データで語るドラフト・育成論

成績・データからドラフト候補や若手選手の育成状況についてまとめているブログです。

【ドラフト2020】横浜DeNAのドラフト考察(中位指名候補編)

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前回の記事で上位指名候補を挙げたが、今回は中位指名候補を挙げていく。

指名候補は戦力分析記事の内容を踏まえた形で書いていくが、中位指名は以下に該当する選手で考えてみる。

・即戦力候補のリリーフ投手

・上位指名と守備位置や年齢層が異なる野手

中位指名は3・4位となるため優劣が語りづらいので、3・4位分けずに候補を挙げていく形で紹介する。かなり個人的な好みも含まれているが、以下の10名が候補と予想した。

鈴木 昭汰 投手 法政大

森井 絃斗 投手 セガサミー

佐藤 宏樹 投手 慶応大

山本 晃希 投手 日本製鉄かずさマジック

田澤 純一 投手 埼玉武蔵ヒートベアーズ

高寺 望夢 遊撃手 上田西高

矢野 雅哉 遊撃手 亜大

福永 裕基 二塁手 日本新薬

元 謙太 外野手 中京高

向山 基生 外野手 NTT東日本

 

まず、即戦力候補のリリーフ投手として5名を挙げた。

鈴木 昭汰は高校時代に甲子園で何度も投げた経験があり、実績豊富な投手だ。大学では3年から試合で多く投げるようになり、先発・リリーフのどちらも経験している。最速148kmの直球はノビがあり、多彩な変化球を使い奪三振能力も高い。DeNAはこういう直球の質が良くまとまってるタイプの左腕を好んで指名する傾向があり、鈴木は今永・石田・東などともよく似た感じで指名候補に入っている可能性は高いと考えた。左のリリーフとして今の石田の役割を継承して欲しい。

森井 絃斗は大型の体格から最速152kmの力強い直球を投げるパワーピッチャーだ。高卒社会人でまだ伸びしろがあり、184cm 94kgというポテンシャルを考えれば球威もこれから伸ばしていくことは可能だろう。こう書くと、制球力が無い暴れ馬タイプに見えるかもしれないが、DeNAの八馬スカウトが9月に馬力や制球面を評価するコメントを残している。力も伸びしろもあり制球が安定した投手ということで、将来性含めて楽しみな投手になってきそうだ。上手く行けば勝ちパターンに入ってくる力も身についてくるだろう。

佐藤 宏樹は最速151kmの左腕で直球の回転数は木澤を凌ぐ質の良い球を投げる。変化球ではスライダー、カットボールが武器でどちらも三振を獲れる球種になっていて、大学リーグ戦ではイニング数を大幅に上回る奪三振数を挙げている。ただ、2年と4年の時にどちらも肘を痛めており、4年春には左肘のクリーニング手術を受けている。投げる球自体は上位候補クラスだが、この怪我の影響で中位指名ぐらいまで評価が下がりそうだ。肘の状態を見極めて、問題なければ左のリリーフとして強力な補強になるだろう。

山本 晃希は最速155kmで社会人No.1の球速の速球派で、リリーフ時はコンスタントに140km後半を投げる。この球威の直球とカットボールやスライダーのコンビネーションが持ち味で、奪三振を量産する。投球フォームも打者がタイミングを取りづらくなっているなど、抑える力は十分に備えている。先発時は140km前半の球速になり、被安打率も高くなるのでプロではリリーフ一本に専念する形になるだろう。

田澤 純一新日本石油ENEOSから日本のプロ野球に所属することなく渡米し、9年間MLBの舞台で活躍していた。そして今季BCリーグの埼玉武蔵ヒートベアーズに入団している。田澤が渡米する際にいわゆる「田澤ルール*」と呼ばれるルールが作られ、海外球団退団後に大学・社会人は2年間、高卒は3年間はNPB所属球団と契約できないという条件が設けられたが、それも今年9月7日にNPBによって廃止となった。そのため田澤は現在34歳という年齢ながら、今季のドラフト指名対象選手となっている。その田澤だが、直球の球速は最速156kmで平均でも150kmを投げ、今すぐプロでも活躍できるだけの球威を備えている。球種は主に直球とフォークの2種だが、カーブ、スライダー、ナックルなども投げる。MLBではほぼリリーフとして活躍していたので、NPBに所属することになってもリリーフ起用となるだろう。クイック・牽制の速さなどは一級品と言えるレベルで、即戦力として十分すぎるレベルに達している。ドラフトでの指名というより、外国人投手を獲得するようなものだが、本当の意味での即戦力として獲得できるし、来季のリリーフ陣に強力な1枚となる可能性はとても高いだろう。

 

