データで語るドラフト・育成論

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【横浜DeNA】2020年開幕前 戦力分析・編成考察

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5/25時点でのニュースで、NPBは全国の緊急事態宣言解除が解除された場合、6/19(金)に開幕する方向で調整していることが明らかになりました。

今季は大変な状況で開幕がなかなかできませんでしたが、ようやく目安が見えてきましたね。

とはいえ、まだ開幕が決定したわけではありませんし、今後の動向次第で変わってくる可能性もあるでしょう。

 

そんな中ですが、プロ野球ファンの方でも最近はすっかりプロ野球から離れてしまっている方が多いと思います。

今年は誰が新しく入ってきてたっけ?

開幕スタメンって誰になりそうなんだっけ?

今年って優勝できる戦力なんだっけ?

などなど、忘れてしまっている方もいるのではないでしょうか。

自分もちょっとそんな状態に陥りかけてたので、改めてチームの戦力を見直してみることにしました。

やや主観が入っていますが、各ポジション別に選手と寸評をまとめてみました。

※表中の年齢は2020/4/1時点での年齢としています。

 

先発

不安定さはあるが若い投手が占めていて、左右のバランスも良い。高卒組に不安

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【寸評】
エース今永を筆頭に20代中盤の若手勢が1軍ローテをほぼ占めており、まだ若さゆえの不安定さはあるものの頭数は揃っている。
ローテ候補も若手が多く左右どちらもバランス良い状態で、毎年のように大卒投手を獲得しているため年齢の切れ目が無い。
反面2軍投手組を見ると、高卒出身が多く高卒の先発がやや育て切れていない現状が見える。
高卒は下位指名が多いため仕方ない部分でもあるが、先を見据えると高卒から1軍戦力となる投手が増えてきた方がより底上げに繋がる。

 

中継ぎ・抑え

主力は安定しているが、下からの突き上げや新戦力の補充がやや弱い傾向

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【寸評】
守護神の山﨑康にエスコバー・三嶋・国吉らはシーズン通して投げ切れるリリーフ陣の柱となっていて、こちらは問題ない。
1軍候補組のメンバーだとパットンが昨年崩れたものの実績はあり、まだ取り返す可能性はある。石田・武藤・藤岡らも安定している。
ただ勤続疲労が大きいリリーフには常に昇格候補を準備しておきたい事情があり、そう考えると現在の候補や2軍調整組はやや不安がある。
ドラフトでも近年リリーフの補充が弱い印象があり、今後リリーフ候補の補強は念頭に置く必要がある。左腕もやや少ない。
守護神の山﨑康がメジャー挑戦願望を球団に申し入れているため、近いうちに移籍する可能性も考慮すべきだろう。

 

捕手

伊藤光が安定も、彼と他の捕手で能力に一線を画している。年齢層や数は揃った

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【寸評】
1軍正捕手として伊藤が定着していて、それを嶺井・戸柱が支えている状態で、1軍メンバーはこれで安定している。
これに加えて高城を獲得してきたことで、1軍捕手はよほどのことがなければ不足することはない。
ただ伊藤以外では打撃・守備それぞれに弱点を持ってる捕手ばかりで、実力的には伊藤頼りの状態だ。
2軍では山本が次世代捕手候補として力をつけつつあり、益子・東妻といった将来性ある捕手を育成中で、彼らが数年以内に台頭してくることを期待したい。

 

一塁手

ロペスの後釜はソトになるか。打力的には佐野が入る可能性もあり

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【寸評】
ロペスがここ数年レギュラーとして君臨し続け、安泰のポジションだったが、昨年から成績が下がってきており、年齢的にそろそろ後継者が必要になっている。
今春季キャンプではソトを一塁起用する場面もあり、いざという時はソトが一塁に入る公算になってきた。
佐野も昨年数試合一塁経験しており、いざという時は入れる形。
2軍では飛雄馬や山下らが起用されているが、若手育成のための壁役のような役割にもなっていて、打力的によほどのことがなければ昇格は難しそうだ。

 

二塁手

昨年は圧倒的打力でソトがレギュラー。今季は柴田・中井の併用が増えるか?

