データで語るドラフト・育成論

成績・データからドラフト候補や若手選手の育成状況についてまとめているブログです。高卒ルーキー・新人王候補・独立リーグの成績は定期更新。

【DeNA】横浜DeNAベイスターズ初代GM・高田繁の功績(後編)

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横浜DeNAベイスターズ初代GM高田繁の功績についての記事、後編です。

15000文字近い大容量となっており、一度に全部読むのは大変だと思います。

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前編もあります。内容が異なるのでどちらから読んでも大丈夫です。

高田GMの補強まとめ(ドラフト・トレード・FA・外国人・戦力外)

前編では高田繁DeNAGMに就任した経緯や、GMの仕事内容・就任後に行った主な仕事について記載。

後編では球団を最下位常連から脱却させた補強について、全てをまとめてみた。

2011年オフ-2012年シーズン

ドラフト指名(2011)

担当外

高田繁DeNAGMに就任したのは2011年の11月で、この時点でこの年のドラフトは既に終わっていたため、GMとして指名を考えることはできなかった。

だが、後にこの年のドラフトから桑原を1軍レギュラー級に育て上げ、高城・乙坂も1軍の控え選手級まで育てている。

2軍育成については高田GMが細かく管理しているため、この育成の下で育ったと考えることもできるだろう。

 

トレード・FA関連(2011-2012)

11月22日 後藤武敏(西武) ⇔ 武山真吾(DeNA)

これは高田GM就任発表の直前で、高田GMが関わったものかは不明だが、このトレード自体は後のDeNAにとっては有益な形となった。

後藤の守備位置は主にファーストで、常に外国人打者との競争だったが、代打でも勝負強さを発揮し打撃面で大きくチームに貢献した。

DeNA在籍の7年間で300試合以上出場、540打席で24本の本塁打を打つなど、ベテランながらスラッガーとして大きく活躍した。

捕手と一塁手のトレードというポジション的に見ると一見不利なトレードだったが、結果的に大きな成功と言えるトレードとなった。

 

12月11日 鶴岡一成(巨人) ⇒ DeNA

捕手が定まっていないこともあり、巨人からFA宣言した鶴岡を獲得。

鶴岡は元横浜の選手で、出戻りする形となった。

鶴岡は出場機会を求めてのFAだったが、DeNAでは2年間で通算200試合以上出場し正捕手としてチームを支えた。

若手捕手が多い当時のDeNAにとって、鶴岡の存在は頼りになったに違いない。

DeNAがチームとして立て直しを行っている時期に、ベテランの力でチームに貢献した役割はとても大きく、鶴岡の獲得は正解だったと言えるだろう。

2013年に久保をFAで獲得した際、人的補償選手に選ばれて阪神に移籍となり、その際は鶴岡をプロテクトしていなかったことに対しては批判が大きかった。

 

1月11日 藤井秀悟(巨人) ⇒ DeNA ※村田の人的補償

前年に村田がFA移籍した影響で、巨人から人的補償で藤井を獲得した。

投手力が壊滅的で、先発の頭数が不足していたDeNAにとって先発経験の多い藤井は補強ポイントに当てはまり、獲得に至った。

藤井は2012・2013年で先発ローテ入りし、2012年は80イニング以上、2013年は100イニング以上登板するなど人的補償とは思えないほどの活躍を見せた。

高田GMがプロテクトリストの中から、ここまで活躍できた藤井を選んだ人選は文句無しと言えるだろう。

 

6月24日 内村賢介(楽天) ⇔ 藤田一也(DeNA)

シーズン途中での電撃トレードとなった。

楽天でセカンドの名手で活躍していた内村と、DeNAで二遊間の名手として評価が高かった藤田のトレードで、これには双方のファンが衝撃を受けた。

内村は出塁率が高く俊足で移籍1年目は良い活躍をしたが、2年目以降は打撃不振や怪我による長所の走塁・守備にも衰えが見られ、移籍後4年で戦力外となってしまった。

楽天に移籍した藤田がその後レギュラーを獲得し大活躍をしたこともあり、このトレードはDeNA側から見ると失敗と言われる結果に終わってしまった。

高田GMがトレードした意図としてはおそらく、上位打線で出塁率の高い選手を置きたかったことや、藤田より若い内村を入れて世代交代を図る意図もあったと思われる。

あまり補強面での失敗が少ない高田GMだったので、この失敗はとりわけクローズアップされる形となってしまった。

 

外国人補強(2011-2012)

アレックス・ラミレス外野手

オスカー・サラサー内野手

ランディ・ルイーズ内野手

ジオ・アルバラード投手

ボビー・クレイマー投手

村田修一がFAで移籍したことで、高田GMは新4番打者としてラミレスを獲得。

ラミレスは当時38歳だったが、1年目は4番打者として貢献し、打率3割・本塁打19本でチーム打者トップの活躍をした。

2年目は調子を落とし、2軍降格も経験し引退したが、その後2016年にDeNAの監督として復帰しDeNA初のAクラス、日本シリーズ進出を果たした。

サラサーはテスト生としてDeNAのテストを受け合格し入団したが、1軍での出場は30打席のみで1年で退団。

ルイーズはシーズン途中に補強したが、出場は65打席のみで1年で退団。

ジオは開幕ローテ入りを果たしたが、成績が伸びず1勝6敗 防3.92という成績で1年で退団。

クレイマーはシーズン途中からの補強だったが登板は2試合のみ。1年で退団。

高田GM就任1年目の外国人補強はまだ調査不足もあったのか、ラミレス以外なかなか結果を残すことができなかった。

 

