データで語るドラフト・育成論

成績・データからドラフト候補や若手選手の育成状況についてまとめているブログです。高卒ルーキー・新人王候補・独立リーグの成績は定期更新。

【プロ野球2019】巨人の戦力分析とドラフト指名予想

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9月に入りシーズンもいよいよ最後の大詰め、来年に向けたドラフトも刻一刻と迫ってきました。

そこで各球団の戦力分析とドラフト指名予想をしていこうと思います。

今回は読売ジャイアンツです。

 

現状の戦力分析

[先発投手]

菅野不調も安定した投手陣。リーグトップの指標で安泰も次世代エースが望まれる

今季は長年エースを務めてきた菅野がまさかの不調のシーズン。2桁勝利こそ達成したものの菅野らしからぬ不調・乱調の試合が多く、巨人にとってはこれが1番の誤算となった。だが代わりに山口が台頭しリーグ最多勝争いに食い込み、他にもメルセデス・今村・桜井・ルーキー高橋などを上手くやりくりして先発が崩れないよう凌げている。これによって先発の評価指標となるSP RARセリーグトップで、先発の投手力が現状1位の原動力となっている。この先発陣で現状問題は無いが、来年以降気になるところはやはり菅野が調子を落としてくることだろう。菅野は来年30歳になり、山口も来年33歳で2人とも中堅~ベテランに入ってくる。メルセデス・桜井・今村らが若いとはいえ、他の先発投手があまり台頭してこない現状を考えても、先発投手は不安になってくるだろう。2軍では高田萌・坂本工・ヤングマン・畠らがメインで起用されているが、 彼らはいずれもまだ1軍で主だった結果を残せておらず、菅野山口の後釜として考えるのは難しい。将来のエースとして活躍できる素材をドラフトで指名したいところだ。

ドラフト重要度:高(上位指名)

ドラフト指名対象:将来のエース級

 

[救援投手]

外国人クックの誤算も代理の中川皓が好投。他のリリーフも層が厚く現状安泰

リリーフ陣では、今季は抑え候補で獲得したクックがまさかの故障や不調になり抑えに定着できなかったが、代わりの抑えの中川皓が好投し定着している。中継ぎ陣では高木京・田口・澤村らが登板数多くホールド数もこの3人で稼いでいる形だ。彼らの活躍もありリリーフの評価指標となるRP RARセリーグでは阪神に次ぐ2位になっている。上記の投手以外だと今季は戸根・大竹・デラロサらが好投。日本ハムからトレード移籍してきた鍵谷も安定していて、リリーフ陣の数は多い。2軍では池田・鍬原・アダメス・森福らが登板数が多く、内容も悪くない状態になっている。今後上積みを考えるとすると、クックの後釜となる新外国人の抑え候補になってきそうだ。現状の中川皓でも問題は無さそうだが、中川皓をセットアッパーにできれば抑えへの継投が盤石になってくる。ドラフトではひとまず重要度は低い。素材型の投手を獲得して、将来に渡ってリリーフ陣の頭数をしっかり揃えておくぐらいだろう。

ドラフト重要度:低(下位指名)

ドラフト指名対象:2・3軍育成対象の素材型

 

[捕手]

主力捕手が揃って好打撃で良い併用。全体的には3軍制だと捕手が少なめか

 小林・炭谷・大城の3人が併用されているが、3人とも打撃成績は捕手としては良く、打率.250超えで本塁打も打てている。その中で打撃の良い大城・守備の良い小林・安定した炭谷、といった形でタイプ分けされた起用ができている。彼ら以上の捕手となると今ドラフトで指名するのは難しく、FA補強などになってくるだろう。2軍では岸田が起用されていて、岸田OPS.800近くの打撃成績を残していて期待できる若手になっている。現時点での不安要素を挙げるとするなら、次世代の捕手候補が少ないことだ。小林・炭谷が30歳を超えていて、阿部はもう40歳。彼らの後釜となる捕手は現状だと大城・岸田の2人になりそうだが岸田が現時点で1軍経験が殆ど無く、1軍定着できるかどうかはまだ未知数。岸田が捕手陣の中で最年少で2軍で1番起用されているので、岸田がうまく1軍に定着できないと世代交代が苦しいことになってくるだろう。せっかく3軍制なのだから、今の内に高卒捕手も獲得して後釜候補を増やしていくべきだ。

ドラフト重要度:中(下位・育成指名)

ドラフト指名対象:運用に支障をきたさないよう素材型の捕手

 

[内野手]

三塁岡本・一塁阿部・大城という配置転換もあったが、本職サードが求められる

坂本・岡本が上位打線を担い、内野陣ではこの2人が固定化されていた。今季はセカンドの吉川尚が怪我で離脱し痛手となったが、若林の台頭が光りなんとか大事には至っていない。問題なのがサードで、新外国人のビヤヌエバが思ったほどの活躍を見せず、代わりにファーストの岡本をサードで守らせたり、田中俊を起用している。サード岡本の場合ファーストは大城・阿部を起用して急場を凌いでいる状態だ。岡本のサード守備を考えるとファーストに固定化した方が良いようにも見えるが、そのためにはサードに定着できる選手が必要だろう。田中俊は守備面では悪くないとはいえ、打撃面でサードとしては物足りず、他の内野手も現状まだ1軍で定着できるほどの結果を残せていない。新たな外国人補強やFA補強に動く可能性もあるが、ドラフトでも有力な野手がいれば積極的に指名していくべきだろう。

