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【横浜DeNA】2019年に期待する成績(外野手編)

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前回記事に引き続き、DeNAの選手達に期待する成績を記載していきます。

今回は外野手になります。

外野手

#1 桑原 将志

連続の規定打席到達が途絶えた2018年。センターのレギュラー返り咲きを!

2018年成績

127試合 421打席 打率.261 9本塁打 OPS.746

 2016,17年と規定打席に到達していた桑原だったが、2018年は規定打席に到達できずセンターのスタメンも安泰とは言えなくなってきた。規定打席に到達しなかった理由として神里の台頭がある。神里が6月まで特に打撃が良く、逆に桑原が6月まで打ててない時期が続いていたため神里がセンターで起用されるようになっていた。桑原にとってはチーム内に強敵が現れた形だが、チームとしてはこういう競争状態になって切磋琢磨してもらう方が良いので、桑原は結果を残してセンターのレギュラーとして返り咲く必要があるだろう。18年は神里がシーズン途中で足に死球が当たり離脱し、その後桑原がセンターに定着したが、19年は神里も怪我から復帰してまたセンター争いになってくるので、桑原も結果を残してしっかりセンターに定着してもらいたい。

 

2019年 期待する成績

143試合 660打席 打率.300 15本塁打 OPS.800

しっかりレギュラーに定着するためにも、センターで全試合フル出場して結果を残すことを期待したい。キャリアハイの打率.300、OPS.800の成績を残せればセンターとして文句無しだろう。守備は十分良いので、あとは打撃も含めて結果を残すことを期待する。神里とも切磋琢磨しあう形で、センター桑原・ライト神里のようなスタメン起用が見られることを期待している。

 

#3 梶谷 隆幸

年俸25%ダウンで怪我に泣いた1年。19年こそ規定打席到達を!

2018年成績

41試合 137打席 打率.268 8本塁打 OPS.841

18年は開幕前から肩の状態が思わしくなく開幕は2軍スタートとなった。その後4月後半から1軍昇格し、ライトやセンターで起用されていたが6月に入ると腰痛で2軍落ち。治療して7月に戻ってきたものの、今度は8月に試合中死球を右手に受け、右手の骨折と診断された。8月は右手の治療と肩のクリーニング手術で、その後もリハビリに専念して1度も1軍に復帰すること無くシーズンを終えた。元々の肩の不安に加えて不運な死球と怪我に泣いた1年になってしまったが、短期間ではあるもののOPS.800台の成績を残していて、怪我が無ければレギュラーで出場し不動の地位を得ていただろうと思わせる内容だ。19年は万全な状態で開幕から1軍に定着し、シーズン通してしっかりと結果を残せるよう頑張ってもらいたい。

 

2019年 期待する成績

140試合 600打席 打率.280 35本塁打 OPS.850

梶谷は怪我無くレギュラーで活躍することが最も求められていることだろう。単純な成績なら他の若手よりも確実に良い結果を産めるはずで、あとはどうやって怪我無くシーズン通して出場できるようになるかだ。現在30歳でプロ野球選手としては今が最も活躍する時期なので、2019年はしっかりレギュラーを奪取して1年間活躍して欲しい。

 

#8 神里 和毅

1年目は好成績を残したものの無念の死球骨折。2年目は外野のレギュラーへ!

2018年成績

86試合 273打席 打率.251 5本塁打 OPS.705

2017年ドラフト2位指名の社会人外野手で、1年目は即戦力として開幕から1軍で活躍することができた。桑原とセンターを競ったり、梶谷が1軍に上がってこれない時のライトを守るなどして、6月時点までにOPS.800近くまで成績を上げて新人王候補としても期待される活躍をしていた。だが7月に入り急に不調となり、8月には右足に死球を受け骨折してしまい、登録抹消となってそのまま1軍に上がることなくシーズンを終えた。死球による骨折という不運な結果だったが、それでも1年目の成績としてはまずまずと言えるだろう。特に好調時は長打力あり盗塁できる足もありと、リードオフマンとしても期待できる打者になっていたため、2年目はシーズン通して結果を残してレギュラーを掴んでもらいたい。

 

2019年 期待する成績

120試合 480打席 打率.280 12本塁打 OPS.800

センターとライトの両方をしっかりと守れるので、どちらでも起用されてシーズン通してスタメンで起用される選手となることを期待する。打撃面も長打力に磨きをかけてOPS.800台に到達して欲しい。盗塁数も18年は15だったので、19年は倍増の30以上で盗塁王を目指してもらいたい。攻守両面でまだまだ期待できる選手で、筒香や梶谷の後釜を任せられる外野手になることを期待している。

 

#25 筒香 嘉智

主将としてしっかり結果を残した。あとはメジャー挑戦の夢を実現すべく優勝へ!