戦力外補強(2011-2012)

12月11日 菊地和正林昌範 ⇒ DeNA

日本ハムを戦力外になった菊地・林を、左右のリリーフ強化として獲得。

菊地は1年目から63試合に登板し防御率2点台でフル回転の活躍。ハマスタでリリーフとしてブルペンから走ってくる際、球場に流れる「マリオネット」の曲はファンの間でも人気になっていた。

2年目以降は1年目の疲労もあり、調子が上がらず3年で退団となった。

林は貴重な左腕リリーフとして活躍。移籍3年目には56試合に登板する活躍を見せたが、その後は調子が上がらず2017年に退団した。

2人とも、活躍期間は短いながらも内容のある活躍ができていて、戦力外からの獲得としては十分な成果と言えるだろう。

 

2012年オフ-2013年シーズン

ドラフト指名(2012)

1位 白崎浩之
2位 三嶋一輝
3位 井納翔一
4位 赤堀大智
5位 安部建輝
6位 宮崎敏郎
育成1位 今井金太

2012年も最下位に終わった球団の立て直しのため、ドラフト指名は大学生・社会人中心となった。

投手と野手をバランス良く指名した形で、投打両方のレベルアップを考えた指名なのが伺える。

この中では後にローテーション投手となった井納・首位打者のタイトルを獲得した宮崎・先発→中継ぎで再起を果たした三嶋がいる。

赤堀・安部・今井は1軍戦力となれずに早期退団し、白崎もドラ1ながらなかなか1軍定着できず2018年にオリックスへトレードされたが、半数近くが1軍主力として活躍しており、ドラフト指名としては成功と言えるだろう。

 

トレード(2012-2013)

11月5日 

多村 仁志・吉川 輝昭・神内 靖(ソフトバンク) ⇔ 江尻 慎太郎・山本 省吾・吉村 裕基(DeNA)

2012年シーズン後にソフトバンクと3対3の大型トレードが行われた。

どちらもシーズン中になかなか結果を残せなかった選手同士で、新天地で再起を果たせるように取り計らわれたトレードと言えるだろう。

DeNAとしては将来の主軸候補と言われていた吉村を放出することになったが、代わりに元横浜の多村が古巣に戻ってくることになり、ファンにとっては嬉しいトレードと言えただろう。

多村は2013年に60試合スタメン出場、シーズン2桁本塁打OPS.800超えと活躍した。

吉川・神内は2013年に1軍登板があったがなかなか結果を残せず、吉川は1年で退団、神内も2年で退団となった。

トレードで放出した江尻・山本もそれぞれ2年・1年で退団したこともあり、お互い新天地で再起復活とはならなかったのは残念だったと言えるだろう。

吉村がソフトバンクで複数年活躍、多村がDeNAで短い期間だが大きく活躍したこともあり、双方にとって悪くないトレードだったと言えるだろう。

 

11月13日 土屋 健二(日本ハム) ⇔ 北 篤(DeNA)

投手を強化したいDeNAと若い外野手が欲しい日本ハムとの、双方の思惑が一致してのトレードとなった。

若い選手同士のため将来活躍する期待が持たれたが、土屋は1軍でなかなか結果を残せず3年で退団。北も1年目は1軍で60打席ほど経験しOPS.785と成績は残すものの2年目は1軍で活躍できず、その後巨人にトレード移籍するも結果を残せず2年で退団。

伸び悩みの選手同士だったため、双方戦力への影響は少なく成功とも失敗とも言い難いが、移籍して伸びなかったのは残念と言える。

 

7月7日 長田 秀一郎(西武) ⇔ 渡辺 直人(DeNA)

リリーフの層を厚くしたいDeNAと、内野の層を厚くしたい西武の思惑が一致してのトレードとなった。

渡辺は前年までDeNAの1軍二遊間を任されており、結果を残していたがこの年は調子がずっと上がらず、1軍登録を抹消されていた。

攻守両面で活躍していた渡辺の放出は痛かったが、移籍してきた長田がその後リリーフで大車輪の働きを見せた。

移籍1年目はシーズン途中から20試合以上登板。翌年以降は2年連続で40試合以上の登板数など、1軍リリーフとして文句無しの活躍ができた。

2016年は成績が落ちその年に戦力外となったが、3年間フル回転でリリーフで活躍したことでトレードとしては成功と言える内容だろう。

 

外国人補強(2012-2013)