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【寸評】
ソトは二塁手としては守備不安があったが、それを補って余りある打撃力ゆえに1番手を掴んでいる。
ソトが外野で起用されている時は、主に柴田と中井の併用で、右投手に強い柴田と左投手に強い中井でそれぞれ場面に応じて起用されていた。
ソトは今後一塁や外野での起用が増えそうで、その場合はこの2人がレギュラーを担うことになる。
また要所でベテラン石川を起用したり、若手の有望株の伊藤裕も起用され、幅広い年齢構成になっている。
2軍では百瀬・知野ら若手を育成中で、今年からその中に田部も加わりそうだ。

 

三塁手

攻守ともに宮﨑が抜き出ており、控えとの差が大きい。三塁手としての後継者の準備が急務

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【寸評】
打撃・守備共に文句なしの宮﨑がレギュラーに定着しているが、昨年は不調や怪我による離脱があった。その際代役を任されていたのが筒香で、その筒香がメジャー移籍したことで、現状では代役が空席になっている。
候補としては中井や倉本が挙がるが、2人とも現状では三塁手として見られておらず、あくまで何かあった時の臨時要員的な立場だ。
後継者として期待されているのが伊藤裕だが、守備面での粗さが目立ちまだ育成の必要がある。山下も打力不足でなかなか上がれていない。
このような状態なので、2軍の百瀬・知野・田部あたりには期待がかかっている。

 

遊撃手

大和の後継者は柴田か?ショートは数不足になっており、欠員を出せない状況

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【寸評】
守備が安定している大和が定着しているが、打撃力低下などを考えると、後継者を考えなければならない時期にきている。
候補としては柴田と倉本が挙がり、近年の成長ぶりから柴田が次期ショートとして期待が大きい。
倉本は一時期レギュラーだった実績があるが、昨年は打撃低下もあり復調が望まれる。
彼ら以外にショートの控えがおらず、他のポジションに比べても守れる選手がかなり少ない。2軍で育成している百瀬や知野、そしてドラ1ルーキーの森を1軍ショートとして育成していけないと、人数的にかなり苦しくなってくるだろう。

 

左翼手

佐野が名実ともに筒香の後継者となれるか?レフトは1軍を狙う若手が多い

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【寸評】
筒香がメジャー移籍したことで空席になったレフトだが、新キャプテン佐野が文字通り後継者としてレフトのレギュラーに定着しそうだ。
とはいえスタメンでの実績がまだまだ少ないため不安は大きく、仮に佐野が打撃不振に陥ればオースティンや乙坂などが起用される可能性がある。
若手には関根・楠本・細川などもいて、彼らは2軍で結果は残せているので、あとは1軍で結果を残すのみと意気軒昂だ。
ルーキーの蝦名や若手の宮本なども2軍で結果を残していけば、近いうちに1軍昇格の可能性もあるだけに、競争の激しいポジションになりつつある。

 

中堅手

神里が結果を残したものの、まだまだ梶谷や桑原がレギュラーを狙う。今季はセンター争いが激しい

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【寸評】
昨年はそれまでレギュラーだった桑原の不調もあり、神里が台頭して一気にレギュラーの座を掴んだ。
とはいえ神里もまだ実績としては1年のみなので不安はあり、再奪取を狙う桑原や、再起を期す梶谷などが候補として君臨している。昨年控えが多いながらも、安定して結果を残していた乙坂も候補になるだろう。
彼らに加えて関根・楠本も2軍でセンターを守ってきており、力をつけつつある。
宮本や蝦名ら若手も将来のセンター候補として期待が大きい。

 

右翼手

確固としたレギュラー不在も、候補は1番多いポジション。外野のほぼ全員が隙あらばレギュラーを狙う

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【寸評】
昨年はソトのスタメン起用が多かったが、今季からはオースティンの加入もありライトでの出場は減りそうだ。
また、梶谷や桑原が調子を上げてくればセンターを含めてスタメンに食い込んでくる可能性もあり、現状のレギュラーは状況次第というところ。
場合によっては佐野がライトで起用される可能性もあり、外野全部を守れる乙坂も候補になる。
関根・楠本も同様で群雄ひしめく状態だ。
外野の中でも1番の激戦区で、細川・蝦名・宮本ら若手もこの争いに入ってくることを期待したい。

 

 

以上が現時点での戦力分析・編成の考察です。

どのポジションも長所と課題を備えていて、現在レギュラーとなっている選手たちもまだまだ安泰とは言えない状態。

誰が台頭してくるのか楽しみですが、選手同士で切磋琢磨しあって、戦力の底上げを期待したいですね。

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