2018年成績

139試合 580打席 打率.295 38本塁打 OPS.989

シーズン当初などで打撃にやや波があったが、トータルで見てみるとこの結果でチームの主軸としてしっかりと結果を残したと言えるだろう。また「FOR REAL」でも映されてたように、ここ1番での筒香のチームを1つにまとめる力は素晴らしいもので、本人もチームを背負ってる自覚をしっかり持ち、精神的な面でも大きく貢献した。そんな筒香がオフに「メジャー挑戦」の想いがあることを球団に伝えた。球団としてはその意思を確認した形でまだ実現するかは決まっていないが、今後筒香がメジャー挑戦する可能性を念頭に置いてチームの編成を進めていくだろう。筒香としても、チームで「優勝」ができていないことはメジャー挑戦への心残りとなっているだろうし、19年はチームとしても筒香個人としても「優勝」へ向けて全力で頑張ってもらいたい。

 

2019年 期待する成績

143試合 600打席 打率.320 50本塁打 OPS1.300 本塁打王 打点王 リーグ優勝

メジャー挑戦を実現するためにも、19年は過去最高の成績を残すことを期待したい。シーズン中の調子の波も無い形で、しっかり最初から最後まで結果を残すようになり、打率・本塁打・打点の中で2つのタイトルを獲得して欲しい。主将としてチームをまとめる役目も期待している。筒香の力で、横浜DeNAがリーグ優勝できたと言えるぐらいにまでなってくれれば、誰もメジャー挑戦に文句を言うことは無いだろう。夢を実現するため、ファンに最高の結果を残してほしい。

 

#33 乙坂 智

1軍定着がなかなか遠かった2018年。今年はどんな形でも1軍に貢献できるように!

2018年成績

73試合 109打席 打率.204 0本塁打 OPS.516

2017年オフにメキシコのリーグに参加し地元で沢山のファンができるほど活躍したが、18年のシーズンはメキシコのようにはいかずなかなか結果を残せなかった。シーズン通して打率が2割前後というのはスタメンはおろか代打としても起用し辛く、長打も殆ど打てていないので打撃でアピールできる部分が見えてこなかった。神里や佐野が台頭してきたことで更に厳しい立場になってきており、19年はどんな形でも良いので結果を残すことが大事だろう。長打が打てない分は打率や出塁率で補ったり、走塁や盗塁の技術を向上させて代走として重宝されたり、守備で外野全般高いレベルで守れるようになったり、など色々な活躍の方法があるが、そのどれか1つでも良いので乙坂の長所になれば、1軍に置いておきたい選手になるだろう。

 

2019年 期待する成績

100試合 300打席 打率.280 5本塁打 OPS.700

首脳陣に1軍に置いておきたいと思わせる選手になることを期待したい。まだ1軍で200打席に到達した年が1度も無く、このままだとあまり1軍で活躍できないまま終わってしまうこともあり得る。19年はそんな不安を払拭する結果を残し、1軍でキャリアハイの成績を残してほしい。チャンスの場面での強さなど、もっと輝く力を持ってるはずだ。乙坂の良さをアピールできる活躍を大いに期待している。

 

#37 楠本 泰史

長所の打撃面でもあまり結果を残せなかった1年目。打てる選手として貢献を

2018年成績

56試合 82打席 打率.205 0本塁打 OPS.539

打撃の良さが期待された大卒ルーキーで開幕1軍にも登録されたが、シーズン通して4度の登録抹消を経験するなど、なかなか1軍で結果を残せず定着できなかった。ファームでは打率3割以上、OPS.800以上の好成績で2軍のレベルを超えているが、まだ1軍の壁に苦しんだ年といえるだろう。1軍外野はレギュラーが定着してる上に梶谷・神里など楠本よりも結果を残せてる選手が多く、この外野陣の中で1軍に定着するにはしっかりと結果を残さなければならない。2年目は1軍の環境にも慣れてくると思うので、成績を上げて打撃面で貢献して貰いたい。筒香の後釜のレフト候補にも名乗りを挙げるくらいになって欲しい。

 

2019年 期待する成績

80試合 250打席 打率.300 5本塁打 OPS.800

楠本は本塁打はそんなに多く打てないが、高い打率を残せるバットコントロールが元々魅力の打者で、それが1軍でも出せるようになってもらいたい。主軸候補以外で打率の高い選手が少なく、この点は桑原や神里にも不満があるところなので、高打率を残せる打者となって他の外野手との差別化を図りたい。そうすれば代打や筒香の守備固めでも起用しやすくなり、出場機会も増えるだろう。

 

#52 細川 成也

未来の4番候補として順調に成長。3年目はいよいよ実力で1軍へ!