トニ・ブランコ内野手

ホルヘ・ソーサ投手

エンジェルベルト・ソト投手

ナイジャー・モーガン外野手

鄭凱文投手

ティム・コーコラン投手

ケビン・モスカテル捕手

ブランコ・ソーサ・ソトの3人は中日からの移籍で、同一球団から3人獲得という珍しい補強となった。

加えて前年までメジャーで毎年100試合以上出場していた、文句無しの実績のモーガンを獲得。

この4人はシーズンでも1軍戦力として活躍し、前年とうって変わって大成功の補強となった。

鄭凱文阪神を退団した投手でDeNAは当初育成契約で獲得した。その後シーズン開幕前に支配下登録となり、6試合に登板したが成績が振るわず1年で退団。

投手陣の強化のためシーズン途中からコーコランを獲得したが、何試合か先発で投げたもののあまり成績が良くなく、1年で退団。

育成捕手としてモスカテルの獲得も行ったが、2年間2軍で成績が伸びず、支配下登録されることなく退団した。

全体を見ると、国内で実績のある外国人選手を獲得し、加えてメジャーで実績のある大物外国人も獲得するなど、明らかな方針転換が伺えた。

1年ですぐに対応してきた迅速さは流石GM制と言える。

 

2013年オフ-2014年シーズン

ドラフト指名(2013)

1位 柿田裕太
2位 平田真吾
3位 嶺井博希
4位 三上朋也
5位 関根大気
6位 山下峻

育成1位 砂田毅樹
育成2位 萬谷康平

高田GMの2年目のドラフトの特徴としては、チームの弱点となっていた投手力を強化したい傾向が見られる。

柿田・平田・三上・山下は全員大学生・社会人で、即戦力として1年目からの活躍が期待された。

野手に関しては捕手不足の状態を補う嶺井と、高校生の高素材外野手の関根を指名。

育成では素材型の投手である砂田・萬谷を指名。

この年のドラフトは柿田・平田が1軍定着ができず、上位指名としての結果を残すまでに至っていない。

だが3位以降の指名では嶺井が1軍捕手、三上が1軍の勝ち継投のセットアッパー、関根が期待の次世代外野手まで成長させた。

育成指名の砂田・萬谷は2人とも支配下登録を勝ち取り、砂田に関しては1軍でシーズン70試合登板するなど獅子奮迅の活躍で大成功と言えるだろう。

全体としては上位指名が期待通りにはいかなかったが、下位指名で期待以上の成果を残したと言えるだろう。

 

トレード・FA関連・日本人補強(2013-2014)

11月14日 加藤政義(日本ハム) ⇔ 佐藤祥万(DeNA)

内野の層を厚くしたいDeNAと左腕リリーフを強化したい日本ハムの思惑が一致したトレードとなった。

加藤は2年間DeNAに在籍したが1軍出場は無く戦力外。佐藤は日本ハムに1年間在籍したが1軍登板無しで戦力外。その後広島が獲得し4年間在籍したが、1軍登板は数えるほどで2018年に戦力外となった。

双方とも結果を残せず、失敗とは言えないが残念な結果となってしまった。

 

12月2日 久保 康友(阪神) ⇒ DeNA ※FA補強(人的補償は鶴岡) 

FA権を取得した阪神の久保を獲得。当時久保は阪神で起用法が定まっておらず、先発を希望していた久保にとって不安定な状態だったが、DeNAが是非先発で来て欲しいと意欲を示したことが獲得の決め手になったと思われる。

久保は1年目に170イニング以上登板し12勝を挙げるなど、チーム内先発で最高の成績を残した。

3年間チームの先発ローテに入り、投手陣を立て直したかったDeNAにとっても最高の補強となった形だ。

4年目は年齢による衰えが顕著に見られ成績を残せず、オフに退団となったが補強としては大成功と言えるだろう。

人的補償で鶴岡を獲られたことで、DeNA捕手陣が不安な状態になりこの点は批判の的となったが、プロテクトできる選手は限られており、誰をプロテクトしたのかは非公開なので判断が難しいだろう。

 

12月25日 高橋 尚成(マイナー自由契約) ⇒ DeNA

元巨人でアメリカのマイナーリーグ自由契約となっていた高橋 尚成を獲得した。

先発ローテ入りを期待され1年目は50イニング以上登板したが成績はあまり良くなく、2年目は1軍登板も減り引退となった。

獲得時に既に38歳というプロ野球選手としては高齢で、体力や技術面での衰えが顕著になってしまったが、2軍で若手投手にアドバイスをするなどベテランとしての貢献を行い、獲得自体は悪くなかったと言えそうだ。

 

 

外国人補強(2013-2014)

ギジェルモ・モスコーソ投手

アーロム・バルディリス内野手

ユリエスキ・グリエル内野手

先発の強化と内野手の打撃力強化でオフにモスコーソバルディリスを獲得。

モスコーソはメジャーでシーズン100イニング以上登板した実績のある投手で、去年のモーガンに続いて大物外国人の獲得となった。

2014年は先発ローテ入りし150イニング近く投げ規定投球回到達。9勝を挙げ横浜の外国人投手としての最多勝記録を更新した大成功の補強となった。

バルディリス阪神-オリックスに在籍していて、前年は規定打席到達・OPS.800以上の好成績を挙げてきた。

サードの守備も上手くDeNAでも1年目からサードに定着、規定打席に到達し文句無しの結果を残した。

グリエルはシーズン中の補強で、キューバが国外への選手移籍を解禁したことに関係して、前年からDeNAが独自のルートを確保し獲得するに至った。

キューバの至宝とも呼ばれるグリエルの獲得は大きな話題になり、シーズン途中から主にセカンド・サードでスタメン出場。安定した打撃と長打力あるパワーで打率.305、OPS.884の成績を残した。