次は上位指名とポジションや年齢層が異なる野手として、以下の5人を挙げた。

高寺 望夢は高校生内野手で身体能力の高いショートだ。合同練習会では5安打を放ち、左打ちだがレフトオーバーの2塁打を打つなど広角に打てる打撃も披露した。足の速さ、地肩の強さは高校生上位クラスを有しており、高校通算31発とホームランを打てるパワーも備えている。DeNAとしては昨年森と田部を指名したとはいえ、彼らがそのまま内野手で定着しない可能性もあり、特にサードの後継者が不安な点がある。高寺は1年次はサードのレギュラーとしてプレーしており、サード・ショートの守備能力は高い。次世代内野陣を強固なものにするためにも、もう1人高校生内野手を指名する可能性はあり、それに合った選手と言えそうだ。上位指名予想の中で中山(中京大中京)を指名できなかった場合、中位で高寺を指名する可能性はあると考えた。

矢野 雅哉は大学生遊撃手の中でも地肩や足の速さなど身体能力が特に優れていて、それを活かした走力・守備力は即戦力クラスとの評価もある。となると肝心なのが打撃だが、これも昨年秋のリーグ戦で首位打者を獲得したことで、評価は高くなった。ややコンパクトなスイングのため長打は少ないが、選球眼の良さを活かしたミート力を武器に結果を残せている。DeNAでは1軍ショートが現在大和・倉本がメインで起用されており、2軍では森を育成中だが、この間の世代が伸び悩んでおり空いている。矢野は守備走塁面で1軍クラスの活躍を期待できるため、1軍に定着すれば柴田と二遊間を組んで盤石な守備力を維持することが期待できそうだ。上位指名で元山を指名できなかった場合、代わりに矢野を指名する可能性はありそうだ。

福永 裕基は180cm83kgと大型の右のセカンドで力強い打撃に定評がある。また大型ながらフットワークが良く盗塁できる足と、広い守備範囲で送球も安定している。DeNAの安部スカウトも走攻守を評価していて、特に守備面の成長に注目していた。ホームランを打てるパワーを備えていて、社会人1年目のスポニチ大会では昨年西武のドラフト2位で指名された浜屋から1発と、計2発を放っている。盗塁は大学通算で21個を決めており、機動力として活かせるだろう。DeNAは宮崎の後釜のサードや将来的な二遊間の不確定要素があり、セカンド、サードを守れる選手は欲しい状態だ。伊藤裕にも期待しているところだが、福永を指名してそれぞれセカンドとサードに定着できれば、それでも安泰となる。上位指名で佐藤輝などサードの後継者候補が指名できなかった場合、DeNAスカウトも注目している福永を指名する可能性はあるだろう。

元 謙太は身体能力高く、振り切るスイングで両翼に飛ばせるパンチ力に定評のある外野手だ。高校通算本塁打は13本ながら、1年生の時から球場場外弾を打つなど飛ばす力と打撃センスは飛びぬけている。阪神のスカウトが巨人の岡本と坂本を足して2で割ったような選手と絶賛しており、まさに技術とパワーを兼ね備えた打者と言えるだろう。守備では投手もやっていて最速144kmとなかなかの速さだ。これは当然肩にも活かせるだろう。野手としては主に左翼だが三塁も守る。ただ50m、5秒9の足の速さや肩の強さなどを考えると、しっかり育てればセンター、ライトも任せられる外野手になれそうな期待もある。DeNAとしてはサードとセンターの後釜候補が欲しいところで、元が将来的に守れそうなら指名候補としてピッタリだ。上位指名で佐藤輝を指名できなかった場合、こちらは即戦力ではないが、未来の主軸候補として指名するのはアリだろう。

向山 基生は走攻守評価の高いセンターを守る外野手で、走攻守全体的に即戦力として期待できるほど評価が高い。大学時代からリーグ戦で打率3割以上をコンスタントに打っていて、社会人でも上位打線を任され、都市対抗・日本選手権でどちらも長打を含む安打を打っている。足を活かした長打だけでなく、本塁打を打てるパワーも備えているなど、5ツールプレイヤーと言えそうだ。センター守備は肩が良く、安定したスローイングが抑止力になっている。盗塁数はそこまで多くないが、足の速さ自体は良く走塁や守備で活かされている。DeNAは守備の良いセンターと言うと桑原・神里の2人になり、今季は梶谷がセンターを守ることが多いが30歳を超えており、今後はライトにまわしたいチーム事情があるだろう。なのでセンターをしっかり守れる選手が欲しいところで、向山はそれに合致してると言える。上位で五十幡を指名できなかった場合、センターを重要視するなら代わりに向山を指名する可能性はありそうだ。

 

以上が自分が考える中位指名候補の10名だ。上位指名との兼ね合いにもなってくるが、挙げた選手たちは中位でもプロ入り後に評価を上げてこれる選手だと思っているので、彼らを指名した場合は台頭してくることを期待したい。

 

下位指名候補編はこちら↓

 

上位指名候補編はこちら↓

 

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