軍外野争いに入っていける力をつけてきており、来年はもっと1軍の出場機会を増やしていきたいところだ。
菅野と肘井はOPS.700には届かなかったが近い成績で、2軍でも結果を残した。
肘井は10/1に戦力外通告を受けてしまったが、この成績や年齢を考えると他球団に拾われる可能性はあり、新天地での活躍が期待される。
菅野は1軍で150打席、OPSは.600には届かなかったが、社会人1年目としてはまずまず結果を残したと言える。
1軍では角中の後釜のレフトとして、来年はより結果を残してレフトのレギュラーに定着することが求められてくる。
大木・伊志嶺はOPS.600台で、どちらも外野手としてはまだ物足りない。
大木はセカンドも守っているため起用の幅が広く今後1軍に呼ばれる可能性はありそうだが、伊志嶺はもう30歳で後が無い立場と言える。
今年1軍で50打席ほどだがOPS.700台の成績を残しており、来年はこれよりもっと成績を上げてどんな形でも1軍に定着できるよう頑張っていくべきだろう。
投手陣評価
渡邉(25)・西野(27)・土肥(23)・唐川(29)・シェッパーズ(31)が50イニング以上投げており、1軍登板へ向けて調整をしているメンバーと言える。
この中だと土肥が防御率2点台で成績が良く、1軍でも先発で何試合か投げており悪くない状態になっている。
来年からはもっと1軍で登板の機会が増えてきそうで、将来的な先発ローテとしても期待できそうだ。
同じ先発なのが渡邉で、こちらも1軍で何試合か登板機会があった。
結果はあまり良いものではなかったが、ドラフト下位指名社会人の1年目と考えると、来年以降に期待だろう。
西野・唐川は既に1軍での実績がある投手だが、今年は1軍登板がそんなに多くなく、結果もあまり残せなかった。
1軍投手は先発が揃ってきてるが全体的に見るとリーグ5位の防御率で改善が必要で、西野や唐川が復調することでこの成績を改善していきたいところだ。
シェッパーズは新外国人だが、今年1軍では25試合で防御率4点台中盤という成績で、助っ人と言うには厳しい成績だった。
来季の残留は不透明だが、この成績を改善しないことには1軍で起用するのは難しいだろう。
他には二木(23)・酒居(25)など、1軍で先発ローテに少し入った投手たちが多く投げている。
先発は渡邉・土居・二木・酒居・種市など20台前半の選手が2軍にも何人かいて、彼らが今後1軍ローテに入ってこれると先発陣が長期的に強化されていけるだろう。
だが涌井・石川らエース級の後継者を育てるのはなかなか難しく、高素材の投手を狙っていくのは必要になってきそうだ。
リリーフでは阿部(29)・安江(26)・成田(20)・高野(26)・東條(27)・関谷(27)・永野(25)ら多くの投手がいるが、1軍に定着できたリリーフはおらず台所事情の苦しさが見える。
2軍成績だと永野が防御率1点台で安定していて、阿部・成田も防御率3点台とまずまずだが、他のリリーフが4点台以上で1軍に上げるのも厳しい成績だ。
1軍リリーフ陣が火の車になりつつあり、2軍もこの状態を考えると即戦力リリーフの補強は必須と言えるだろう。
指名ポイント
現状分析をした上で、ロッテが今ドラフトで指名するポイントを挙げてみる。
①角中や荻野の後釜となる将来の主軸・センター候補外野手
②台所事情苦しいリリーフ陣の穴を埋めれる大学生・社会人リリーフ
③涌井・石川の後継者となる将来のエース候補
①は現状の1軍野手の課題となっている角中・荻野の後継者だ。
今年は荻野が離脱したことで成績を落としてしまった感が強く、攻守両面で結果を残せるセンターはやはり必須と言えるだろう。
内野陣が若手で固定化してきてることも考えて、外野も若手を揃えて長期的に打撃が強いチームを目指していきたいところだ。
②は1軍リリーフが厳しい点を考えると当然の補強だろう。2軍を見てもなかなか好投してるリリーフがおらず、即戦力のリリーフ補強は必須と言える。
特に本拠地が投手有利なチームなので、尚更リリーフは改善していかなければならないだろう。
③は現時点ではまだ心配は無いが、涌井・石川が数年後に衰えが見えてくる可能性があることを考えると、今のうちから将来のエース候補を獲得しておくことは重要だ。
ただ、①や②の優先度に比べると低く、上位では狙い辛いので下位で有望な投手を獲得しておく程度の補強になるだろう。
1位指名予想
ここまでのまとめをふまえて、ロッテの1位指名はこの選手と予想する。
藤原 恭大(外野手・大阪桐蔭)
荻野・角中の後継者となりロッテ外野陣を立て直せる選手と考えると、やはり藤原が1番だろう。
藤原が1年目から1軍で活躍するとは思わないが、普通の高卒外野手よりも早い時期から1軍で活躍できる可能性は高く、更に将来的にも長く1軍センターを守っていける実力を備えているだろう。
球場的に長打が出にくいチームだが、藤原なら長打も期待できるため、弱点を埋めることもできそうだ。
根尾を外野手として獲得する案もあるが、ロッテとしては確実にセンターの後継者を獲得したいところだと思われるので、藤原が1番だろう。
他に候補としてはリリーフ陣の補強として甲斐野(投手・東洋大)も挙がってくるだろう。
監督や編成責任者の考え次第では、甲斐野の可能性もあり得そうだ。