翌年、弟のルルデスと一緒に来日することが予定されていたが、キューバ側がグリエルの怪我の治療を理由に来日を遅らせるなどし、契約違反による契約解除となった。

まだキューバ側が国外移籍解禁後期間が短かった為、契約上で様々な問題や事情が絡んでいたと思われる。

 

戦力外補強(2013-2014)

11月10日 柳田 殖生 ⇒ DeNA

中日から戦力外となった柳田を、チームの内野の層を厚くするために獲得。

1年目から内野のユーティリティとして活躍し、自己最多の74試合出場、打率.273、OPS.769というキャリアハイの成績を残した。

DeNA在籍は3年間だったが、内野全般を守り打撃も良いユーティリティプレイヤーとしてチームに貢献したことで、良い補強になったと言えるだろう。

 

2014年オフ-2015年シーズン

ドラフト指名(2014)

1位 山崎康晃
2位 石田健大
3位 倉本寿彦
4位 福地元春
5位 山下幸輝
6位 百瀬大騎
7位 飯塚悟史
育成1位 亀井塔生

全体の傾向としては前の年と変わらず即戦力の投手中心となっている。

野手は内野手を意識した指名で、倉本・山下など二遊間の強化を意図したものだ。

下位指名で百瀬や飯塚など高校生の選手を指名するようになり、この頃から将来へ向けての指名も意識するようになってきた。

1位指名の山崎は1年目から抑えを任され新人セーブ記録を更新し新人王に選出された。その後も4年間抑えをずっと任され2018年にはセーブ王のタイトルも獲得。

2位指名の石田も1年目から先発ローテに入り、2年目には規定投球回に到達した。

3位指名の倉本は1年目からショートに入りレギュラーに定着。4年目の今年はセカンドに入った。

上位3人がこのように1軍戦力となっていて、即戦力指名としては十分良い結果となっている。

下位指名の福地・山下・百瀬・亀井らは1軍で定着して結果を残すまでに至ってないが、7位の飯塚が成長を見せてきており、期待できる投手になってきた。

この年のドラフトからは複数名が1軍戦力となりタイトルホルダーも輩出していて、非常に良い内容と言えるだろう。

 

外国人補強(2014-2015)

ヨスラン・エレラ投手

ホセ・ロぺス内野手

デュアン・ビロウ投

ルルデス・グリエル内野手

前年までいたソーサ・ブランコが退団したことによって、空いた外国人枠にエレラとロペスが入った形だ。

エレラは前年にメジャーのエンゼルスでリリーフとして登板していて、20試合防御率2.70と安定した結果を残しており、モーガンモスコーソ・グリエルに続きまたも実績のあるメジャーリーガーの獲得となった。

エレラはシーズンでも52試合防御率2.96と大車輪の働きで貢献でオフには契約更新したが、2年目には肩の怪我で離脱し1軍の試合に登板できず、そのまま退団となってしまった。

ロペスは巨人からの移籍で、こちらも日本で実績のある外国人選手獲得を継続。

1年目は打率.291 本塁打25本(チーム最多)とこちらも大成功の補強となり、その後もずっとチームに在籍し、現在は筒香の代わりに4番打者も務めるまでになっている。

ビロウは投手力を強化するためシーズン途中から補強した投手だったが、1試合しか登板できず炎上し1年で退団となった。

ビロウについては残念な結果だが、メジャーで実績のある大物の獲得や、国内で実績のある選手の獲得で外国人選手の成功率は年々高くなってきた。

ルルデスは契約したもののキューバ側との契約不履行など問題が発生し、1度も来日することなく契約解除となった。

 

戦力外補強(2014-2015)

11月15日 東野 峻 ⇒ DeNA

12月10日 岡島 秀樹 ⇒ DeNA

オリックスを戦力外となった東野と、ソフトバンクを戦力外となった岡島を獲得

共に投手力強化のための補強で、東野は巨人での先発経験豊富、岡島はメジャー・ソフトバンクでの実績が豊富な投手で活躍を期待されたが、東野は1軍で3試合、岡島は1軍で10試合の登板に留まり、成績を残せず1年で退団となった。

これまで林・菊地・柳田など、戦力外から活躍した選手が続いていたが、補強としては残念な結果に終わってしまった。

だが2軍での在籍期間が長かったので、若手投手たちに対して少なからず良い影響は与えてくれたことだろう。

 

2015年オフ-2016年シーズン

ドラフト指名(2015)

1位 今永昇太
2位 熊原健人
3位 柴田竜拓
4位 戸柱恭孝
5位 綾部翔
6位 青柳昴樹
7位 野川拓斗
育成1位 網谷圭将
育成2位 山本武白志
育成3位 田村丈

この年も1位・2位で大学生投手の指名で、全体的に投手優先の傾向は変わっていない。

3・4位では大学生以上の野手で、5位指名から高卒投手・野手を指名する形になっていて、即戦力候補投手→即戦力候補野手→高校生投手・野手という優先度になっている。

だが育成指名も含めると野手指名が増えてきており、少しずつだが投手中心から変えようとしていることも見えてくる。

この指名結果としては1位の今永が1年目からローテ入りし活躍。戸柱も1年目から1軍捕手として活躍し、即戦力としての結果を残した。

熊原は1軍と2軍を行ったり来たり、柴田はレギュラーを掴めていないものの1軍に定着しつつあり、上位4名の指名は良い結果になってると言えるだろう。

下位指名がやや結果が出ておらず、戦力外選手も出てきており次世代の選手育成という観点だと伸び悩んでいるが、下位指名ということもありなかなか結果を残すのも難しいのは考慮する必要がありそうだ。

