データで語るドラフト・育成論

プロ野球ニュース解説、ドラフト候補紹介、野球関連の持論・考察・寸評などを記事にしています。

【横浜DeNA】ラミレス監督退任、来年監督人事は?

f:id:hamanontan:20201024223235p:plain

2020/10/24 横浜DeNAアレックス・ラミレス監督が今季限りで退任することを発表した。

ラミレス監督は2016年からDeNAの監督に就任し、5年間チームの指揮を執り続けた。ラミレス監督の就任によって、それまで最下位に低迷していたチームが1年目から3位になり球団初のCS進出を果たし、翌年にもシーズン3位で今度はCSで優勝し、日本シリーズにも進出した。日本シリーズでは2勝4敗と惜しくも日本一にはなれなかったが、ソフトバンク相手に3敗した崖っぷちから2勝を挙げたことは、それまでの弱小球団のイメージを完全に払拭させる結果と言えただろう。

2019年には球団として22年ぶりの2位になり、南場オーナーから「来年は優勝しかないですよ」とハッパをかけられいよいよ就任5年目にして優勝かと期待が高まっていた。

今季は序盤までは2位の位置をキープしていたものの、先発で結果を残していた今永・平良が2人とも故障離脱するというアクシデントがあり、また打線も新外国人のオースティンが怪我で離脱を繰り返していた。佐野・梶谷・大貫などが結果を残すプラス材料もあったが、首位巨人との差は決定的なものになってしまい、阪神・中日にも抜かれて4位の位置まで下がってしまった。

優勝争いする状態を維持していれば来季続投の可能性もあったと思われるが、ここまで順位が下がったことと、既に5年も任されていることを考えると、ラミレス監督としても責任を取らなければならないという気持ちが強くなったのだろう。優勝の可能性が完全消滅したその日の試合後に、球団トップの三原代表へ退任を申し入れ了承された。

 

ラミレス監督に対しての評価

ラミレス監督についての評価は人それぞれだが、横浜の長い歴史を見てもAクラス3回の結果を残したのは三原・別当・権藤の3人しかおらず、5年の在任期間でそこに並ぶ結果を残せたのは大きな結果と言える。また、CS進出・日本シリーズ進出といった結果を残したことも、チームを大いに盛り上がらせることに繋がった。前任の中畑監督が弱小球団の気質から脱却させた人なら、ラミレス監督は優勝を目指せる球団へ気質を変えた人と言える。数年前まではAクラスが目標だったチームが、今は優勝が目標となっている。優勝できなかった点はラミレス野球の限界と言えるかもしれないが、それは次期監督に託せると良いだろう。

 

後任監督について予想

後任監督については既に色々とスポーツ紙でも話が出ているが、実際の発表はシーズン終了後となるので、現時点で予想してみたいと思う。

個人的に3人の候補に絞られると考えた。

 

三浦 大輔(46) 現DeNA2軍監督

まず1人目の候補が現2軍監督の三浦大輔の昇格だ。こちらは既に複数スポーツ紙で決定的とまで書かれていて、最有力候補なのは間違いない。元々現在2軍監督をやっているのも、1軍監督への布石の意味合いが強いのは周知の事実だろう。いずれ必ず1軍監督に就任すると考えられるし、このタイミングで就任するのにも不思議ではない。監督としての力量は未知数だが、チームのことを周知しており、周りがサポートする体制もしっかり作れているだろう。唯一懸念は2軍監督が1年のみで、できればもう1・2年は経験を積ませたかったところで、もしかすると間に誰か1人挟む可能性もありそうだ。

【経歴】

2014~2016年 選手兼任1軍投手コーチ

2016年 現役引退

2017~18年 プロ野球解説者

2019年 横浜1軍投手コーチ

2020年 横浜2軍監督

 

万永 貴司(48) 現DeNA2軍総合コーチ

2人目の候補として挙げられるのが、現在2軍で三浦2軍監督を支える立場にある、万永の抜擢だ。万永コーチは元々横浜の生え抜き選手で、選手引退後もずっと横浜に所属している。

【経歴】

2006年 現役引退

2007~09年 横浜2軍内野守備走塁コーチ

2010~12年 横浜球団スカウト

2013~15年 横浜2軍内野守備走塁コーチ

2016~17年 横浜1軍内野守備走塁コーチ

2018~19年 横浜2軍監督

2020年 横浜2軍総合コーチ

指導歴が非常に長く、2軍監督や球団スカウトも経験しており視野が広い。2019年オフに2軍監督が交代になる話が出た際は、フロント入りの可能性が高いと噂されていたが、2軍に留まり監督経験者として三浦2軍監督を支える立場になった。この点に関しては三浦2軍監督や球団側の要望もあったと思われ、今後DeNA内で重職を担う可能性は大きいだろう。三浦監督就任が時期尚早と判断された場合は、まず先に万永監督が就任し、その後三浦監督へ繋ぐという可能性を考えた。

 仮に監督になれなかったとしても、三浦監督を支えるヘッドコーチや、球団編成部長などの要職に就く可能性は高いと思われる。

 

進藤 達哉(50) 現DeNA編成部長

可能性は低いが、内部から監督を就任させる場合は、編成部長の進藤が就任する可能性もあるだろう。進藤編成部長は今や三原球団代表を補佐する立場にあって、現場出身者として非常に重要な立場ではあるが、その経験を活かしてこのタイミングで現場復帰してくる可能性を考えた。こちらも次期三浦監督へ繋ぐ役割になるが、繋ぎ役だからこそこういった人事も可能だろう。進藤編成部長も指導歴は十分長い人だ。

【経歴】

2003年 現役引退

2004~07年 横浜1軍内野守備走塁コーチ

2008~09年 横浜球団スカウト

2010~11年 富山サンダーバーズコーチ

2012~13年 富山サンダーバーズ監督

2014年 横浜1軍打撃コーチ兼作戦担当

2015~16年 横浜1軍ヘッドコーチ

2017~ 横浜GM(代表)補佐兼編成部長

独立リーグの監督も務めた経験があり、指導者としての実績は3人の中でもトップだろう。仮に進藤監督となった場合の編成部長がどうなるかだが、こちらに万永氏を抜擢しても良さそうだ。

 

外部招聘は無いか?

挙げた3人の候補はいずれも球団内部からの人選だが、外部からの招聘は無いか考える人もいるだろう。ただ、来季の監督人事については「しかるべき時に」とコメントしている。

 

このコメントから察するに、もう既に後任監督は内部で決めているのだろう。外部から招聘の場合、おそらくこれから面談などして選定するということになるので、このようなコメントはしないと思われる。

また26日のドラフト会議にはラミレス監督は出席せず、フロントとスカウトのみが参加する形を取るため、ここでもまだ来季の監督は出てこないだろう。DeNAのドラフトはこれまでもフロント主体で行ってきたため、監督が出ないことによる影響は殆ど無く、この点は分業していたことが功を奏したと言える。

最終的に誰に決定するか、シーズン終了後を楽しみに待ちたい。

【スポンサーリンク】