2018年成績(2軍)

81試合 328打席 打率.231 8本塁打 OPS.690

1年目は高卒ルーキーながらCSにも出場し、とても良い経験ができた年となった。そうして迎えた2年目は1年目と同様に2軍でしっかり起用されて1年目よりも成績を大きく上げることに成功。(OPS.600→.690) 未来の4番候補として順調に育ってると言えるだろう。まだ三振数が多く1軍でシーズン通して活躍できるかは難しいが、19年は3年目を迎え、1軍での活躍が期待される年になってきた。筒香や桑原も3年目に1軍を経験することで、後に1軍レギュラーとなった経緯があり、細川もこの3年目は育成目的ではなく実力で1軍で起用されるようになって欲しい。

 

2019年 期待する成績(1軍)

70試合 210打席 打率.250 7本塁打 OPS.750

1軍で結果を残しつつ、シーズンの半分を1軍にいれば3年目としては十分活躍したと言えるだろう。特に細川はホームランが魅力の打者で、1軍でも量産できるパワーがあるところを見せて欲しい。だが結果が残せなければ2軍に降ろすことは仕方なく、活躍だけでなく、1軍の壁や今の自分に足りない部分を知ることも大事な年になるだろう。決して焦る必要は無く、しっかりと1歩1歩着実に力をつけていって欲しい。その先に将来の4番打者という結果が待っていることだろう。

 

#57 青柳 昴樹

2軍で奮闘中の高卒3年目。伸び悩みが心配だがまずは2軍で確かな結果を

2018年成績(2軍)

78試合 171打席 打率.213 1本塁打 OPS.535

高卒3年目のシーズンを終えたが、やや伸び悩んでいる感が見える年となった。1年目から成績は少しずつ上がってきているが(OPS.461→.496→.535)、1つ下の細川や松尾と比べると彼らの方が1年目から打撃成績が良く、打撃でのアピールが足りていない。ただ2軍の外野守備は悪くなく、センターをしっかり守れる選手で、将来的に桑原や神里の後釜として期待できるものはあるだろう。しかし4年目を迎えるので、そろそろ1軍に上がってこれるような結果が求められる。何とか1軍から声がかかるよう、19年は青柳の良さを首脳陣にアピールして欲しい。

 

2019年 期待する成績

80試合 300打席 打率.280 3本塁打 OPS.700

1軍から声がかかるようになるには2軍で最低限OPS.700以上は求めたい。そして守備面でも期待できる選手と首脳陣に思わせることができれば、1軍で試してみようという考えも上がってくるだろう。将来の外野手として細川の名前はよく挙がってくるが、19年からはそこに青柳の名前も入ってくるような活躍を見せて欲しい。DeNAで初めて指名した大阪桐蔭の選手で、伸びしろはもっとあるはずだ。

 

#63 関根 大気

出場機会に恵まれないが、1打席1打席でしっかり結果を積み重ね1軍外野手へ

2018年成績

29試合 26打席 打率.280 0本塁打 OPS.720

1軍での起用機会は30打席にも届かず、代走や守備固めのみの起用も多かったため打席数は少ない結果となってしまったが、その中でも打撃面でしっかりと結果は残したと言えるだろう。1軍での安打は7つのみだが、そのうち3つは長打でパワーと足を活かした内容となっていたし、盗塁も2つ決めている。内容的に改善されてきているので、あとは首脳陣から起用したいと思えるような選手になることだろう。イマイチ信頼が薄い理由を考えると、気持ちが先走りすぎて状況判断が悪いところも見られるので、もう6年目を迎えることからそろそろ判断力や安定感が欲しいところだ。そして守備も外野全般を安定して守れるようになってくれば、起用する場面が増えて出場機会も増えることだろう。桑原や神里といった実力がついている先輩たちがいて、宮本や細川といった今後の成長が期待されている後輩もいて、関根の立場は板挟みのようなところだが、それでも1年目に2軍で素晴らしい結果を残したことや2年目から監督に1軍で起用したいと思わせるほどの魅力を持った選手なので、まだまだここで留まるような選手では無いと思いたい。今からでも1軍レギュラーの座を狙える力を持っているはずで、その真価が発揮される年になると期待している。

 

2019年 期待する成績

100試合 400打席 打率.300 6本塁打 OPS.750

1軍レギュラーを獲る活躍を期待している。便利屋でも守備固め要員でもなく、スタメンでレギュラーとして結果を残せる選手であることを監督に認めさせ、起用されるようになって欲しい。1年目から打撃の良い選手だったので、その真価を発揮するような成績を期待したい。打率も3割に載せる力はあるはずだ。盗塁や守備面でも積極的なだけではなく、判断力のあるところを見せて安定した選手になってもらいたい。大きな飛躍の年になることを期待している。

 

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