 

トレード(2015-2016)

3月30日 藤岡 好明(日本ハム) ⇒ DeNA ※金銭トレード

シーズン開幕してすぐに藤岡を金銭トレードで獲得した。藤岡は日本ハムで前年からあまり結果を残せていなかったが、 1人でもリリーフを追加したかったDeNA側が獲得に動いた形だろう。

結果的にこの金銭トレードで藤岡は毎年10試合前後程度だが1軍に昇格し登板しており、猫の手でも借りたいリリーフ事情のDeNAにとっては悪くないトレードと言えただろう。

 

外国人補強(2015-2016)

ザック・ぺトリック投手

マイク・ザガースキー投手

マイク・ブロードウェイ投手

ジェイミー・ロマック内野手

エリアン・エレラ内野手

ぺトリックは先発不足のチーム状況を補強するために獲得した投手。マイナーリーグで結果を残していたがメジャー昇格は無かった投手で、15試合を投げ3勝を挙げたが、防御率5点台と内容が悪く1年で退団した。

ロマックもマイナーでの成績は良かったがメジャー経験は少なく、バルディリスの後釜として獲得したものの三塁守備が不安でシーズン前にライトに転向したり、打撃も三振数が極端に多く不振で結果を残せず、1年で退団となった。

ザガースキーはシーズン始まってすぐに獲得し、球威型の左腕リリーフとして30試合以上登板したが、防御率5点前後と成績が悪く1年で退団となった。

エリアンはシーズン途中での獲得で、前年にメジャーで80試合以上出場するなど、実績のある選手だった。DeNAでは打撃面ではそこまで成績を残せなかったものの、内野全般と外野の守備もこなすユーティリティぶりで、年俸も格安ですんだことから2年間在籍した。

ブロードウェイは補強期限ギリギリに、リリーフの強化のために獲得したが打ちこまれ5試合しか登板せず1年で退団となった。

これまでメジャー実績のある選手を獲得してきて確実に戦力としていたのだが、この年は何故かマイナークラスの選手ばかり獲得するようになり、結果的に殆どの選手が1年で退団することとなった。

何故指名方針が変わったのかは分からないが、こうなったのは高田GMにも責任があるところだろう。

 

戦力外補強(2015-2016)

11月18日 久保 裕也 ⇒ DeNA

巨人を戦力外になった久保をリリーフの層を厚くするために獲得。

巨人での実績・経験豊富な投手で、リリーフとしての活躍が期待されたが、シーズンでは9試合の登板に留まり、1年で退団となった。

実績のある投手の獲得だったが、年齢的な衰えが現れてきており、補強としてはあまり成果を残せなかった。

 

2016年オフ-2017年シーズン

ドラフト指名(2016)

1位 濵口遥大
2位 水野滉也
3位 松尾大河
4位 京山将弥
5位 細川成也
6位 尾仲祐哉
7位 狩野行寿
8位 進藤拓也
9位 佐野恵太
育成1位 笠井崇正

ここ数年のドラフトと同様に大学生投手を上位指名するという方針は変わっていないが、3位でDeNAになって初めて高校生内野手を指名した。

4位以降も高校生投手・外野手を指名しており、この年から高校生の指名順位が上がっている。

先発投手陣の頭数が揃ってきたこともあり、次世代へ向けてのドラフトに切り替えてきたと考えられるだろう。

1位濵口はドラフト指名時は制球難の左腕という印象で正直ファンからの評価は高くなかったが、1年目から1軍ローテ入りし2桁勝利を挙げた。

新人王のタイトルこそ逃したものの、新人特別賞を受賞しルーキーとして文句の無い結果を残したと言えるだろう。

2位指名水野はシーズン途中から怪我で苦しみ、今年は手術をすることとなり支配下から育成登録となった。

松尾・京山・細川は高卒トリオで1年目は2軍で重点的に育成された。

細川はシーズン終盤に1軍昇格し、CSや日本シリーズにも帯同するなど貴重な経験を得ることができた。

京山は2年目から1軍で登板し、シーズンで59イニングを投げ6勝を挙げるなど、高卒2年目としてはとても順調なペースで成長している。

松尾は2年目まで1軍昇格は無かったが、2軍で順調に成績を上げており将来へ向けて期待が持てる選手になっている。

尾仲は1年目は2軍で結果を残し、2年目は1軍での登板が増えるかと思っていた矢先、オフのFA大和獲得の人的補償として阪神への移籍が決まった。

下位指名のルーキーなのでプロテクトされてなかったのは仕方無いところだが、結局1年しかDeNAにおらず、育て上げるところまで見れなかったのが残念だろう。

狩野・進藤はまだ1軍で結果を残しておらず、そろそろ結果を残さないと厳しい立場になっている。

佐野は支配下の最後の指名だが、パンチ力のある打撃を活かした代打要員や、第3捕手要員として1軍で起用される機会が増えてきている。

育成の笠井は2年目に支配下登録され1軍初登板も経験した。

まだ指名から2年経ったところなので全体的な評価は難しいが、新人特別賞を獲得していることや若手の成長が見られるところなど、概ね順調にきておりこのままいけば成功と言える指名になりそうだ。