ドラフト重要度:中(上位~中位指名)

ドラフト指名対象:将来的にレギュラーを獲れるサード候補

 

チームの最強2番打者の坂本だが、年々守備指標が下がりつつあり衰えも

長年不動のショートストップの地位を確立してきている坂本は、今年も打撃面では攻撃的2番打者としてセリーグ本塁打王打点王争いに絡む活躍ができている。これだけの打撃成績なら怪我でもしない限り代わることはまず無いが、ショートとしての守備を見ると全盛期を過ぎた感じが出てきており、守備指標であるUZRはマイナスの数値で規定打席到達のショートの中でも下位に入っている。すぐに代わりが必要というわけでは無いにせよ、数年後には坂本をサードやセカンドへコンバートさせる可能性もあり、今の内から2・3軍で未来のショートを育てておくことは大事だろう。2軍では湯浅吉川大や育成の黒田がショートで起用されているが、湯浅は打撃がまずまずだが守備率が低く、吉川大は失策少なく選球眼が良いが打率が.250を切っていて確実性に欠け、黒田は打撃も守備もまだこれから、という状態になっている。昨年セカンドで活躍した吉川尚がショート候補にも入ってきているが、セカンドがまだ固定できない状態を考えると他にも候補がいた方が良いだろう。急を要する必要はないが、良い素材がいれば指名したいところだ。

ドラフト重要度:低(下位・育成指名)

ドラフト指名対象:坂本の後釜のショート候補

 

[外野手]

ゲレーロ・丸・亀井の今季外野陣は強力。次世代外野手として2軍で山下も台頭

今季の巨人の外野は強力で、レギュラーのゲレーロ・丸・亀井は全員OPS.800を超えている。この外野陣は指標を見てもチーム内では坂本に次ぐ2位~4位に入っており、巨人打線を引っ張ってる存在と言えるだろう。懸念材料を考えると亀井が来年38歳を迎えるため年齢的な衰えが出てきそうなところだ。亀井自身の過去の成績を振り返っても、今年これだけ結果を残せたのは2014年以来の5年ぶりで、来年もこの状態を維持するのは難しいだろう。控えの外野手では陽・重信らがいて彼らもそこまで悪くない成績を残せてはいるが、現レギュラー陣とは差が付いている。丸・ゲレーロも30歳を超えているため、次世代外野手の準備は必要になってくる。

2軍の外野手では高卒ルーキーの山下航がいきなり1年目から素晴らしい活躍をしている。イースタン・ウエスタン合わせてもダントツの打率で首位打者になっていて、これはイチローの1年目にも匹敵する。育成指名だったが既に支配下登録されていて、早ければ来年から1軍の戦力となってくるだろう。山下航以外の外野手だと松原・加藤脩・立岡・村上などがいて、松原は2軍でも好成績を挙げていて1軍を目指せそうだが、加藤脩はもう1段階打てるようになって欲しいし、立岡・村上は打撃成績かなり厳しい状態だ。このような外野手だと亀井・丸らの後釜候補としてはなかなか見れない。現レギュラー陣の後釜を揃えるためにも、今ドラフトで外野手を指名する必要があるだろう。

ドラフト重要度:中(中位指名)

ドラフト指名対象:現レギュラーの後継者となり得る攻守に秀でた外野手

 

1位指名予想

佐々木 朗希(投・大船渡)

現有戦力では致命的に困っているポジションというのが無いので、今回のドラフトもその年のNo.1選手を指名する方向性で良いだろう。将来を考えたら菅野や山口の後継者となり得る絶対的エースが欲しいため、それに見合うのは佐々木と考える。奥川の可能性もあり、彼の方が高校が松井秀喜の後輩という縁もあるが、スカウトのコメントを見る限り佐々木の評価が突出しており、佐々木に行く可能性が非常に高い。

指名パターン予想(3位指名まで)

パターン①

1位 佐々木朗希(投・大船渡高)

2位 勝俣 翔貴(内・国際武道大)

3位 宇草 孔基(外・法政大)

将来のエース級投手、現在空いているサードの強打者、亀井の後釜の身体能力高い外野手という補強ポイントの3つを抑えた指名。佐々木に関しては誰もが認める球界エース級に育つ可能性のある投手で、勝俣は1年目からサードに定着する可能性も持っている。宇草は巨人スカウトが身体能力の高さを評価していて、内野も守れる点が補強ポイントとして合ってくるだろう。

 

パターン②

1位 石川 昂弥(内・東邦高)

2位 宮城 大弥(投・興南高)

3位 鈴木 寛人(投・霞ヶ浦高)

1位指名で佐々木・奥川らのクジを引き当てられなかった場合、将来の主軸候補兼三塁手として石川を指名する可能性もありそうだ。2位・3位では将来のエース級投手となる可能性を持っている左右の宮城と鈴木を指名し、高校生の素材型をしっかり抑える形もある。

 

パターン③

1位 河野 竜生(投・JFE西日本)

2位 前 佑囲斗(投・津田学園

3位 高部 瑛斗(外・国士舘大

佐々木・奥川・森下と並ぶAランク評価の左腕の河野を1位指名する可能性もあるだろう。その場合2位指名では右腕で将来のエース候補の前。3位では俊足巧打のセンターの高部を丸・亀井の後釜候補として指名するのも良いだろう。

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