 

トレード・人的補償(2016-2017)

1月5日 平良 拳太郎(巨人) ⇒ DeNA ※山口の人的補償

オフに巨人へFA移籍した山口の人的補償として平良を獲得した。

移籍1年目にプロ初勝利を挙げ、2年目の今年はチームの先発陣が崩壊しかけてたこともあり1軍登板機会が増え、その中でも徐々に安定した投球ができるようになっていった。

投球回数を伸ばし、球威を上げ、毎試合安定した投球を見せるなど、登板するたびに成長していく姿が監督からも信頼を受けるようになり、今季は67イニングを投げ防御率3点台と、来年以降は先発として計算できそうな結果を残した。

 

7月6日 エスコバー(日本ハム) ⇔ 黒羽根 利規(DeNA)

捕手の層を厚くしたい日本ハムとリリーフの頭数を増やしたいDeNAの思惑が一致したトレードとなった。

外国人とのトレードでDeNA側からすると不釣り合いにも見られたが、前年に日本ハムから藤岡を金銭トレードで獲得していることから、そのお返し的な意味合いも含まれていたと思われる。

DeNAとしては戸柱が1年目から1軍に出せたこともあり、黒羽根の活躍の場が少なくなってきたので、黒羽根のことを考えても放出自体は悪くない判断だっただろう。

そんな形でエスコバーが入ってきたが、予想外に活躍した。シーズン途中からにも関わらず30試合近く登板し防御率3点台。

左の速球派リリーフが不在だったこともあり、チーム事情にピッタリはまる補強となった。

翌年の2018年は50試合以上に登板するなど、1軍戦力として文句の無い活躍で、意義的にも内容的にも非常に価値のあるトレードになった。

 

外国人補強(2016-2017)

ジョー・ウィーランド投手

フィル・クライン投手

スペンサー・パットン投手

アウディ・シリアコ内野手

この年から国際スカウトだったイエーツ氏がチームを離れ、その代わりに外国人の視察に日本のスカウト(小林スカウトら)が、選手を直接見るために現地に行くようになり、外国人の視察体制が変わった。

先発投手としてウィーランドとクラインを獲得し、当初はクラインの方がメジャーでの実績があり期待されていたが、日本のマウンドに馴染めなかったのか結果を残せず、1年で退団となった。ウィーランドは逆に日本によく合い、シーズン通して1軍ローテを守り、非常に安定した投球内容で、横浜初の外国人投手の2桁勝利となった。

リリーフのパットンは元々メジャーでの実績豊富で、こちらは60試合に登板し防御率2点台と全く文句無しの活躍を見せた。

シリアコは海外からの補強ではなく、日本の独立リーグからの獲得でオープン戦で好調な打撃を見せていたが、シーズン始まると1軍で全く打てなくなり1年で退団した。

スカウトの視察を変えたことで、また日本で活躍できる外国人選手を獲得することができるようになり、良い効果を出せたと言えるだろう。

 

2017年オフ-2018年シーズン

ドラフト指名(2017)

1位 東克樹
2位 神里和毅
3位 阪口皓亮
4位 斎藤俊介
5位 桜井周斗
6位 寺田光輝
7位 宮本秀明
8位 楠本泰史
9位 山本祐大
育成1位 中川虎大

ドラフト1位が大学生投手という従来の方針は変わっていないが、2位指名で社会人外野手の神里を指名したのがこれまでと大きく変わった点と言える。

昨年までのチーム状況を踏まえても、投手陣は整備されてきたが逆に野手陣が主軸打者以外固定できずに伸び悩んでおり、野手の強化にも力を入れてきたことが伺える指名となった。

他には高校生投手を育成含めて3名指名しており、これまで指名した高卒投手が順調に育ってきていることを考えて、積極的に指名しに行ったと考えられる。

即戦力投手だけでなく、野手や高校生投手にも力を入れており、これまでの投手中心からの変革が見えてきた指名となった。

まだ1年目のため実績面で評価をすることはできないが、東がチームの先発陣で唯一の規定投球回到達・2桁勝利・防御率トップの成績を挙げており、新人とは思えない素晴らしい活躍をしてくれた。

今年の新人王はまだ発表されていないが、確定的で満場一致に近い得票で選ばれるだろう。

2位指名の神里もシーズン途中まで良い結果を残していたが、怪我により途中離脱となってしまった。

もし怪我無く活躍していたら、東と新人王を競えるぐらいになっていた期待感もあり、来年以降が楽しみな選手だ。

他には1軍で楠本が代打などで出場機会があり、打撃面で期待される選手になっている。

高卒投手たちは3人とも2軍でしっかり試合経験を積んで成長してきており、今のところ順調と言えるだろう。

現時点で採点することはできないが、東がチームのエース級の活躍をしていて、この投手を単独指名した高田GMの判断は間違ってないと言えるだろう。

 

FA補強・トレード・日本人補強(2017-2018)

11月30日 大和(阪神) ⇒ DeNA ※FA補強(人的補償は尾仲)

二遊間の守備力がウィークポイントとなっていたDeNAはFA宣言した大和を獲得した。

高田GMが大和の守備を絶賛しており、打率は.250打てれば十分という評価で、守備面での貢献に大きく期待した。

入団後はショートに入り、元々ショートを守っていた倉本がセカンドに入って柴田と競わせる形で起用した。

シーズン当初から守備面での貢献が大きく、打撃は前半は打率.250に到達していなかったが、後半戦から打撃向上し1番打者も任されるようになり、最終的に打率.250前後で落ち着いた。

結果的に他の二遊間選手(柴田・倉本)よりも打撃成績が良く、攻守両面で大きく貢献したと言って良いだろう。

年齢的にいつまで1軍レギュラーとしてやれるかは分からないが、現時点では大成功のFA補強と言えそうだ。

人的補償で尾仲が選ばれ、若手リリーフが減ったのは痛手だったが、他球団から希望されて移籍するのは選手自身にとっては悪くないことだと思うので、阪神でこれから活躍してくれれば双方にとても実りのあるFAと言えるようになるだろう。

 

7月4日 中後 悠平(マイナー契約解除) ⇒ DeNA

マイナーリーグで6月に契約解除された中後に対して高田GMは獲得に動いた。

入団テスト実施後合格となり、中後にとっては4年ぶりのNPB復帰となった。

入団後間もなく1軍で登板のチャンスがあり、リリーフで8試合と少ない試合数ながら防御率3点台に抑え、まずまずのスタートを切ることができたと言えるだろう。

外国人枠がいっぱいなのでこちらの補強ができず、トレードは相応の出血が必要なリスクがあるなど補強手段が限られていた状態だったため、中後を獲得してきたのは高田GMの好判断と言えるだろう。

 

7月9日 伊藤 光・赤間 謙(オリックス) ⇔ 白崎 浩之・高城 俊人(DeNA)

正捕手が固定できていないDeNAと、内野のスラッガータイプが欲しいオリックスの思惑が一致してのトレードとなった。

伊藤はオリックスで実績・経験が十分の捕手で、若月の台頭で出番が少なくなっていたところをDeNAが獲得した形だ。

攻守両面でレベルが高く、実績・経験の少ないDeNA捕手陣にとって伊藤の加入は大きく意味のある補強と言えただろう。

赤間はおそらく数の釣り合いをとるためトレードに入ったと思われるが、移籍をきっかけに大きく活躍する可能性があり、今後に期待したい投手だ。

放出した白崎は2012年ドラフト1位で二遊間守れる強打のショートになるよう期待がされていたが、伸び悩んでおり今季はずっと2軍に留まっていた。

高城は戸柱・嶺井に次ぐ第3捕手という位置づけで、主に山口や濱口など特定の投手の専属捕手を務めていたが、そこで留まっておりそれ以上の起用が無かった。

白崎・高城にとっては環境を変えることで、新しいチャンスに巡り合える可能性が増えるため、放出するのは惜しいが本人たちにとっては悪くないトレードだっただろう。

まだトレード後1年も経っていないので、評価するには情報が足りていないが、お互い出場機会に恵まれていない選手同士で、意味のあるトレードだったことは間違いないだろう。

 

外国人補強(2017-2018)

エディソン・バリオス

ネフタリ・ソト

ソトは前年までマイナーリーグで結果を残していた選手で、DeNAの入団テストを経て入団が決定。

バリオスは元々ソフトバンクに所属していた投手だが、戦力外となり昨年はBCリーグで登板しており、好成績を挙げていたことからDeNAが獲得を決定。

ソトは3500万、バリオスは2000万という格安の補強で、当初は5番手以降の控え外国人という意味合いだと思われていた。

だがシーズンが始まると先発陣が軒並み不調でウィーランドも開幕に間に合わず、バリオスがすぐに1軍に昇格し先発ローテを任されることになった。

投球内容に関して開幕当初は割と波があったが、それでも徐々に安定してきてウィーランドが戻ってくるまで先発ローテを守り抜くことができた。

シーズン序盤は打撃面での伸び悩みが続き、打撃力向上のためにエスコバーを2軍に下げてソトを1軍に昇格させた。

昇格後のソトは打撃で1軍首脳陣の度肝を抜く。本塁打の量産ペースがとても早くシーズン途中からの1軍昇格にも関わらず本塁打王のタイトルを獲得した。

規定打席にも載り打率も3割超えで、打撃面で多大な貢献をしたと言えるだろう。

5番手・6番手の選手と考えられていたバリオスとソトだったが、結果を見ればチームのウィークポイントを補う大成功の補強だったと言えるだろう。

 

戦力外補強(2017-2018)

11月20日 中川 大志・武藤祐太 ⇒ DeNA

楽天を戦力外になった中川は代打の層を厚くするために獲得。

楽天時代は一時期はシーズン200打席以上出場していたが、最終的には打率1割台に落ちて戦力外となった。

DeNAではオープン戦で本塁打を打ち、開幕1軍を獲得。シーズン中盤にかけて代打で本塁打を打つなど活躍した。終盤にかけて打てない時期もあったが、戦力外からの補強で一定の結果を残すことができた。

中日を戦力外になった武藤はリリーフ強化のために獲得。

シーズンでは5月~7月に登板し、好投と炎上を繰り返す形で不安定な状態だった。

それでも20試合に登板し、火の車だったリリーフ陣の負担を和らげる働きができたことで、補強の意味はあったと言えそうだ。

 

補強一覧表

以下に高田GM在職時の補強の一覧表をまとめました。

トレード・FA関連・日本人補強

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外国人補強

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補強についてあとがき

以上が高田GMの補強ついてのまとめになります。

数多くの選手を補強してきて個々の点で見ると成功・失敗様々ありますが、全体としては良い選手を獲得してきたことが多く、また活躍できなくとも意図が伝わる補強が殆どだったように思えます。

これらの補強を一手に引き受けて行ってきた高田GMの手腕はやはり凄いと言えるでしょう。

前編・後編と高田GMDeNAで行ってきた職務・功績についてまとめましたが、本当に大変な仕事量でよく7年間務められたと思います。

高田GM退任後も、DeNAは高田GMがここまで作り上げてきたことをしっかりと継承し、発展させていって欲しいですね。

 

高田GM退任後の球団関係者のコメント一覧

南場智子オーナー

「とにかく高田GMには球団の礎を築いていただいた。私たちが恵まれているのは、野球側と経営側の2つが分断されずに、高田GMは橋渡しというか両方を理解して同じ方向を向いて引っ張ってくれた。明るい雰囲気でリラックスして同じ価値観のもと、遠慮せずに本音で議論できたのは高田GMのおかげです」

「ここだけは全力で、という気持ちで慰留に乗り出して、全力をかけてお留めすることをやってきました。でも、昨年(の交渉の席で)、それがかなわぬことになりました。シーズンの初めから、最後と分かっていたので、今年は何としてもリーグ制覇を達成して、高田さんが胴上げされるのを見るのを私個人としても大事にしていました。それがかなわずに本当に残念です」

 

三原球団代表

「高田GMからは、野球の内側を含めてたっぷり時間をかけて教えていただいた。高田繁の代わりになんてなれるはずはないので、組織で対応していきたい」

 

池田元球団社長

経営者として費用対効果を考えても、チーム編成としての戦力安定化を考えたときにも、ボラティリティ(シーズン中、複数年シーズンでの変動幅の激しさ)の波が少ない選手でチームのレギュラーを固定させていき、さらにそういった選手で層を厚くし、年間通して、かつ何年にもわたって、安定して戦力を計算できる状態にしたいわけです。その点でもいかに「外れ1位」が重要かを認識させられました。

 このセオリーとちょっと違うな、とDeNAの過去6年のドラフトをみて思ったことがあります。それは、GMとスカウト達が成し遂げたドラフトの成功率。上位下位の成功率ではなく、あまりドラフト順位に関係なく、必ず毎年成功の定義に当てはまる選手が2、3人出続けているのが、今の戦力、選手層につながっているのでしょう。

 

最後に、GM、本当に本当におつかれさまでした。

 

 守安DeNA社長

「高田さんには創設以来、チーム強化だけでなく、組織や環境整備にもご尽力いただいた。高田さんが退任された後であっても、組織でカバーし、以前と同じような成果が上がる組織になった」

 

高田GM退任会見全文

「ここ2、3年はGMの仕事を続けるのは、体力的にも精神的にも厳しいということを感じていて、本当は昨年が最後と思っていました。ですが、南場オーナーから「あともう1年お願いしたい。一緒に優勝しましょう」という言葉をもらい、オーナーにそこまで信頼してもらえるならもう1年頑張ろう、優勝して胴上げしてもらってかっこいい引き際をと思い描いていましたが、残念ながらこういう結果になってしまいました。信頼していただいたオーナー、そしてたくさんのベイスターズファンの皆さんに申し訳なかったと思っています。

GMを引き受けた時に「3年でCS、5年で優勝を目指し、常に優勝できるチームを作ってほしい」と言われましたが、その約束を果たすことはできませんでした。年々ファンの皆さんからの期待も大きくなって今年こそは優勝争いができると思っていたけれど、叶いませんでした。それでもたくさんのファンの皆さんにチームを支えていただけたのは本当にありがたかったです。

GMとして、このチームには何が足りないかなど状況判断をしながら、何年か先を見据えてのチーム作りを心がけてきて、一年一年、戦力は整ってきているなという手応えはありました。若くて活きのいい、元気のあるチームになったので、GMを務めている間は胃が痛くなる立場で見ていたけれど、来年からはいちベイスターズファンとして、ゆっくり野球を楽しみながら応援していきたいと思います。

今後は、プロ野球は「卒業」して、学生野球資格をとり、元気で体が続くうちは仕事ではなく好きな時に子どもたち相手に野球を指導していけたらと思っています。これまで現役を含めて約50年間プロ野球に携わってきた自分自身にご苦労様と言いたいです。これだけ長くプロ野球に携われるのはそうないことなので、その一握りの中に入れたというのは幸せだし、GMとして優勝は果たせなかったけれど、全うできたと思います。胸を張って卒業します。

25日に行われるドラフト会議はしっかり責任を持って臨みますし、将来のチームの柱になれるような選手を指名できるように頑張ります。来年こそはファンの皆さんの期待にこたえられる成績を残してくれるのではないかと思います。優勝したら喜んで来るから呼んでくれと伝えていますので、楽しみにしています」

 

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